19日(火)。東京シティ・フィル「2025年度シーズン定期演奏会ラインナップ」(創立50周年記念)が発表されました
Ⅰ。定期演奏会(東京オペラシティコンサートホール:全6回)
会場の都合により全6回(従来は全9回)の開催となります 高関健氏は4月にストラヴィンスキー「春の祭典」他、9月にヴェルディ「ドン・カルロ」(演奏会形式)、11月にメシアン「トゥーランガリラ交響曲」という大曲に挑みます 藤岡幸夫氏はヴォーン・ウィリアムズの「カンタータ」他を、鈴木秀美氏はベートーヴェン「交響曲第6番」他を、松本宗利音氏はブラームス「交響曲第2番」他を取り上げます
Ⅱ。ティアラこうとう定期演奏会(ティアラこうとう大ホール:全4回)
高関氏は4月にショスタコーヴィチ「交響曲第15番」他を、10月にラヴェル「ラ・ヴァルス」他を取り上げます 藤岡氏は9月にチャイコフスキー「交響曲第5番」他を、ジョゼ・ソアーレス氏(2021年東京国際指揮者コンクール優勝)は5月にドヴォルザーク「交響曲第9番」他を取り上げます
Ⅲ。50周年記念演奏会ほか
定期演奏会が全9回から全6回に減少することを勘案し、以下により50周年記念演奏会他を開催するとしています
Ⅳ。チケット代は以下の通りです
ということで、わが家に来てから今日で3598日目を迎え、米主要メディアは17日、バイデン大統領がウクライナに対し米国製の長距離兵器を使ったロシア領攻撃を許可したと報じた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
これまでウクライナはやられっぱなしだったからな しかし危うさも感じる転換だ
昨日、夕食に「ビーフカレー」と「生野菜サラダ」を作りました ビーフはいつもの牛バラ肉を使いましたが美味しかったです
昨夜、サントリーホールで新日本フィル「第659回定期演奏会」を聴きました プログラムはショスタコーヴィチ「交響曲第7番 ハ長調 作品60 ”レニングラード” 」です
この曲はドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975)が1941年に作曲、1942年3月5日にソ連の臨時首都クイビシェフで初演されました 第1楽章「アレグレット」、第2楽章「モデラート(ポコ・アレグレット)」、第3楽章「アダージョ」、第4楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」の4楽章から成ります
全15曲の交響曲の中で最大の長さを誇る交響曲で、演奏時間は約75分です ショスタコーヴィチは当初、それぞれの楽章に「戦争」「回想」「祖国の広野」「勝利」という副題を考えていたと言われていますが、最終的には省かれています 彼は「第7交響曲をファシズムに対する戦いと勝利、そしてわが故郷レニングラードに捧げる」と語ったことから「レニングラード」という通称が付けられています しかし、この「ファシズム」については、独ソ不可侵条約を一方的に破棄しソ連に攻め入ったナチス・ドイツを指すとともに、ソ連国内で独裁体制により国民の肉体的・精神的な束縛を行ったスターリンをも表していると言われています
オケは16型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの新日本フィルの並び コンマスは崔文洙、隣は伝田正秀というダブルトップ態勢を敷きます ステージ下手にはハープ2台とピアノが控え、2階パイプオルガンの手前のバルコニーにはバンダ(ホルン、トランペット、トロンボーンの計10人)がスタンバイします
井上の指揮で冒頭「人間の主題」と呼ばれる第1主題が力強く演奏されます このテーマを聴くと、いよいよレニングラードの攻防戦が始まるぞ、と意識が高まります やがて小太鼓のリズムに乗って最弱奏で「戦争の主題」と呼ばれるテーマが奏でられ、楽器や奏法を変えながら大きなクレッシェンドを描いていきます この部分を聴けば、誰もがラヴェルの「ボレロ」を思い浮かべるでしょう この音楽が最高潮に達した後、ファゴットの長い息による演奏が展開しますが、河村幹子のソロが素晴らしかった 第2楽章では神農広樹のオーボエ、瀧本(客演)のバスクラリネットの演奏が冴えていました 第3楽章冒頭の主部はコラールですが、第1ヴァイオリンを中心とする弦楽セクションのアンサンブルが心に迫って来て背筋が寒くなる感動を覚えました その後のヴァイオリン・セクションの最弱音の演奏は、公開リハーサルの時に井上が厳しく指導していたところで、練習の成果がハッキリと現れていると思いました また、第1ヴァイオリンを中心とする弦楽セクションの最弱音の演奏は他の楽章でも聴けましたが、研ぎ澄まされた美しいアンサンブルに心を奪われました フルートの清水(客演)の息の長い旋律の演奏が冴えていました 第4楽章は何と言ってもフィナーレに向けての、長大なクレッシェンドを伴うオケの総力を挙げての演奏です 咆哮する金管・木管楽器、炸裂する打楽器、渾身の演奏を展開する弦楽器により壮大なフィナーレを飾りました 井上は新日本フィルの楽員の持てる力を全て引き出し、自らも全力を出し切りました 井上 ✕ 新日本フィルの最後を飾るに相応しい、終始弛緩するところのない集中力に満ちた演奏でした
井上のタクトが下ろされるや否や、満場の拍手とブラボーが飛び交い、カーテンコールが繰り返されました 新日本フィルとの共演は今回が最後ということで、楽員を代表して崔コンマスから井上に花束が贈呈されました 井上のホッとした表情が印象的でした
今日はサントリーホールに東京フィルの定期演奏会を聴きに行きます