人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

METライブビューイング2024-25 第1作 オッフェンバック「ホフマン物語」を観る ~ ベンジャマン・ベルナイム、エリン・モーリー、クリスチャン・ヴァン・ホーンにブラボー!

2024年11月13日 00時01分03秒 | 日記

13日(水)。昨日、N響から年間定期会員サービスとしてオリジナルCD(ファビオ・ルイージ指揮によるマーラー「交響曲第8番」:2023年12月16日のライブ録音・2枚組)とチケットケースが届きました 私はAプロとBプロの会員なので2セット届きました CD1枚は誰かにあげようと思います。チケットは直接財布に入れているのでチケットケースは基本的に使用しません 溜まる一方で困ったものです

     

ということで、わが家に来てから今日で3592日目を迎え、北朝鮮の朝鮮中央通信は12日、ロシアと北朝鮮が6月に締結した「包括的戦略パートナーシップ条約」について、北朝鮮が11日に批准手続きを終えたと報じた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     プーチン&金正恩「これで僕たち一蓮托生だね」 習近平「僕のことも忘れないで」

         

昨日、夕食に「プルコギ」「生野菜とアボカドとモッツアレラチーズのサラダ」を作りました 娘が外食だったので一人分作りました

     

         

昨日、新宿ピカデリーで「METライブビューイング2024-2025」の第1作、オッフェンバック「ホフマン物語」を観ました これは今年10月5日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です

出演はホフマン=ベンジャマン・ベルナイム、オランピア=エリン・モーリー、アントニア&ステラ=プレティ・イェンデ、ジュリエッタ=クレモンティーヌ・マルゲーヌ、ニクラウス&ミューズ=ヴァシリーサ・ベルジャンスカヤ、4人の悪役=クリスチャン・ヴァン・ホーン、4人の使用人=アーロン・ブレイク。管弦楽=メトロポリタン歌劇場管弦楽団、合唱=メトロポリタン歌劇場合唱団、指揮=マルコ・アルミリアート、演出=バートレット・シャーです

     

「ホフマン物語」はジャック・オッフェンバック(1819-1880)が E.T.A ホフマンのいくつかの小説に基づき、ジュール・バルビエとミシェル・カレーの台本により1877年から1880年にかけて作曲、1881年2月10日にパリのオペラ・コミーク座で初演された「プロローグと全3幕とエピローグ」から成るオペラです

物語の舞台は19世紀のドイツ。恋人の歌姫ステラが舞台に出ている間、ホフマンは学生たちと酒を飲み、乞われるままに愉快な「クラインザックの歌」を歌っている 面白いけれど、物悲しい歌でもある 酔いが進み、ホフマンは失った過去の恋を語り始める(以上プロローグ)

ホフマンがオランピアを見初めたのは物理学者スパランザーニの家だった 友人ニクラウスとともに訪れたその家で、奇妙な人形師コッペリウスに会う この男は、皆の前で見事な歌を披露し ホフマンを夢中にさせたオランピアが 実は機械人形であることを明らかにする(以上第1幕)

歌手だった母親が歌って命を落としたので、父親クレスペルは娘アントニアに歌を歌うことを禁じている ホフマンと一緒に歌うくらいならよかった。しかし、奇怪な医者ミラクル博士がやってきて、無理やり診療を始める アントニアは歌い出し、母親の亡霊まで歌い始める。物陰で見守るホフマンに なす術はない    アントニアは歌い続け、死んでしまう(以上第2幕)

ホフマンはニクラウスとともに都ヴェネツィアを訪ねた ニクラウスと娼婦ジュリエッタが「舟歌」を歌う ホフマンはジュリエッタに恋をする しかし、魔術師ダベルトウットに操られたジュリエッタに裏切られ、ホフマンは鏡像を奪われてしまう(以上第3幕)

3つの失った恋を語り終えたホフマンは酔いつぶれ、舞台を終えてきたステラも失う その時ニクラウスが、詩の神ミューズとして姿を現す ホフマンは詩人になったのだった(以上エピローグ)

     

ホフマン役のベンジャマン・ベルナイムは1985年パリ生まれジュネーブ育ちのテノールです 2010年にチューリッヒ歌劇場に入団。以後 フランス・オペラを中心に欧米の一流オペラハウスを席巻しました 甘美な声により美しいフランス語で歌う彼の歌唱はホフマンにピッタリです METライブ「ロメオとジュリエット」の歌唱を思い出しました

     

オランピア役のエリン・モーリーは1980年ソルトレークシティ生まれのソプラノです ニューヨークのジュリアード音楽院で学ぶ。卓越したヴォイスコントロールによりハイCの上の超高音まで歌い上げ、ロボット的な演技力と相まって圧倒的な存在感を示し、鳴りやまない拍手を浴びました 幕間の特典映像でピアノを弾きながらオランピアのアリアについて解説しましたが、歌のみならずピアノもプロ級です 彼女の歌と演技が堪能できる第1幕を観るだけでも価値があります

     

アントニア&ステラ役のプレティ・イェンデは1985年南アフリカ生まれのソプラノです ミラノ・スカラ座研修所を経て、プラシド・ドミンゴ主宰のオペラリアなど数々の世界的コンクールで優勝 幅広い音域を力強く美しい声で無理なく歌い上げました

     

ジュリエッタ役のクレモンティーヌ・マルゲーヌは1984年フランス生まれのメゾソプラノです パリ音楽院で学び、カルメンを得意とする 美しいフランス語による柔らかい声でホフマンを誘惑しました 第3幕でのニクラウスとのメゾ同志の二重唱は美しく響きました

4人の悪役のクリスチャン・ヴァン・ホーンはニューヨーク生まれのバスバリトンです 2003年にMETナショナル・カウンシル・オーディションで優勝 バイエルン国立歌劇場で活躍しました 高貴で明晰な美声の持ち主で、圧倒的な存在感を示しました

     

ニクラウス&ミューズ役のヴァシリーサ・ベルジャンスカヤは1993年コーカサス山脈の麓エセントゥキ生まれのメゾソプラノです ボリショイ劇場でソプラノを歌い、その後メゾソプラノに転向、幅広いレパートリーで活躍しています ホフマンと同じくらい出番が多い役柄ですが、高音から低音まで無理なく歌い上げ、演技力も素晴らしかったです

     

指揮をとるマルコ・アルミリアートは1967年ジェノヴァ生まれ。METには1998年「ラ・ボエーム」でデビューしましたが、このライブビューイングがMETでの500公演目になったとのこと MET創世記に指揮をとった、かのトスカニーニでさえ480公演ということなので、誇るべき実績です 本公演でも歌手に寄り添いつつドラマティックな演奏を展開していました

メトロポリタン歌劇場合唱団も相変わらず高いパフォーマンスを披露していましたが、17年間合唱指揮をしてきたパランボが引退し、今回からT.ミヒャエル(ドイツ出身)が指揮をとることになりました 指揮者が変わっても、その素晴らしさは変わりません

バートレット・シャーの演出はこれまで観たのと同じですが、プロローグと第1幕の演出がちょっと違うような印象を受けました 前回 彼の演出で「ホフマン物語」を観たのは、たしか10年前の2014シーズンだったので、私の記憶違いかもしれません

METライブ「ホフマン物語」の上映時間は2回の休憩、歌手へのインタビュー等を含めて3時間58分です

なお、これまで毎年刊行されてきた日本語版「METライブビューイング・ガイドブック」が、今シーズンは刊行されないのが残念です

METライブは次々と新しい歌手がデビューしてきますが、誰もが世界水準です 今シーズンは「トスカ」「アイーダ」「フィデリオ」「フィガロの結婚」「サロメ」「セヴィリアの理髪師」といった名作揃いなので次回以降が楽しみです

     

     


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