人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

都響12月定期演奏会の指揮者:大野和士降板 ⇒ ロバート・トレヴィーノが代役 / 東京シティ・フィル2025年度シーズン会員継続へ / レイ・ブラッドベリ著「華氏451度」を読む

2024年11月23日 00時06分07秒 | 日記

23日(土・祝)。東京都交響楽団の公式サイトによると、「12月4日(水)第1012回定期演奏会Bシリーズ、12月5日(木)第1013回定期演奏会Aシリーズに出演予定の都響の大野和士音楽監督は、『頸椎の外科的措置が必要』との医師の診断により、12月から1月下旬まで療養することとなったため、同公演への出演を見送ることになった。代わって、ロバート・トレヴィーノ氏が出演する。演奏曲目の変更はない」としています

頸椎(けいつい)って首の骨のことですね 指揮者にとっては職業病のようなところがあるみたいです 1日も早い回復を祈るばかりです 都響といえば、10月13日のプロムナード・コンサートに出演予定だったピアニストのイモージェン・クーパーが怪我のため演奏できなくなり、12日に京都でのコンサートに出演していたアンドリュー・フォン・オーエンがその翌日に駆けつけて代役を果たしたことを思い出します 今回 トレヴィーノがプログラム内容に変更なしで急な要請に応えることが出来るのは、常に準備が出来ているということでしょう これこそプロフェッショナルだと思います

     

               

東京シティ・フィルから「2025年度年間会員継続案内」が届いていたので、継続の手続きをしました 現在私は①定期演奏会(東京オペラシティコンサートホール)と②ティアラこうとう定期演奏会(ティアラこうとう大ホール)の定期会員ですが、①については1階のほぼセンター通路側席なのでこのまま継続することにしました ②については後方左ブロックの通路から2つ目なので、もっと前方の通路側か通路に近い席を希望するという内容で継続することにしました

     

     

     

     

         

12月2日(月)14時から新国立劇場ホワイエで開かれる令和6年度  新国立劇場オペラストゥディオ(オペラ研修所)「午後の音楽界 ~ 日本歌曲の世界」に申し込みました この公演は新国立劇場オペラ研修所の第25・26・27期の研修生が普段の研修の成果を披露するものです 入場無料で事前申込制の先着順・定員150名となっています   個人的には第25期の研修生・野口真湖さんに期待しています

     

ということで、わが家に来てから今日で3602日目を迎え、パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐり、国際刑事裁判所(ICC)がイスラエルのネタニヤフ首相らに戦争犯罪などの容疑で逮捕状を出したことについて、米ホワイトハウスのジャンピエール報道官は21日、「決定を断固として拒否する」と述べた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     自らの政治生命を維持するためにガザの市民を殺し続けるネタニヤフに有罪は当然

         

昨日、夕食に「鶏のガーリックチーズ煮スパゲッティ添え」を作りました 久しぶりに作りましたが、チーズたっぷりで美味しかったです

     

         

レイ・ブラッドベリ著「華氏451度」(ハヤカワ文庫)を読み終わりました レイ・ブラッドベリは1920年米イリノイ州生まれ。1950年に最高傑作と言われる「火星年代記」を、1953年に本書「華氏451度」を刊行した 他に「刺青の男」「太陽の黄金の林檎」「喜びの機械」などがある

     

本書は三宅香帆著「ずっと幸せなら本なんて読まなかった」の中で「面白くなかった映画を観たあとに読む本」として紹介されていた作品です

華氏451度の温度になると紙の書物は引火し燃え上がる 451と刻印されたヘルメットをかぶり、昇火器の炎で隠匿されていた書物を焼き尽くす それが主人公モンターグたちの職業「昇火士」である。歴史をたどると昔は、火を防ぐ「消防」が仕事だった。しかし未来社会では火を点ける「昇火士」に変わっている モンターグは自分の仕事に誇りをもって、国家にとって不都合な書籍を燃やし続けていた しかし、ある晩、風変わりな少女クラリスと出会ったことをきっかけに「本を燃やすことは本当に良いことなのか」と疑問を抱き、上司ベイティーの命令に背くようになり彼の人生は劇的に変わっていく

本書は本が忌むべき禁制品となった未来を舞台に、現代文明を鋭く風刺した不朽のディストピア小説です

ちなみにネットで華氏と摂氏との関係を調べてみると、華氏451度 ≒ 摂氏232.8度とのことです

上司ベイティーがモンターグを説得する言葉が印象的です

「あの子(クラリス)は時限爆弾だったな。あの子は物事がどう起こるかではなく、なぜ起こるかを知りたがっていた。これは厄介なことになりかねない いろいろなことに、なぜ、どうしてと疑問ばかり持ってばかりいると、しまいにはひどく不幸なことになる

「ひとつの問題に2つの側面があるなんてことは口が裂けてもいうな ひとつだけ教えておけばいい。もっといいのは、なにも教えないことだ。戦争なんてものがあることは忘れさせておけばいいんだ

「おれたちは、相反する理論や思想で人を不幸にしたがる連中のささやかな潮流を押しとどめているんだ おれたちは堤防の穴にしっかり指をつっこんでいる。そのままじっとしていなくちゃならない。陰気で憂鬱な哲学の激流で世界を溺れさせるわけにはいかんからな

「昇火士の仕事をしていると、誰でも少なくとも一度は、むずむずっと来るもんだ。本はなにをいってるんだろう、と思うわけさ おれは若い頃、本のなんたるかを知る必要に迫られて何冊か読んだことがあるんだが、本はなにもいってないぞ!人に教えられるようなことなんかひつともない。信じられることなんかひとつもない。小説なんざ、しょせんこの世に存在しない人間の話だ。想像のなかだけの絵空事だ。ノンフィクションはもっとひどいぞ。どこぞの教授が別の教授をばか呼ばわりしたり、どこぞの哲学者が別の哲学者に向かってわめきちらしたり、どれもこれも、駆けずり回って星の光を消し、太陽の輝きを失わせるものばかりだ。お前は迷子になるだけだぞ

ナチス・ドイツではこのように説得されて、”政権に不都合な本”に火を点けたのでしょう

訳者の伊藤典夫氏が「訳者あとがき」の中でナチス・ドイツよる書物の粛清と日本の過去について次のように書いています

「1933年5月10日、ゲッペルスの宣伝に乗ったドイツ学生連合会は、ドイツ語とドイツ文学の純化を目標に、フロイト、ケストナー、ハイネ、マルクスなど2万点にのぼる”非ドイツ的な”本を広場で灰にした 日本では1950年代に流行ったPTAによる悪書追放(特に漫画)があるくらいだ

続けて伊藤氏は次のように書いています

「本を燃やすという行為には、通りいっぺんに考える以上に大きい象徴的な意味が隠されているようである かけがえのない文化遺産としての本の総体よりも、誰しも愛着のある本があるように、読んだことのない本が燃えてゆくさまには、出会えなかった本1冊1冊への哀惜の情がわき、心が痛むからである

本の置き場所に困らない「電子書籍」が重宝がられているようですが、私は紙ベースの「本」を読むことにこだわっています   それはやはり1冊1冊に愛着を感じるからです

本書は燃やしてはいけない不朽の名作です 「面白くなかった映画を観たあと」に限らず、広くお読みになることをお薦めします

     

         

今日は東京シティ・フィルの「ティアラこうとう定期演奏会」を聴きに住吉に行きます

     


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