14日(土)。わが家に来てから今日で3532日目を迎え、米共和党のトランプ前大統領(78)は12日、大統領選に向けた次回のテレビ討論会に応じない考えを示した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
勝ち目がないと 拒否したトランプに 声援を送ろう! よーわむし♪ よーわむし♬
昨日、夕食に「タンドリーチキン」「生野菜とアボカドのサラダ」「舞茸の味噌汁」を作りました タンドリーチキンは久しぶりに作りましたが、美味しかったです
昨夜、サントリーホールで読売日響「第675回名曲シリーズ」を聴きました プログラムは①リムスキー=コルサコフ:序曲「ロシアの復活祭」、②アルテュニアン「トランペット協奏曲」、③リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」作品35です 演奏は②のトランペット独奏=セルゲイ・ナカリャコフ、指揮=マクシム・エメリャ二チェフです
マクシム・エメリャ二チェフは1988年、ロシア生まれ モスクワ音楽院でロジェストヴェンスキーに指揮を師事。12歳で指揮者としてデビュー チェンバロ、ピアノでも活躍している 2013年から古楽アンサンブル「イル・ポモ・ドーロ」、19年からスコットランド室内管それぞれの首席指揮者を務め、25年にスウェーデン放送響の首席客演指揮者に就任する予定
エメリャ二チェフ✕読響を聴くのは5日の「定期演奏会」に次いで今期2度目です
オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリンという対抗配置で、正面奥にコントラバスが横一列に並びます コンマスは客演の伝田正秀、隣は戸原直というダブルトップ態勢を敷きます 伝田はかつて読響コンマスでしたが、現在は新日本フィル特任コンマスを務めているので、一時的な古巣復帰ですね
1曲目はリムスキー=コルサコフ:序曲「ロシアの復活祭」です この曲はニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908)が1888年に作曲、同年12月3日にサンクトペテルブルクで初演されました 「ロシアの復活祭」はロシア正教の一般向け聖歌集「オビホード」からの旋律に基づく演奏会用序曲です 作曲者は「キリスト受難の陰鬱で神秘的な土曜日の午後から、復活祭の日の開放感溢れる異教的歓喜への転換」を表現したかったと『わが音楽の年代記』に記しています
エメリャ二チェフの指揮で演奏に入りますが、リムスキー=コルサコフらしい色彩感溢れる音楽が展開します フリスト・ドブリノヴのフルートが冴えています 伝田コンマスのヴァイオリン・ソロ、富岡廉太郎のチェロ・ソロも素晴らしい 中盤ではトロンボーンが重厚な演奏を繰り広げました
2曲目はアルテュニアン「トランペット協奏曲」です この曲はアルメニアの作曲家アレクサンドル・アルテュニアン(1920~)が友人のアルメニア・フィルの首席トランペット奏者のために1949年から50年にかけて作曲、1950年にモスクワで初演されました 曲は3つの部分から構成されますが、単一楽章の協奏曲です
トランペット独奏のセルゲイ・ナカリャコフは1977年生まれ。10歳でオーケストラと共演。1991年にはザルツブルク音楽祭にデビュー 15歳でテルデック・レーベルと専属契約を結びCDデビュー、2002年にはドイツのECHOクラシック賞優秀器楽奏者部門に選ばれる
エメリャ二チェフの指揮で演奏が開始され、やがてナカリャコフのソロが入ってきます 速いパッセージも何の苦もなくあっけらかんと吹いているので、簡単な曲なのではないかと勘違いしてしまいますが、実は超絶技巧曲で、あまりにも鮮やかなタンギングとスピーディーな指使いが簡単に見せているだけです よく見ると、ナカリャコフの吹いているトランペットは古色蒼然たる”地味な”楽器で、オケのメンバーが使用しているキンピカの楽器とはまったく違います 彼にとっては”長年使い込んでいる”道具のようなものなのでしょう 中間部では、ミュートを付けたトランペットによるノクターン風の音楽がしみじみと心に沁みました 超絶技巧による最後のカデンツァは見事のひと言でした
満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました。ナカリャコフはアンコール態勢に入りますが、なぜかエメリャ二チェフが、なぜかオケの真ん中に設置されていたチェンバロに座って、トランペット中心のJ.S.バッハ「G線上のアリア」の演奏に入りました ナカリャコフは大きめのトランペットを吹きましたが、豊かな音楽が会場を満たしました ナカリャコフとエメリャ二チェフに再び大きな拍手が送られました
プログラム後半はリムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」作品35です この曲は「千一夜物語(アラビアン・ナイト)」を題材に1888年に作曲、同年11月3日にサンクトペテルブルクで初演されました 第1楽章「海とシンドバッドの船」、第2楽章「カランダール王子の物語」、第3楽章「若い王子と王女」、第4楽章「バグダードの祭り、海、青銅の騎士の立つ岩での難破、終曲」から成ります
オケは16型に拡大します コントラバス8本の横一列配置は壮観です ステージ中央奥にハープがスタンバイします
エメリャ二チェフの指揮で演奏が開始されます この曲では各楽章で、シェエラザードの主題を独奏ヴァイオリンが演奏しますが、伝田正秀は美しいビブラートで素晴らしい演奏を繰り広げました 第1楽章では、演奏を聴きながら、波打つ海をゆく船に乗っているような気分を味わいました この曲は何回聴いたか分からないくらいですが、こういう気分を味わったのは初めてです 第2楽章では金子亜未のオーボエ、金子平のクラリネット、井上俊次のファゴットが冴えていました 第3楽章では弦楽セクションのアンサンブルが美しく響きました 第4楽章では、エメリャ二チェフの躍動感あふれる指揮のもと、目まぐるしく変わるテンポの中、オケ総力を挙げてのスケールの大きな演奏が展開しました
満場の拍手とブラボーが飛び交い、カーテンコールが繰り返されました 読響らしいゴージャスなサウンドを存分に引き出したエメリャ二チェフは侮れません
第2ヴァイオリンに廣津留すみれとはノーマークでした。最近、多方面での活躍が目立ちますね
1年に1回くらいは緑青が着いたようなホルンを見ますが、ソロの演奏者が渋い色の楽器を持参するのは生まれてこの方見た記憶がありません。
何枚か持っているナカリャコフのCDのジャケットも楽器はもちろんピッカピカです。
音は大丈夫だろうか?と心配しながら聴き始めましたが、杞憂に終わりました。
こんなに弱音が綺麗な音は何十年も前のシカゴ響以来です。音の移り変わりもスムーズで木管楽器よりも繊細で文句のつけようがありませんでした。
アンコールで持ってきたのがこれまた小汚いフリューゲルホルン。(少しは楽器を磨いてあげてよ!)と思いながらも指揮者がチェンバロの蓋を開けてびっくり。開始前にチェンバロの音合わせをしていたので「今日はチェンバロの曲なんてあったかなぁ?」と思っていたのですが、これで理由が分かりました。
アンコールはソリストだけで演奏するのが多いようですが、オケも加わるのは素敵だと思います。
G線上のアリアならぬ、G管上のアリア(こんな調性の楽器は無いでしょうが。)素晴らしかったです。
後半も各メンバーの腕が高く楽しめました。中でも2番トロンボーンが抜群の安定感でした。
それから2番バイオリンに廣津留すみれさんらしき方が見えました。少し前にはバッハ・コレギウム・ジャパンの1番を弾いていたと思うのですが、一流のオケに招かれるのはすごいですね。