「旅の友」の話しをもう少し。
長いフライトの機内で見られる映画がその時の当たり外れがあるのに対して、iPodの音楽や本なら自分のお気に入りを必ず確保できますね。
私はiPodにはそれほど執着がないので、ミステリー本を2、3冊携行して行きます。映画では吹き替え版を見るように、こちらも日本語のもです。お気に入りの作品群は幾つかあるのですが、やはりフライトには十津川警部シリーズです。
以前はミステリー一冊と専門的な本二冊、のような組み合わせだったのですが、いつしかそのようなギラギラ感は消えてしまい、今はどっぷりトラベル・ミステリー三昧です。十津川警部のいいところは簡単に読めてどんどん先へ進めることです。
西村京太郎さんは言わずと知れた売れっ子作家ですが、著作の数は今年の春の時点で500冊、単行本の累計発行部数は二億部を越えるそうです。しかも著作の90%以上は50歳を過ぎてからのものだそうですから、私も54歳くらいで落ち着いてしまってはだめですね。自戒。m(_ _)m
ところで、西村さんの作品は初め雑誌の連載の形で出されることが多いようです。そのため、単行本の形でまとまって読む時に気になることがあります。章が変わるたびに、それまでのあら筋をたどるような描写が出てくるのです。それが二回、三回と繰り返されると思わず「分かってるよ!」という気分になりますが、そういうところをいちいち書き直す手間はかけられないのでしょうね。
時々ですが、話しの始めの設定と終わりの方での設定が変わってしまったりして。始めの方では「傷害事件を起こしたが不起訴猶予ですんだ元警察官」だったのがいつも間にか「傷害事件で二年服役していた」ことになってたりすることがあります。あまり沢山書いてるからさすがの西村先生でも混同してしまうのかしら?
この間読んだのはもっと鮮やかな物忘れでした。題名は言いませんが、冒頭ある青年が女性と出会い恋仲になります。ところが三ヶ月して女性が突然失踪。青年が女性の詳しいことを調べると、本名も生い立ちも以前女性が青年に伝えたこととは違うことが明らかになってきます。青年はそれでも女性が恋しく、残された一枚の写真を手がかりにさらに行方を追っていきます....
と、いうわけでお定まりのパターンながら引き込まれていってしまう展開です。話しは十津川警部が調べていた殺人事件と交錯し、ある街でのお祭りが焦点になっていきます。何か街ぐるみの陰謀が進んでいるような。そしてその陰謀はやがて十津川警部や青年の活躍によって明らかにされます。
ところがです。冒頭の女性がなぜ失踪したか、なぜ青年に嘘をついていたのかは全く何の説明もないままなのです。きっと事件が意外な方向に盛り上がっていって、忘れられてしまったのでしょうか?想像ですけど。
って、あら探しのようなことを書いてしまいましたが、十津川シリーズ大好きです。めぼしい事件は大分買ってしまってみかん箱ふたつに納まっています。残りはごく初期のレトロな作品か、あまり書店に出ていないレアな作品か、という域に近づいてきてしまいました。
西村先生、今年で82歳と聞いていますが、ますます元気でこれからも十津川警部を活躍させてくださいますよう。
長いフライトの機内で見られる映画がその時の当たり外れがあるのに対して、iPodの音楽や本なら自分のお気に入りを必ず確保できますね。
私はiPodにはそれほど執着がないので、ミステリー本を2、3冊携行して行きます。映画では吹き替え版を見るように、こちらも日本語のもです。お気に入りの作品群は幾つかあるのですが、やはりフライトには十津川警部シリーズです。
以前はミステリー一冊と専門的な本二冊、のような組み合わせだったのですが、いつしかそのようなギラギラ感は消えてしまい、今はどっぷりトラベル・ミステリー三昧です。十津川警部のいいところは簡単に読めてどんどん先へ進めることです。
西村京太郎さんは言わずと知れた売れっ子作家ですが、著作の数は今年の春の時点で500冊、単行本の累計発行部数は二億部を越えるそうです。しかも著作の90%以上は50歳を過ぎてからのものだそうですから、私も54歳くらいで落ち着いてしまってはだめですね。自戒。m(_ _)m
ところで、西村さんの作品は初め雑誌の連載の形で出されることが多いようです。そのため、単行本の形でまとまって読む時に気になることがあります。章が変わるたびに、それまでのあら筋をたどるような描写が出てくるのです。それが二回、三回と繰り返されると思わず「分かってるよ!」という気分になりますが、そういうところをいちいち書き直す手間はかけられないのでしょうね。
時々ですが、話しの始めの設定と終わりの方での設定が変わってしまったりして。始めの方では「傷害事件を起こしたが不起訴猶予ですんだ元警察官」だったのがいつも間にか「傷害事件で二年服役していた」ことになってたりすることがあります。あまり沢山書いてるからさすがの西村先生でも混同してしまうのかしら?
この間読んだのはもっと鮮やかな物忘れでした。題名は言いませんが、冒頭ある青年が女性と出会い恋仲になります。ところが三ヶ月して女性が突然失踪。青年が女性の詳しいことを調べると、本名も生い立ちも以前女性が青年に伝えたこととは違うことが明らかになってきます。青年はそれでも女性が恋しく、残された一枚の写真を手がかりにさらに行方を追っていきます....
と、いうわけでお定まりのパターンながら引き込まれていってしまう展開です。話しは十津川警部が調べていた殺人事件と交錯し、ある街でのお祭りが焦点になっていきます。何か街ぐるみの陰謀が進んでいるような。そしてその陰謀はやがて十津川警部や青年の活躍によって明らかにされます。
ところがです。冒頭の女性がなぜ失踪したか、なぜ青年に嘘をついていたのかは全く何の説明もないままなのです。きっと事件が意外な方向に盛り上がっていって、忘れられてしまったのでしょうか?想像ですけど。
って、あら探しのようなことを書いてしまいましたが、十津川シリーズ大好きです。めぼしい事件は大分買ってしまってみかん箱ふたつに納まっています。残りはごく初期のレトロな作品か、あまり書店に出ていないレアな作品か、という域に近づいてきてしまいました。
西村先生、今年で82歳と聞いていますが、ますます元気でこれからも十津川警部を活躍させてくださいますよう。