こんにちは/こんばんは。
新年最早一ヶ月が過ぎてしまいました。今年の冬は、そんなに寒くはないのですが、合間にドカ雪がやってきて、屋根なしの駐車場を使っているワタシはヤリスちゃんの雪どかしに辟易しています。
レイキャビクは豪雪地帯ではありません。ニュースで見る東北地方の豪雪とは比べようもないのですが、それでも「雪化粧」以上の雪はゴメンだ、という気にさせられます。
清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Tom_Vinning@unsplash_com
さて今回は完璧に趣味の話しです。その趣味とは軽いミステリー小説。今年は元日からガッツリ五日間の正月休みを取りました。その五日間、何をしていたかというと読書オンリー。それも勉強になる神学書でも哲学書でもなく、何のクスリにもならない軽い警察小説。もちろん、日本のです。
ああでも、メンタルなクスリにはなってるかな?大切なのは「仕事に結びつかない」ということで、そうじゃないと気楽に楽しめないですからね。
今回ハマっていたのは、鳴神響一さんという作家先生の四つの警察小説シリーズ
です。この方のことは、失礼ながらまったく存じ上げなかたのですが、十一月に日本へ戻った際に、書店で物色していて「鎌倉署 小笠原亜澄の事件簿」というシリーズの最新刊を見つけたのです。
ヘビーじゃないライトなミステリーを探していたワタシの好みに合いそうだったので、買ってきました。現在まで六巻出ていることがわかったので、几帳面なワタシは第一巻と三巻、そして最新の六巻をお買い求め(第二巻は売り場になかったので)。あまり買いすぎると、帰国の際に汗をかくことになります。最近は電子書籍もありますので、足りない巻は後からそっちで買い足せますし。
で、帰りの旅路で一巻を読みました。まあ面白い。ただ他にもいくつか買った本があったので、二巻と最新刊は読まずに「積んどく」となっていたのでした。
物語りは、鎌倉署の亜澄とその幼馴染みの吉川元哉(きっかわもとや)の若い刑事コンビが、当然のことながら鎌倉を舞台として事件を追及していくものです。その背景の鎌倉描写が面白味のひとつですね。
札幌で買った小笠原亜澄シリーズ
Pic by me
ついでに言いますと、鳴神さんのシリーズはこの他に「神奈川県警 『ヲタク』担当 細川春菜」「警察庁ノマド調査官 朝倉真冬」「脳科学捜査官 真田夏希」とトータルで四つのシリーズを読みましたが、朝倉冬美もの以外はみんな横浜周辺が物語りの舞台となっています。おそらく鳴神さん御自身が横浜出身なのか、横浜や鎌倉のファンなのでしょう。ちなみに鎌倉についての歴史本も書かれているようですし、他に歴史小説もあるようです。
ついでのついでに、細川春菜ものは全七巻、朝倉真冬ものは全六巻、そして真田夏希ものは全二十二巻あります。ワタシこれ、その半分を正月休み中に、そして残りの半分を休み明けからの二週間で読み切りました。
私が読んだ四つのシリーズでは、主人公はすべて三十歳前後の未婚の女性。小説を読むとき、いつも知っている俳優さんとかを登場人物に重ねて読むのがワタシ流なのですが、主人公はすべて波留さんで通しました、へへ。
すべて面白かったです。基本的な構成は似通っているのですが、それでもちゃんと異なったシリーズキャラがあります。朝倉真冬ものが一番好きかな?これは横浜に囚われていないシリーズで、全国あちこちに出向いて仕事をする展開になっています。
土地の名産のグルメやお酒に関する蘊蓄もかなり含まれていて、亜澄ものでの鎌倉描写と同様に、面白さの要因となっています。
「ヲタク」担当の細川春菜ものは少し変わっています。「鉄道オタク(ヲタクと書くの?)」「テディベアオタク」「温泉オタク」「聖地オタク」とかが毎回テーマになるのですが、事件よりもそのオタクの分野の説明が長々と続く場面が多く、まあ、それも勉強かな?という感じはあります。
特に「テディベア」の話しは印象に残りましたね。テディベアなんて子グマのぬいぐるみ以上の認識はなかったのですが、やはりコレクターというものが世界中にいて、テディベア協会というものまであるそうな。
しかも、欧米の研究ではテディベアは実際に人に安心感を与えたり、幸福ホルモンを増強する働きまであるとのこと。そこでアメリカの警察の中にはパトカーに数体のテディベアが「常時待機」しているだとか。これは初耳でした。教会のワタシのオフィスにも一体お迎えしないと。(*^^*)
せっかくなので教会の雪景色
Pic by me
シリーズに共通している点も多くあります。主人公が若い女性であることはすでに述べました。あとは、「食」に重きが置かれていること。物語りはテンポがよく、そんなに凝りに凝ったどんでん返しのようなものはありません。
時々、ちょっと話しがうますぎるなあ、という向きもありますが、ワタシはイライラが嫌なので気にしません。話しが長過ぎないのも良い共通点で、三時間あれば一冊読み切れるかな、という長さですね。
あとは... 警察に対して好意的な書き方ですが、決して警察は絶対正しい、みたいなことではありません。「ノマド」の朝倉冬美シリーズでは、毎回警察内部の腐敗、汚職を摘発するというテーマが置かれています。
ちなみに「ノマド(英:nomad)とは「遊牧民」のことだそうで、そこから「決まったオフィスで仕事をするのではなく、自由に場所を変えて仕事をする人」の意味があるのだそうで。恥ずかしながらこの言葉は知りませんでした。
それから、もうひとつ付け加えるならば、人間に対して好意的な書き方かなあ、とう気がします。捜査陣の中には必ず「絶対信頼できる仲間」みたいな人が入ってきますし、犯罪者もそれなりに同情できる背景を持っていたりして。
さらにしつこく雪景色
Pic by me
ヘビーなF B Iプロファイラー小説に定番の、正真正銘のサイコ野郎とかは出てきていなかったように記憶しています。「記憶しています」って、ついこの間読んだばかりなのに曖昧ですが、プロファイラー夏希シリーズなんか、二十冊を短期間で読みましたから、全部をきちんと記憶できいない... (^-^;
というわけで、一月はちょっと遅れてやってきた恒例の「日本帰省の後でのノスタルジー期間」を鳴神響一さんのライト警察小説で楽しみました。「ノスタルジー期間」はすでに終わり、普通の日常モードに戻っていますが、亜澄ものか夏希ものの新刊が出ていないかどうか、時折チェックはしています。
もし、私のように「そんなに深刻でない刑事もの小説」をお探しの方がありましたら、ぜひ鳴神響一さんのシリーズを試してみてください。好みがありますから「絶対面白い」とは保証できませんが、気楽に読めて、読後感が気持ちいいことはかなり受け合いますよ。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
新年最早一ヶ月が過ぎてしまいました。今年の冬は、そんなに寒くはないのですが、合間にドカ雪がやってきて、屋根なしの駐車場を使っているワタシはヤリスちゃんの雪どかしに辟易しています。
レイキャビクは豪雪地帯ではありません。ニュースで見る東北地方の豪雪とは比べようもないのですが、それでも「雪化粧」以上の雪はゴメンだ、という気にさせられます。
清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Tom_Vinning@unsplash_com
さて今回は完璧に趣味の話しです。その趣味とは軽いミステリー小説。今年は元日からガッツリ五日間の正月休みを取りました。その五日間、何をしていたかというと読書オンリー。それも勉強になる神学書でも哲学書でもなく、何のクスリにもならない軽い警察小説。もちろん、日本のです。
ああでも、メンタルなクスリにはなってるかな?大切なのは「仕事に結びつかない」ということで、そうじゃないと気楽に楽しめないですからね。
今回ハマっていたのは、鳴神響一さんという作家先生の四つの警察小説シリーズ
です。この方のことは、失礼ながらまったく存じ上げなかたのですが、十一月に日本へ戻った際に、書店で物色していて「鎌倉署 小笠原亜澄の事件簿」というシリーズの最新刊を見つけたのです。
ヘビーじゃないライトなミステリーを探していたワタシの好みに合いそうだったので、買ってきました。現在まで六巻出ていることがわかったので、几帳面なワタシは第一巻と三巻、そして最新の六巻をお買い求め(第二巻は売り場になかったので)。あまり買いすぎると、帰国の際に汗をかくことになります。最近は電子書籍もありますので、足りない巻は後からそっちで買い足せますし。
で、帰りの旅路で一巻を読みました。まあ面白い。ただ他にもいくつか買った本があったので、二巻と最新刊は読まずに「積んどく」となっていたのでした。
物語りは、鎌倉署の亜澄とその幼馴染みの吉川元哉(きっかわもとや)の若い刑事コンビが、当然のことながら鎌倉を舞台として事件を追及していくものです。その背景の鎌倉描写が面白味のひとつですね。
札幌で買った小笠原亜澄シリーズ
Pic by me
ついでに言いますと、鳴神さんのシリーズはこの他に「神奈川県警 『ヲタク』担当 細川春菜」「警察庁ノマド調査官 朝倉真冬」「脳科学捜査官 真田夏希」とトータルで四つのシリーズを読みましたが、朝倉冬美もの以外はみんな横浜周辺が物語りの舞台となっています。おそらく鳴神さん御自身が横浜出身なのか、横浜や鎌倉のファンなのでしょう。ちなみに鎌倉についての歴史本も書かれているようですし、他に歴史小説もあるようです。
ついでのついでに、細川春菜ものは全七巻、朝倉真冬ものは全六巻、そして真田夏希ものは全二十二巻あります。ワタシこれ、その半分を正月休み中に、そして残りの半分を休み明けからの二週間で読み切りました。
私が読んだ四つのシリーズでは、主人公はすべて三十歳前後の未婚の女性。小説を読むとき、いつも知っている俳優さんとかを登場人物に重ねて読むのがワタシ流なのですが、主人公はすべて波留さんで通しました、へへ。
すべて面白かったです。基本的な構成は似通っているのですが、それでもちゃんと異なったシリーズキャラがあります。朝倉真冬ものが一番好きかな?これは横浜に囚われていないシリーズで、全国あちこちに出向いて仕事をする展開になっています。
土地の名産のグルメやお酒に関する蘊蓄もかなり含まれていて、亜澄ものでの鎌倉描写と同様に、面白さの要因となっています。
「ヲタク」担当の細川春菜ものは少し変わっています。「鉄道オタク(ヲタクと書くの?)」「テディベアオタク」「温泉オタク」「聖地オタク」とかが毎回テーマになるのですが、事件よりもそのオタクの分野の説明が長々と続く場面が多く、まあ、それも勉強かな?という感じはあります。
特に「テディベア」の話しは印象に残りましたね。テディベアなんて子グマのぬいぐるみ以上の認識はなかったのですが、やはりコレクターというものが世界中にいて、テディベア協会というものまであるそうな。
しかも、欧米の研究ではテディベアは実際に人に安心感を与えたり、幸福ホルモンを増強する働きまであるとのこと。そこでアメリカの警察の中にはパトカーに数体のテディベアが「常時待機」しているだとか。これは初耳でした。教会のワタシのオフィスにも一体お迎えしないと。(*^^*)
せっかくなので教会の雪景色
Pic by me
シリーズに共通している点も多くあります。主人公が若い女性であることはすでに述べました。あとは、「食」に重きが置かれていること。物語りはテンポがよく、そんなに凝りに凝ったどんでん返しのようなものはありません。
時々、ちょっと話しがうますぎるなあ、という向きもありますが、ワタシはイライラが嫌なので気にしません。話しが長過ぎないのも良い共通点で、三時間あれば一冊読み切れるかな、という長さですね。
あとは... 警察に対して好意的な書き方ですが、決して警察は絶対正しい、みたいなことではありません。「ノマド」の朝倉冬美シリーズでは、毎回警察内部の腐敗、汚職を摘発するというテーマが置かれています。
ちなみに「ノマド(英:nomad)とは「遊牧民」のことだそうで、そこから「決まったオフィスで仕事をするのではなく、自由に場所を変えて仕事をする人」の意味があるのだそうで。恥ずかしながらこの言葉は知りませんでした。
それから、もうひとつ付け加えるならば、人間に対して好意的な書き方かなあ、とう気がします。捜査陣の中には必ず「絶対信頼できる仲間」みたいな人が入ってきますし、犯罪者もそれなりに同情できる背景を持っていたりして。
さらにしつこく雪景色
Pic by me
ヘビーなF B Iプロファイラー小説に定番の、正真正銘のサイコ野郎とかは出てきていなかったように記憶しています。「記憶しています」って、ついこの間読んだばかりなのに曖昧ですが、プロファイラー夏希シリーズなんか、二十冊を短期間で読みましたから、全部をきちんと記憶できいない... (^-^;
というわけで、一月はちょっと遅れてやってきた恒例の「日本帰省の後でのノスタルジー期間」を鳴神響一さんのライト警察小説で楽しみました。「ノスタルジー期間」はすでに終わり、普通の日常モードに戻っていますが、亜澄ものか夏希ものの新刊が出ていないかどうか、時折チェックはしています。
もし、私のように「そんなに深刻でない刑事もの小説」をお探しの方がありましたら、ぜひ鳴神響一さんのシリーズを試してみてください。好みがありますから「絶対面白い」とは保証できませんが、気楽に読めて、読後感が気持ちいいことはかなり受け合いますよ。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
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Facebook: Toma Toshiki