2025年明けましておめでとうございます。旧年中、このマイナーなブログを覗いててくださった皆さまには感謝申し上げます。さらに続けて覗いてくださっている奇特な皆様には特上の熨斗(のし)をつけて感謝いたします。
毎年恒例になってきましたが(マンネリとも言う)日本での新年到来を祝いつつも、こちらアイスランドではまだ往く年に別れを告げている、という九時間の時間差に漂うリンボー地帯に入りました。日本からのネットでのカウントダウンのライブ配信も増えているので、このリンボーの楽しみ方も多彩化してきます。
レイキャビクではクリスマス前からよく雪が降り、風が吹きました。クリスマスは文字通りのホワイト・クリスマスでした。これはクリスマスのイメージ的にはポジティブなことですが、雪掻きや交通の便等の実務的な面ではうんざりさせられます。
私ら教会人にとっては、クリスマスはやはり多くの人に集ってもらいたいものなのですが、あまりに風雪が強くなると、小さなお子様連れや、高齢の方々などは足が止まってしまったりします。
特に私が担当している英語礼拝では、難民の人が多いことからバスの利用者が多いので、雪を含めた悪天候はもろに出席者数に影響します。今回のクリスマス、私のところの英語礼拝は出席者21名で、これは過去九年間で最小の数でした。トホッ...
「数がすべてではないよ」「コロナの最中よりは集まれただけ良い」「天候はコントロールできない」「風雪にもかかわらず来る人がいるのだから少数精鋭だ」
あらん限りの言い訳を並べても、普段の半数以下というのは悲しい結末なのでした。いや、まだ結末じゃないから。
昨日の朝9時頃の近所の様子
Pic by Me
そのように人生に打ち負けた傷心のワタシの2024年最後のお仕事は昨日30日の結婚式でした。新郎新婦は日本からのお客様で、「ツーリスト結婚式あるある」なのですが、ごく少人数で(新郎新婦と、牧師、オルガニスト、カメラマンの五名)、かつ本国で入籍済みなので書類仕事なし(『書類仕事』と言っても、二年前の法改正により、牧師の仕事は書類一枚にサインするだけになりましたが)。
ただ、今回はおふたりが九州から来られた方だったのと、レンタカーを運転されるということだったので、やはり雪のことが気になりました。ここで起きるシリアスな交通事故の大半は外国からのツーリストがらみなのです。幸いリハーサルのあった29日は、快晴で気持ちの良い静かな日和りとなりました。
その時点での予報ではそのままの天気が翌日にも持ち越されるとのこと。めでたし、めでたし ... と思うのが心のワナ。「アイスランドあるある」なのは猫の目のように変わる天気予報。
猫の目のように変わる、というよりは私はアレを「後出しジャンケン予報」と呼びたい。つまりこれは予報なのか?はたまた単に現状の陳述なのか?非常にグレーなエリアです。
まあ、29日の晩にはその夜「雪が降り始める」となっていたので、一応予報かもしれませんが、とにかく朝起きたら「辺り一面の銀世界」という月並みな描写なのでした。
本文とは無関係 教会に毎日来てパンをねだるアヒル
Pic by Me
めちゃめちゃの豪雪ではなかったのですが、風がかなりあったため、私の住む西街界隈の古くて狭い通りのあちこちには、メートル級の吹き溜まりがそこかしこに。「私のヤリスちゃんでは走行不可」と速攻でギブアップし、バスで教会へ。
やはり新郎新婦の足が気になったのですが、式は幸いにも午後2時から。多少は公共の除雪車の作業がそれまでに進むかも、です。ですが公共の雪掻きは教会の玄関まではきてくれません。加えて、この時期、教会は特に用のある人以外は来ません。ということはスタッフもワタシだけ。
というわけで、雪掻きはワタシがするしかない。と、汗だくになることを見越してちゃんと着替えの下着まで準備してバスに乗ったのでした。
実は教会にも小型の除雪機があるのですけどね。使い方知らないし。ハウスキーパーのおじさんはこの日は来ないと思うし、呼び出すわけにもいかない。で、せっせと玄関前の雪掻きです。まあ、でも三十分くらいで、必要な部分の雪掻きは終了。
ヤッター!と自分に喝采していたら、ハウスキーパーのおじさんが「こんちは」とひょこり。除雪機を運転して教会周りの雪を一掃してくれました。今回も信心が足りないのはワタシなのでした...
その後、新郎新婦は無事に到着し、式は落ち着いた雰囲気の中で非常にコージーなものとなりました。とても感じの良いカップルの方でしたし、こういう式ができるとこちらも嬉しくなります。多分、雪に囲まれていたことも落ち着いた空気になった一因かも。
と言うことで、雪の故に心配させられたり、悩まされたりしつつも、最後には雪の「功」をもぎ取り1ポイント。2024年の仕事仕舞いはとても気分の良いものとなりました。おふたりのアイスランド滞在中はもちろんのこと、帰国されてからの日毎の「日常」生活に神の守りと祝福がありますように。
雪掻き機を操るハウスキーパーのおじさん
Pic by Me
一年前は能登の震災から、羽田の日航機と海保機の衝突炎上事故が矢継ぎ早に起こり、騒然とした年初めでしたね。被災者の方々、事故の遺族の皆さんや事故体験者の皆さん、まだ辛い思いをされている方もあると思います。
世界を見ても、ウクライナ、ロシア、パレスチナ、シリア等々、平和なお正月からは程遠い時間を過ごしている人も多くあるのは事実でしょう。
すべての問題を解決することは、すぐには叶わぬことでしょうが、少なくともそのような状況があり、その中に置かれている人々の現実があることを忘れず、考えることを自分の毎日の生活の中の一部にしていければと思います。
2025年の毎日が、皆様にとって「微笑む一日」であることを願い祈ります。毎日がそうなることは無理でしょうが、せめて三日に一日は。そして世界が少しでも良い方向へ転換していってくれますように。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
毎年恒例になってきましたが(マンネリとも言う)日本での新年到来を祝いつつも、こちらアイスランドではまだ往く年に別れを告げている、という九時間の時間差に漂うリンボー地帯に入りました。日本からのネットでのカウントダウンのライブ配信も増えているので、このリンボーの楽しみ方も多彩化してきます。
レイキャビクではクリスマス前からよく雪が降り、風が吹きました。クリスマスは文字通りのホワイト・クリスマスでした。これはクリスマスのイメージ的にはポジティブなことですが、雪掻きや交通の便等の実務的な面ではうんざりさせられます。
私ら教会人にとっては、クリスマスはやはり多くの人に集ってもらいたいものなのですが、あまりに風雪が強くなると、小さなお子様連れや、高齢の方々などは足が止まってしまったりします。
特に私が担当している英語礼拝では、難民の人が多いことからバスの利用者が多いので、雪を含めた悪天候はもろに出席者数に影響します。今回のクリスマス、私のところの英語礼拝は出席者21名で、これは過去九年間で最小の数でした。トホッ...
「数がすべてではないよ」「コロナの最中よりは集まれただけ良い」「天候はコントロールできない」「風雪にもかかわらず来る人がいるのだから少数精鋭だ」
あらん限りの言い訳を並べても、普段の半数以下というのは悲しい結末なのでした。いや、まだ結末じゃないから。
昨日の朝9時頃の近所の様子
Pic by Me
そのように人生に打ち負けた傷心のワタシの2024年最後のお仕事は昨日30日の結婚式でした。新郎新婦は日本からのお客様で、「ツーリスト結婚式あるある」なのですが、ごく少人数で(新郎新婦と、牧師、オルガニスト、カメラマンの五名)、かつ本国で入籍済みなので書類仕事なし(『書類仕事』と言っても、二年前の法改正により、牧師の仕事は書類一枚にサインするだけになりましたが)。
ただ、今回はおふたりが九州から来られた方だったのと、レンタカーを運転されるということだったので、やはり雪のことが気になりました。ここで起きるシリアスな交通事故の大半は外国からのツーリストがらみなのです。幸いリハーサルのあった29日は、快晴で気持ちの良い静かな日和りとなりました。
その時点での予報ではそのままの天気が翌日にも持ち越されるとのこと。めでたし、めでたし ... と思うのが心のワナ。「アイスランドあるある」なのは猫の目のように変わる天気予報。
猫の目のように変わる、というよりは私はアレを「後出しジャンケン予報」と呼びたい。つまりこれは予報なのか?はたまた単に現状の陳述なのか?非常にグレーなエリアです。
まあ、29日の晩にはその夜「雪が降り始める」となっていたので、一応予報かもしれませんが、とにかく朝起きたら「辺り一面の銀世界」という月並みな描写なのでした。
本文とは無関係 教会に毎日来てパンをねだるアヒル
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めちゃめちゃの豪雪ではなかったのですが、風がかなりあったため、私の住む西街界隈の古くて狭い通りのあちこちには、メートル級の吹き溜まりがそこかしこに。「私のヤリスちゃんでは走行不可」と速攻でギブアップし、バスで教会へ。
やはり新郎新婦の足が気になったのですが、式は幸いにも午後2時から。多少は公共の除雪車の作業がそれまでに進むかも、です。ですが公共の雪掻きは教会の玄関まではきてくれません。加えて、この時期、教会は特に用のある人以外は来ません。ということはスタッフもワタシだけ。
というわけで、雪掻きはワタシがするしかない。と、汗だくになることを見越してちゃんと着替えの下着まで準備してバスに乗ったのでした。
実は教会にも小型の除雪機があるのですけどね。使い方知らないし。ハウスキーパーのおじさんはこの日は来ないと思うし、呼び出すわけにもいかない。で、せっせと玄関前の雪掻きです。まあ、でも三十分くらいで、必要な部分の雪掻きは終了。
ヤッター!と自分に喝采していたら、ハウスキーパーのおじさんが「こんちは」とひょこり。除雪機を運転して教会周りの雪を一掃してくれました。今回も信心が足りないのはワタシなのでした...
その後、新郎新婦は無事に到着し、式は落ち着いた雰囲気の中で非常にコージーなものとなりました。とても感じの良いカップルの方でしたし、こういう式ができるとこちらも嬉しくなります。多分、雪に囲まれていたことも落ち着いた空気になった一因かも。
と言うことで、雪の故に心配させられたり、悩まされたりしつつも、最後には雪の「功」をもぎ取り1ポイント。2024年の仕事仕舞いはとても気分の良いものとなりました。おふたりのアイスランド滞在中はもちろんのこと、帰国されてからの日毎の「日常」生活に神の守りと祝福がありますように。
雪掻き機を操るハウスキーパーのおじさん
Pic by Me
一年前は能登の震災から、羽田の日航機と海保機の衝突炎上事故が矢継ぎ早に起こり、騒然とした年初めでしたね。被災者の方々、事故の遺族の皆さんや事故体験者の皆さん、まだ辛い思いをされている方もあると思います。
世界を見ても、ウクライナ、ロシア、パレスチナ、シリア等々、平和なお正月からは程遠い時間を過ごしている人も多くあるのは事実でしょう。
すべての問題を解決することは、すぐには叶わぬことでしょうが、少なくともそのような状況があり、その中に置かれている人々の現実があることを忘れず、考えることを自分の毎日の生活の中の一部にしていければと思います。
2025年の毎日が、皆様にとって「微笑む一日」であることを願い祈ります。毎日がそうなることは無理でしょうが、せめて三日に一日は。そして世界が少しでも良い方向へ転換していってくれますように。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
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