レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

精神的アイスランド離島生活

2014-11-16 05:00:00 | 日記
早いものであと二週間すると師走に突入です。こちら的にはアドヴェントというクリスマスに備える時期に入ります。もっとも街中はすでに相当クリスマスになっていますが。

さてここのところニュースや新聞の扱いから話題を拾ってご紹介してきましたが、今週はたいしたニュースがなかったので久々に自分ネタです。悪しからず。

私は毎年秋から冬への変わり目、十月から十一月になるとなんとなく「うつ」っぽくなるのですが、今年は冒頭に書きましたように「気づいたらアドヴェント目前」という感じで、うつっぽくなることがありませんでした。

なぜだろう?と考えたら相当に忙しかったんですね、珍しく。仕事上いろいろあったのですが、仕事だけでなく自由時間でも新しく始めたことがあったのも影響していました。

九月の中旬から「アイスランド語 会話訓練」という講習に参加しているのです。滞在歴二十年以上で今さら「会話訓練」というのは若干恥ずかしいものがありますが、私は読み書きに比べて、会話能力がガクッと下がります。

Facebookとかで結構達者に書いているものですから、「話すのも同等にできるのだろう」と思い込んで来る人に幻滅を与え続けてきています。そのような感じの負の体験を夏にもしましたので、一念発起して講座に申し込んだのです。

講座は月、水の週二回、五時から七時半までで五週間。「ミーミル」という語学系のカルチャーセンターのような学校で開かれています。もちろんアイスランド語だけではなく、イタリア語や日本語もメニューに載っています。

私は二回連続で受講しているため、まだまだ十二月の半ばまで続くことになります。受講するだけではたいして効果は期待できないため、文法書の読み直しや、きちんと消化していない単語リストの復習とかも合わせてすることにしました。

もうひとつは「本の音読」で、これは日本語教室の子供達にはやらせているくせに、自分の勉強ではまったく手をつけない、という怠慢百パーセントの課題です。小説を最低一日五ページは声に出して読む、ということを毎日やっています。

読む本はミステリーで初めはリルヤ・シーグルザードティールさんという美人作家のもの、次いでは日本でも翻訳が出ている人気作家アルドナドゥル・インドゥリーザソンさんのものを読んでいます。このふたりの作品は文章が簡潔で読みやすいので私などにはちょうど良い読み心地です。

やってみて思うのですが、この「音読」はかなり効果があるという気がします。なんというか、話しの展開の中で言葉がバラバラでなく、関連したものとして言葉を発する、ということの良い練習になっている気がします。

会話訓練のクラスで、タイや中国の人も一緒にいるのですが、やはりイントネーションの強い言葉の人は会話では苦労するようです。タイ語も中国語も音節の後の方にアクセントが置かれたり、音程が上がったりするのが多いからだと思うのですが、アイスランド語っぽく聞こえないことが多々あります。

中国の方などは単語の音節のひとつひとつが独立した単語のように発音されて、一語が三語くらいになってしまうこともあります。ちょっと違う点ですがフランス人の男性は「ハンナ」と「アンナ」の違いが分からない、と真剣に訴えていました。フランス語、Hを発音しないから、聞き分ける能力も退化するみたいですね。日本人のLとRのようなものか...?

日本語の場合はタイ語や中国語の問題の変形だと思いますが、発音がのっぺらぼーで「平ら」なイントネーションが普通のためか、アイスランド語の原則である「最初の音節にアクセントを置く」ということをごく自然に忘れてしまっていることが年中です。これだけでも「分かりにくいアイスランド語」になってしまいま」す。

以前「アルショーザフース」Althodahusという移民関連の施設があり、そこで協働していたことがあったのですが、これはアイスランド語では初めに強調がきて「『A』ルショーザフース」と発音します。それを私はごく自然に平らに「アルショーザフース」と言ってしまい、分かってもらえなかったことが多々ありました。

というわけでここ二ヶ月の間、「アイスランド語上達特訓期間」のような感じになっているのですが、それに伴い生活習慣も変わってきています。ここのところ大好きな「有吉くんの正直さんぽ」も「マツコ・有吉の怒り新党」もまったく見ていません。テレビはアイスランド国営放送もので、たまに英語のシリーズもの、その他の時はアイスランド語のラジオです。

慣れてしまえば別にどうこういうことはないのですが、今度日本のテレビを見たときに「ギョエーッ‼」ってなるのではないかと... 付かず離れずというのが得策なのでしょうが、実際には難しいようです。まあ、しばらくは「精神的」アイスランドの離島生活を続けることになるでしょう。

でもどうか、ワタシを忘れないでください... (*_*)


まだまだ凄い。国営放送の火山の英語情報はこちら。


応援します、若い力。Meet Iceland


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is

コメント (4)
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