前回予告した『さらの木』の宿泊レポート。『さらの木』はブロ友ジャンさんの常宿のひとつで、伊東市にある温泉付きペンション。一日二組限定。ジャンさんのブログにたびたび登場するので行ってみたくなった。
高速道路が充実してきたとはいえ、岐阜から伊豆は遠い。年金生活者だから泊るのはウイークデイに限る。でも高速道路の割引があるのは土日か深夜。したがってキャンピングカーでウイークデイに出発し、適当なSAでP泊。朝ICを出て伊豆の観光(後日レポ予定)をしてからお宿にという行程である。
お宿の隣にある駐車場にキャンカーを入れる。さらの木ならぬ桜の大木がお出迎え。ネーミングにあるさらの木(シャラ、夏椿)は私の前の家に庭木として植えたが、枯らしてしまった。『さらの木』も宿の名前にするくらいだから植えたことがあるのではないかな。ちなみに平家物語冒頭に出てくる『沙羅双樹の花の色』の沙羅は厳密にはシャラとは違うそうだ。
枕木の埋め木に導かれ、つるバラに囲まれたテラスと玄関に向かう。エプロン姿のMさん登場。ご主人もおられるそうだが、ペンション業務すべてに携わる実質的なオーナーさんらしい。
Mさんの案内で客室へ通される。部屋は『ゆずりは』。ネーミングは当然ユズリハという木からだろう。奇しくも春に泊まった恵那峡のホテル名もゆずり葉だったから嬉しい。もうひとつの部屋の名は『やまもも』。やはり木の名前で園芸好きのオーナーさんということがわかる。
部屋にはベッドが2つとソファセットが並ぶ。ソファの窓外には露天風呂。さらに嬉しいことに反対側が畳敷きになっていて炬燵も設置してある。だから和洋両タイプの過ごし方ができる。
16時までにチェックインしたらという予告どおりウェルカムドリンクとお菓子が出た。女房はアイスコーヒー、私はホット。
添えられたフルーツケーキ?が絶品だった。ラズベリー・アーモンド・マカダミアナッツなどが散りばめられた柔らかな品。この柔らかさはケーキ屋さんでは滅多にお目にかかれない。たぶん自家製だろう。
温泉付きペンションなので、まずはお風呂だ。ソファの窓の外に露天風呂が造られている。湯口からは四六時中お湯が注ぎこむようになっていて、湯量センサーで適量の深さになるよう設定されている。また最初に湯温の好みを聞かれたので、「もう少し熱くしてください」とお願いしたら本当に熱めになり、朝でも寒くなかったので大したものと感心した。
露天風呂にはサンルーフと引き戸があり、引き戸を開けたバルコニーにはテーブルセットが置かれている。季節が良ければここでもお茶ができる。バルコニーの眼下には洋風のお庭。その先は道路を隔てて林が見える。
ウェルカムセットをいただいた後、ペンションから出て、この林の中に分け入ってみた。案内道標にもある城ケ崎海岸自然研究路に出た。溶岩が作った30mほどの高さにあるゴツゴツした海岸線上の研究路だ。地図が設置してあったところにはお地蔵さんもいた。ここは『とよ』という地点にあたる。
それぞれの先に行くと、サスペンスなどに出てくる断崖絶壁にかかる吊り橋(門脇つり橋、橋立つり橋)がある。どちらも2~3km以上あり、既に16時台、歩いて往復していたら暗くなってしまうし、お風呂にも入りたいので断念して宿に戻った。
美味しいウェルカムセットに感動したくらいだから夕食が楽しみだ。