「日経ヴェリタス」からの抜粋。
ホンダやスズキ、ヤマハと違って、車種の構成が大型に偏っているカワサキの
バイク部門の経営が相当しんどいようだ。
頑張れ!カワサキ!!
【「日経ヴェリタス」抜粋】
川崎重工業の二輪車など「汎用機」の2010年3月期の営業赤字が、
期初の会社予想260億円から拡大しそう。
車種構成がレジャー志向の強い大型二輪車に偏っているため、
景気悪化の影響を受けやすく、アナリストの業績予想も会社見通しを大きく下回り、
業績悪化を織り込む形で株価はさえない展開が続く。
歴史をたどると、不振の一因は37年前にあった。
「ニューヨーク(NY)ステーキ計画」。
排気量900ccの大型二輪車「Z1」を欧米市場開拓の戦略商品と位置付け、
「NYステーキ」(愛称)と命名。650ccは「サーロインステーキ」、
400ccは「ハリバット(ヒラメ)」の愛称でシリーズ化して、
「当時は打倒ハーレー・ダビッドソンの心意気」だったようだ。
後継車種も人気を呼び「KAWASAKI」の二輪を含めた汎用機事業は
07年3月期に全体営業利益の4割を稼ぐ屋台骨に育った。
しかし、その大型車戦略は昨年秋からの不況で一気に裏目に出た。
アメリカでの4月の販売台数は、前年同月比4割減少。5月は5割減。
ヨーロッパでも2割のマイナス。
欧米市場の今期マイナスは25%程度と考えていたが、それ以上に厳しい。
欧米に傾注しすぎて、小型車が中心のタイヤベトナムなどの新興国での出遅れている。
今期は、タイ生産の250ccのスポーツタイプを拡販して巻き返しを考えているが、
リストラしなければ、汎用機授業の赤字は300億円以上に膨らむと
証券会社のアナリストは分析している。