KIHAKU's blog

日々の記憶
建築家 筒井紀博のブログ

KAMAKA

2007-11-29 16:27:30 | 趣味
昨晩、「akari庵」の工事請負契約が取り交わされました。
施工会社の社長と現場所長のお二人でお越しいただき、無事に契約を終え、いよいよ着工です。

契約の前に事前にクライアントと会い、最終的な階段のデザイン、確認申請が下付された報告などを行いました。
というのは口実で、実はウクレレを教えてもらうために早めにお会いさせていただきました。

クライアントご主人はギターの腕前がすばらしい。
ウクレレも難なくこなすのですが、ワタシのあまりの未熟ぶりに業を煮やし教えてくださると・・・。
今まで所有していたウクレレですと、上達に支障を来すから良いモデルを購入せよ!とのお達しが以前あり、ウクレレの王様と呼ばれる「KAMAKA」のモデルを入手。
ボディはハワイアンコア材を使用し、ネックはマホガニー。フレットボードとブリッジはローズウッドを使用したなんとも美しいモデルです。
音色も驚くほど透明で広がりのある美しい音を奏でます・・・。

あとは演奏する技術だけ。

ご主人から
「現場の時はウクレレ持参で来て、うちに立ち寄りなさいよ!」
と。

厳しい指導のもと、「akari庵」が竣工する頃にはライブに参加できるくらいの腕前になりたいものです。

暖かい食卓

2007-11-28 11:24:48 | 建築
「balena」の見積が提出されました。
今回も通常通り相見積を行い(3社に依頼)、その中から施工会社を決定します。

その提出された見積をもって、昨日、クライアントと打合せを行いました。

さて、どの会社を施工のパートナーとして選出するか・・・。
3社とも良い会社で甲乙付けがたく悩ましかったのですが、金額と実績を考慮し、友伸建設に依頼をすることで決定。

まだ予算に追いついていないため検討して行く必要があるのですが、予算との開きはそれほど広くはなく、クライアントと共に一安心といった状況でした。

打合せ後、図々しく断りもせずに奥様の手料理をご馳走になってきました。
とても美味しいものでツイツイ・・・。
いつも恐縮です。

ふだんは仕事に忙殺され、一人で外食になりがち。
家庭の味がなんともありがたい。
この暖かい食卓の雰囲気を「balena」ではより一層楽しめるような空間づくりを心掛けました。
竣工後もちょくちょくご馳走になりにいきたいですね。

和の光

2007-11-26 18:16:20 | 
日曜日、愛知にある明治村を訪れました。
明治村ではフランク・ロイド・ライトの作品である「旧帝国ホテル」のエントランス部分が移築されています。
当初予算の6倍の費用がかかったと言われる旧帝国ホテル。
さすがにそれだけのことあってか、至る所に細やかな気配り、そして想像を絶するような手の痕跡がありました。
設計から完成までは実に11年かかったそうな。

過去にライトの建築はいくつか見学していますが、この帝国ホテル、あきらかに他とは異質な空間でした。
ディテールなどを見ると、もちろんライトのソレだとわかるのですが、空間が醸し出す雰囲気がちょっと違う。
他の建物はどこか垢抜けた感じがあるのに対して、重々しく、非常に和を感じさせます。
素材や色彩感がそう感じさせるのかもしれませんが、その他にも大きく違うのは光の使い方。
移築されているので、元の敷地であればどうたったかはわかりませんが、外の光の取り入れ方が違う。
日本の灰色の光にあわせたものなのか?
(目白にある自由学園は違いましたが)
なにかフィルターのようなもので、自然光、照明などが覆われている気がしました。
この重々しい雰囲気、すこし歴史的背景もあったのかもしれません。

どちらにしてもこの建築で宿泊したことのある方達が羨ましい限りですね。

パントンチェア

2007-11-20 14:26:00 | 趣味
事務所に新たな仲間がやってきました。

ヤフオクにて格安で落札できたパントンチェアです。
デンマーク出身のヴェルナー・パントンの代表作となる椅子であり、現在は「vitra」で正規製造されています。

オリジナルはFRPで制作されていたのですが、現在はほとんどがポリプロピレン。
今回落札したものも同様ですが、色がなんとも独特な。。。

現在販売されている色にはない独特のブルーグレーのような色合い。

何度か限定色の販売が行われて来たパントンチェア。
その中の1脚だと思います。

現在、事務所にはワークチェアを含めると8脚の椅子があります。
自慢ですが、どれも名作ばかりです。
(それらの椅子の紹介はまたいずれ)

次は自宅に何かソファを・・・。

寿司職人が自宅で?

2007-11-17 11:36:36 | 建築
昨晩は建築の師の一人であるオカダさんが新たに手がけた寿司屋でご馳走になりました。
オカダさんは大学の非常勤講師であったスズキ先生の事務所の元スタッフ。
夏休みによくスズキ先生の事務所でバイトをさせていただき、私に建築のイロハを教え込んだ張本人です。

あれからもう15年ほど経つのですが、スズキ先生ともども、いまだに懇意にさせていただいているのは嬉しい限りです。

この寿司屋、場所は風情漂う東京の下町。
ファサードは、その街並にあうような現代和風。
そして店内が、なんとも気持ちのよい空間。
適度な緊張感がありながらも、落ち着ける。
住宅のような雰囲気を醸し出す店内。
自宅に寿司職人を招いて握ってもらっているような贅沢な空間となっています。
味もおどろくほど美味。。。いや、ほんとに。

オカダさんは私より15歳年上。
根気づよく詰めて行くその忍耐力、柔軟な発想、そして建築家にとって意外と知られていませんが、根本的に必要だと思われる体力。
師がこれだけ頑張っている姿を見せつけられると、自分もまだまだ走り続けなくては。

でも二日酔い防止のためウコンを飲みながら、酒を飲む師の姿はちょっと微笑ましかったです。