日々の記憶
建築家 筒井紀博のブログ
KIHAKU's blog



半世紀以上前の木造住宅をリノベーションしているOハウス。
基礎の腐食があり、基礎部分から耐震補強を行ったため、当初の工期よりも長引いていたのですが、しっかりとした補強工事も終わり、いよいよ仕上工事の段階に入っています。
柱も半数以上を交換し、現場の雰囲気はすっかり新築。

その中でもリノベーションならではの歴史の継続を意識しながら現場を進めています。

竣工は5月末の予定。

思い出の継続はしつつも、新たなハードを得た空間。
そこにはこれからの半世紀の思い出が詰められていくと思います。


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建築家のネットワーク「アーキテクツ・スタジオ・ジャパン」の会報誌「A-style」の取材がありました。
「建築家のOFF time」と題したコーナーで趣味の紹介です。

何を紹介していただくか悩んだのですが、最近ハマっているカートを取材していただくことに。

比較的本格的なレンタルカートを保有する「サーキットスタジアム634」が取材場所。
コースもなかなか難しく腕の差が出るサーキットです。

取材の中で「カートと建築に共通することはありますか?」との質問があり、あまり今まで考えたことはなかったのですが、ディテールを詰めていく作業は似ているかな、と。
建築はまず大きなコンセプトがあり、それにのっとって細かなディテールまで詰めていきます。
これがなかなか地道な作業で、ただ、この膨大なディテールによって空間の完成度は大きく異なってきます。
カートもひとつひとつのコーナーのクリアの仕方、アクセルワーク、ブレーキのタイミングなどなど、細かな修正を加えていって最終的にタイムアップに繋がります。
この細かな積み重ねの部分が似ていなくもない・・・

会報誌なので一般の書店などでは購入できませんが、7月くらいまでには発刊される予定です。
またブログでも紹介したいと思います。

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先日、金沢を訪れた際、少し時間を作っていくつかの建築を見て回りました。
その中で印象的だった建築・・・「鈴木大拙館」という記念館がとても印象的でした。

設計は谷口吉生氏。

一昨年竣工した比較的新しい建築です。

谷口さん特有の凛とした空気館漂う空間に身を委ねると、金沢の自然が五感を刺激しはじめます。
すべての感覚が研ぎすまされていく・・・そこでおこる偶然、いや、必然とも呼べる事象に感動を覚える建築でした。

建築の根幹の部分・・・そのあり方のようなものを改めて考えさせられる建築です。
同時に多くの建築に対する活力をいただきました。
この空間、多くの建築に携わる方々に訪れてもらいたい空間ですね。
素晴らしかったです。


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