KIHAKU's blog

日々の記憶
建築家 筒井紀博のブログ

年末年始休暇のお知らせ

2011-12-29 17:17:07 | 建築
年末年始のお休みをお知らせします。

冬期休暇:12/30(金)~1/4(水)

1/5(木)より通常業務になります。

年末ギリギリまで慌ただしくしており、あっという間の1年だったように思います。
ただ3月の震災を思い出すとはるか昔の過去のようでもあり、ごく最近のことのようでもあり・・・。
自然界の中においては建造物はなんとも無力であることも思い知らされた年でした。

ただ、建築とはそこに必然性をもって生まれる空間である、といった考えはより深まり、現代技術の駆使はあくまで過程であり、本来の目的は空気感を創ること・・・それは心であり、感動であり、愛情・友情といった人との繋がり、自然との繋がり、そして未来であると。

この根幹をゆらぎないベクトルとし、新年も多くの方達に支えられ、一緒に楽しみながら美しい空間を創ることに邁進していきたいと考えます。

新年も変わらぬご愛顧をお願い申し上げます。

casa GAFU @ All About

2011-12-26 15:25:11 | メディア掲載
10月に竣工した「casa GAFU」が本日よりAll Aboutの「建築家・設計事務所」のサイトで紹介されています。

ガイドの川畑さんが感じた事、クライアントとの関係性、また、仕上げなども細かく紹介していただきました。
川畑さんといえば、「建築MAP」の企画監修された方。
多くの建築家作品の実例に触れているからこその感想もあり、一般の方にもわかりやすく紹介されています。

是非多くの方にご覧いただければと思います。

All About「建築家・設計事務所」サイトはコチラ。

冷蔵庫の考察

2011-12-20 14:16:22 | 建築
キッチンのプラン等を進めて行く上で意外とポイントとなるのが冷蔵庫。

キッチンの奥行は通常の壁付けタイプであれば650mmです。
ところが冷蔵庫は奥行が深いものが多く、キッチンのカウンターよりも出てきてしまうことが多いんです。
そうなると作業スペース、動線的に問題となることが多く、事前に冷蔵庫の奥行を検討しておくことが必要です。
ヨーロッパの冷蔵庫などはキッチンのカウンターからあまり出てこないように奥行の浅いものが多く、その辺りは考慮されていますね。また、最近ですと国産の冷蔵庫も浅いタイプが増えてきています。

奥行の浅い冷蔵庫であれば奥の方から得体の知れない年代物の生モノが・・・などといったことも少なく済みそうですね(笑)

当然従来の深い奥行の冷蔵庫と比べると容量は少なくなりますが、幅が広く奥行の浅い大容量の冷蔵庫などもあります。
通常、冷蔵庫スペースとしては幅70センチ程度でプランすることが多いですが、もし大容量の幅の広い冷蔵庫を検討するのであれば、キッチンのプランニングの初期段階から検討が必要です。

キッチンのプランとなると、とかく収納やビルトインされる設備機器に目がいきがちですが、初期段階から冷蔵庫のことも考慮することが必要ですね。
(写真:metisのキッチン。冷蔵庫(写真奥の方)は幅1200mm、奥行630mmのリープヘル(ドイツ製)の冷蔵庫)

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人のための仕事

2011-12-10 17:45:20 | 建築
皆既月食迫るさきほど、N houseが上棟しました。

土曜日ということもあって、クライアントもご家族でお見えになり、簡単に上棟式を行いました。
四隅のお清めと地鎮祭の時にいただいたお札を棟に。
その後、乾杯を行い軽く談笑。

クライアントと職人さん達が改めて面と向き合うこともなかなか無いのですが、上棟式では自己紹介などしつつお互いを知る良い機会です。
今回はクライアントの奥様と現場の代理人の方が同じ中学でしかも同じ学年であるというハプニングも(笑)

お互いを深く知り、皆で協力して良い家をつくる・・・
職人さん達もどんな人の家を建てているのかわからずにつくるよりも、顔を知ってる人の家の方が気合いが入りますよね。

金のための仕事ではなく、人のための仕事・・・この結果、より美しく良い空間が誕生するのだと思います。

選択以外の選択

2011-12-02 13:20:21 | 建築
9月に引き渡しを終えたcasa GAFUですが、竣工写真を部分的にしか撮影していなかったため、改めて引っ越しが落ち着いたところで撮影していただきました。
カメラマンはFOTOTECAの増子さん。
同日にオールアバウトの取材もしていただきました。

引き渡し前から家具の相談を受けていたのですが、悩んだのがダイニングテーブル。
サイズ、雰囲気諸々を加味するとなかなかしっくりくるテーブルが無く、結果、無垢板を用いてオリジナルで制作することに。

選択することに慣れてしまっている現代人ですが、欲しい物が無ければ作れば良いんです(笑)

といった訳で、クライアントと共に群馬県高崎市へ行き、これぞと思う無垢板を選び、テーブルをデザイン。
キッチンでお世話になったエクレアのエンドウさんや匠陽のカツマタ社長のお力を借り、無事に制作、納品されました。

ご夫婦二人で持ち運びができるテーブルといった要望もあり、厚さ70mmでありながらも軽い桐を選択。
天板として使用するには柔らかすぎるので、ガラスを載せ、脚はスチール。

今後はこのダイニングテーブルに合わせて照明や椅子なども購入される予定です。
少しずつ施主の色がより濃くなる建築・・・楽しみながら建築も良い年の取り方をしていくと思います。