「2017夏 札沼線の旅2 新十津川駅へ」と「2017夏 札沼線の旅3 新十津川駅発 最終列車」を再編集したものですので、少々長くなります。
三度目の札沼線は、2017年(平成29年)夏 8月27日でした。
2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正で終点の新十津川駅を発着する列車が1往復だけになりました。
石狩当別 07:38着
電化区間は次の北海道医療大学駅までなので、その先終点新十津川行はキハ40形ディーゼルカーになります。
今日の札沼線 普通 新十津川行はキハ40-402。キハ40-160が元々の形式。その後、改造してキハ-770となり、更に改造し今の番号になっています。北海道でも珍しくなった非冷房車ですので、北海道医療大学駅駅・新十津川駅間が廃止になれば、同僚のキハ40-401共々廃車の運命でしょうか?
石狩当別 07:45発
左手に当別役場庁舎をみて、当別川を渡り田園の中を進むと、大学のビルが現れます。
北海道医療大学 07:49着 07:50発
電化区間もここまで。2020年(令和2年)5月7日からは、ここが札沼線(愛称 学園都市線)の終点になります。
見るからにこの先、線路の規格が低くガタガタと揺れることが分かります。
並行する片側2車線の国道275号を車がスイスイと追い越していきます。
石狩金沢 07:54着 07:54発
北海道医療大学駅以北も「学園都市線」の愛称が付いていますが、田園の中を進みます。
駅舎も貨車を再利用したものが多くなります。
丘陵が迫ってきますが、水田も広がっています。
大豆に転作しているところも増えてきます。
本中小屋 08:00着 08:00発
中小屋 08:05着 08:05発
雨が降ったりやんだりの繰り返しです。
月ヶ岡 08:09着 08:10発
知来乙 08:13着 08:14発
石狩月形 08:17着 08:40発
石狩月形駅に着いたとたん、土砂降りになりました。
石狩月形駅を出るとまもなく両側に林が現れ、丘を登っていきます。
その先に、豊ヶ岡駅があります。
1960年(昭和35年)に当時の月形村豊ヶ丘地区住民の請願により設置された駅ですが、人家は見えるところにはなく、札沼線の秘境駅とも言われています。
豊ヶ岡 08:46着 08:47発
現在のホームは板張りで、手すりも建築用パイプで組み立てられていますが、駅舎は小さいですが木造のものが建っています。
先に見える陸橋が、人気の撮影ポイントです。
豊ケ岡駅を出ると列車は下り再び開けてきます。
札比内 08:51着 08:51発
北海道でも休耕地で太陽光発電が行われています。
晩生内 08:57着 08:57発
晩生内駅(おそきないえき)。難読駅名の一つです。
ホームは未舗装。土留めの支柱はレールを再利用した物。いかにもローカル線です。
札的 09:01着 09:02発
浦臼町役場が見えてくると、浦臼駅に到着します。
浦臼 09:05着 09:06発
ミニトマト栽培のハウスを見るようになりました。
鶴沼 09:10着 09:11発
於札内 09:14着 09:14発
南下徳富 09:17着 09:17発
下徳富 09:21着 09:21発
終着新十津川駅は線路が1本しかない駅です。
1972年(昭和47年)6月までは、札沼線はこの先、留萌本線石狩沼田江駅まで続いていました。
新十津川 09:28着
新十津川駅では2011年(平成23年)7月から雨が降っていない限り、駅の側にある空知中央病院保育所の子供達がおそろいの衣装でお出迎えしてくれます。
そして一人一人に、ポストカードを渡してくれます。
冬はほんの数人の乗客でしたが、今日は20人ほどの乗客がここまで乗ってきました。
駅長(犬)は、今日は出勤していないようです。
1日1往復、それも来た列車が折り返して戻ることから、色々な言い方が出来ます。
最終列車が着いたあとに始発列車が発車する。
始発列車が最終列車。
そして、日本一早い最終列車。
札沼線 普通 石狩当別行
新十津川 09:40発
再び札沼線に乗って石狩当別駅に戻ります。
子供達は見送りまでしてくれます。
車窓は主に進行方向左側です。
新十津川駅を出て右にカーブすると田園を見ながら直進します。
下徳富 09:46着 09:47発
無人駅ですが、かつてこの駅が農産物の集積駅であったことが農業倉庫、貨物用のホーム跡から分かります。
南下徳富にかけては転作田も少なく、美しい水田が広がる純稲作地帯です。
南下徳富 09:50着 09:50発
現在は待合室ももないホームだけの無人駅です。
更に田園地帯を進みます。
遠くに北海道電力の砂川火力発電所が見えます。北海道産の石炭による発電だそうです。
於札内 09:53着 09:53発
ここは北海道に多い1面1線のホームに待合室があるだけの、国鉄からJR移管時に仮乗降場から昇格した駅です。
鶴沼 09:56着 09:57発
鶴沼と言えば北海道ワインの「鶴沼シリーズ」の「鶴沼ワイナリー」の最寄り駅ですが、車窓から見ることはできません。
浦臼 10:01着 10:02発
駅舎には「ふれあいステーション」という名前が付いています。
石狩当別駅からここまでの区間運転の列車が5往復あります。
かつては、相対式ホーム2面2線の他に貨物用のホームや側線等ある駅でしたが、その面影も無くかろうじて石造の農業倉庫が残るだけです。
また、昭和40年代までは駅弁も売られていました。
札的 10:05着 10:05発
晩生内 10:09着 10:10発
今は使われていないのでしょうか、北海道ワインのマークが付いた建物が見えます。
札比内 10:16着 10:16発
線路ははずされていますが、島式ホームでかつて交換駅であったことをうかがわせます。
豊ヶ岡駅を望む陸橋。今朝は数人写真を撮っていましたが、人影は見えません。
それにしても鉄道写真を撮る人の仕業でしょう。邪魔になるフェンスの網にいくつもの穴が空いています。残念です。
豊ヶ岡 10:21着 10:21発
石狩月形駅の手前で月形刑務所が見えます。
ここ月形町は、樺戸集治監とともに発展してきたという歴史的背景もあることから、全国的には刑務所誘致にマイナスイメージが大きいため反対運動の多い中、行刑ゆかりの地として誘致活動を行い設置され経緯があります。
石狩月形 10:27着 10:29発
石狩月形駅を出ると「月形樺戸博物館」が見えます。樺戸集治監の1881年(明治14年)の開監から1919年(大正8年)の廃監までの歩みが展示・再現されています。
須部都川。鮭が放流されているのでしょうか。魚道が見えます。
知来乙 10:33着 10:33発
月ヶ岡 10:37着 10:38発
駅前には駐車場とログハウスの建物がありますが。中には待合室がありますが駅舎ではなく公園の休憩施設だそうです。
中小屋 10:42着 10:42発
貨車を再利用したももでも余りにも外観が傷んでいます。
道路を挟んだ向には立派な郵便局があります。
本中小屋 10:47着 10:47発
石狩金沢 10:53着 10:53発
札沼線石狩当別駅・新十津川駅間の最高速度は65kmに設定されているので、車にどんどん追い越されます。
北海道医療大学 10:57着 10:58発
札幌からの折り返し電車が隣のホームに入っています。
無人駅ですがホームの屋根もかかっています。
石狩当別 11:03着
新十津川駅からの列車はここまで。
必ず乗り換えないと行けません。
もう二度と乗ることができない区間となりました。
なお、西村京太郎作品の『札沼線の愛と死 新十津川町を行く』のテレビドラマ化に向けて、今春新十津川町内でロケを予定していると、北海道新聞が伝えています。