旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

駅弁コレクション317 「いかめし」(森駅)

2024-01-09 10:18:42 | 駅弁コレクション
【いかめし】(森駅)
                             2024.1.9投稿

2022年(令和4年)10月20日 友人のお土産 価格780円
                  [製造元](株)いかめし阿部商店

 朱色に独特のフォントで白抜きされた「いかめし」の文字と、波とイカをモチーフにした図柄が描かれた掛紙が掛けられた容器全体が、ラップでまるごと包まれています。


 掛紙はあらかじめテープで留められています。


 折箱はプラスチックで、折蓋はアルミ紙です。


 イカに餅米とうるち米を1:2の割合で詰め、爪楊枝で留めたものを熱湯で20分程、その後醤油とざらめの煮汁でさらに20分程煮込んだものが2個入っています。


 2つ頂いたうち一つには、3個入っていました。
 イカの大きさにより、いかめしが出来るだけ箱の中で動いて型崩れしないようにするために、時々3個、まれに4個入ることもあるそうです。


 「いかめし」は箸ではつるりとすべるため、「箸」は付いてきません。
 胴をとめている、爪楊枝をつまんで食べてるのがベストです。
 現在でも販売されていますが、世界的にイカの不漁が続き、イカの仕入れ値が高騰しており、1980年代に350円だったいかめしの価格は2023年時点で880円と倍以上になっています。


 製造元の阿部商店は、もともとは「阿部旅館」という、1881年(明治14年)9月5日、室蘭から航路で森へ到着された明治天皇がお泊まりになった由緒ある宿を営んでいました。
 1903年(明治36年)6月の函館本線森駅開業と共に、鉄道構内営業の許可を取り、阿部旅館内に阿部弁当部を発足させたのが、森駅の「駅弁」のはじまりだそうです。
 当初はおにぎりや幕の内弁当など一般的な弁当を作っていたそうですが、1941年(昭和16年)から「いかめし」の販売を始め、1943年(昭和18年)には旅館業を廃業し、構内営業専業となりましたが、その後全国百貨店、スーパー駅弁催事、全国のイベント・フェス等への出店、ネット販売などで販路を拡大しています。
 1987年(昭和62年)に、個人営業を法人組織にし「いかめし阿部商店」に改めています。


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