天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線、略して天浜線(てんはません)は旧国鉄二俣線を引き継いだ静岡県掛川市の掛川駅から浜松市天竜区の天竜二俣駅を経て、湖西市の新所原駅に至る第三セクターの路線です。
大好きな西村京太郎作品「生死を分ける転車台-天竜浜名湖鉄道の殺意-」の舞台になっているので、機会があったら乗ってみたいと思っていた路線です。
「日本の原風景」
いすみ鉄道の鳥塚亮社長が社長ブログで次のように述べています。
「ローカル線が注目を浴びるようになって、都会の人たちが田舎にあこがれるようになると、田舎の景色が『日本の原風景』として見られるようになってきたのかもしれません。」
「もともと『原風景』というのは、個人個人が成長の過程で体験したことなどを懐かしく思い出すときに使われる言葉ですから、画一的なものでもなく、ある人にとってみたら漁村の風景だったり、ある人にしてみたら育った商店街かもしれませんし、私のように池袋のビル街が原風景という人間もいると思います。」
「『日本の原風景』というような言い方をするとすれば、日本人の多くが懐かしいと思う風景ということになるでしょうし、だとすればローカル線が走る田んぼや畑などの里山の風景は、農耕民族の日本人が最大公約数的に懐かしいと思う『日本の原風景』と言っても良いのではないでしょうか。」
「ローカル線を守ることは、イコール、日本の原風景を守り、後世に伝えていくことです。」
(いすみ鉄道 社長ブログ 2015.07.11「日本の原風景」より)
天竜浜名湖鉄道のパンフレット「ゆったりのんびり 天浜線」にも、「日本の原風景…」とあります。
また、鉄道施設36件が国の登録有形文化財に登録されています。(☆印は下車して見学したところです。)
・利木隧道(尾奈駅・知波田駅間)
☆三ヶ日駅本屋
・西気賀駅本屋
・西気賀駅待合所
☆気賀駅本屋
☆気賀駅上屋及びプラットホーム
・気賀町高架橋(気賀駅・岡地駅間)
・金指駅上屋及びプラットホーム
・金指駅高架貯水槽
・瀬戸橋梁
・瀬戸山橋梁
・都田川橋梁
・宮口駅本屋及び上りプラットホーム
・宮口駅待合所及び下りプラットホーム
・岩水寺駅待合所及びプラットホーム
・天竜川橋梁
・二俣川橋梁
☆天竜二俣駅本屋
☆天竜二俣駅上り上屋及びプラットホーム
☆天竜二俣駅下り上屋及びプラットホーム
☆運転区休憩所
☆運転区高架貯水槽
☆運転区事務室
☆運転区揚水機室
☆運転区浴場
☆機関車扇型車庫
☆機関車運転台
・神田隧道
・一宮川橋梁
・遠江一宮駅本屋
☆遠州森駅本屋及び上りプラットホーム
・太田川橋梁
・原野谷川橋梁
・原谷駅本屋
・桜木駅本屋及び上りプラットホーム
・富部橋梁
平成28年6月26日、新所原駅からスタートします。
途中で、遠州鉄道にも乗るので共通フリー切符を買いました。
新所原9:32分発普通掛川行に乗り、三ヶ日駅に向かいます。ます。
TH2100形気動車。天浜線の主力車両です。
セミクロスシートの車両です。
新所原 09:32発
アスモ前 09:34着 09:34発
地元の自動車部品メーカーであるアスモ株式会社本社の最寄り駅。とは言っても、駅舎のない停留所のような作りの無人駅です。
「アスモ前」を「明日も前」と掛け、縁起が良いと言うことで合格祈願キーホルダーも作られています。
駅の裏には、アスモのものと思われるグラウンドがありました。
大森駅までは、ほぼ一直線です。
大森 09:37着 09:37発
ここも1面1線の無人駅です。
知波田 09:40着 09:41発
知波田駅では、下り列車と交換です。
知波田駅を出発し間もなく、松見ヶ浦が見えてきます。
この辺りは茶畑よりミカン畑を多く見ます。
尾奈 09:47着 09:48発
駅名票の後ろに見えるのが駅前にあるトイレです。大きな魚籠から2匹の鰻が顔を覗かせています。
尾奈駅を出ると、再び浜名湖が見え隠れします。
奥浜名湖 09:50着 09:50発
1面1線の無人駅です。
この辺りもミカン畑を多く見ます。
浜名湖に注ぐ宇利山川を渡ると間もなく三ヶ日駅に到着します。
三ヶ日 09:52着
三ヶ日駅にある登録有形文化財施設案内には、次のように書かれてありました。
「木造平屋建、寄棟造、厚型スレート葺の本屋が北面し、正面右寄りに玄関が突き出ている。背面(南面)及び西面には下屋、鉄板瓦棒葺、旅客上屋がある。窓は木製建具、上りプラットホームへ出る建具は吊り戸からなる。外壁は縦板張り、待合室の西面一杯に当初の造付け木製ベンチが残存する。有可は小幅板張りで、天井は合板市松張りである。現在、車両に乗降をスムーズにするため、プラットホームは2段嵩上げされている。建物財産票によると、駅舎の建設は昭和11年4月で、豊橋線の新所原・三ヶ日間の開通(昭和11年12月1日)に間に合わせて建設された最初期の駅舎の一つである。」
駅舎には「グラニーズカフェ」が併設されています。
フリー切符についてきたグルメガイドによると、地元の三ヶ日牛を100%使った「三ヶ日牛バーガー」がお勧めとのことでした。
奥浜名湖の観光の拠点らしく、案内板やレンタサイクルもあります。
三ヶ日と言えば「三ヶ日みかん」が有名です。今から200年前、三ヶ日町の山田弥衛門が、紀州から「紀州みかん」の苗木を1本持ち帰り、庭の隅に植えたことに始まり、さらに百年前、加藤権兵衛という人が、「温州みかん」の苗木を植えたところ、種がなく味も甘いこのみかんが盛んに植えられるようになったそうです。
その後、大正9年に専任技術員中川宗太郎がみかん栽培技術を指導し、みかん栽培が活気を帯びるようになったそうです。この、山田、加藤、中川の3氏を「三大恩人」と呼んでいるそうです。
つづく
大好きな西村京太郎作品「生死を分ける転車台-天竜浜名湖鉄道の殺意-」の舞台になっているので、機会があったら乗ってみたいと思っていた路線です。
「日本の原風景」
いすみ鉄道の鳥塚亮社長が社長ブログで次のように述べています。
「ローカル線が注目を浴びるようになって、都会の人たちが田舎にあこがれるようになると、田舎の景色が『日本の原風景』として見られるようになってきたのかもしれません。」
「もともと『原風景』というのは、個人個人が成長の過程で体験したことなどを懐かしく思い出すときに使われる言葉ですから、画一的なものでもなく、ある人にとってみたら漁村の風景だったり、ある人にしてみたら育った商店街かもしれませんし、私のように池袋のビル街が原風景という人間もいると思います。」
「『日本の原風景』というような言い方をするとすれば、日本人の多くが懐かしいと思う風景ということになるでしょうし、だとすればローカル線が走る田んぼや畑などの里山の風景は、農耕民族の日本人が最大公約数的に懐かしいと思う『日本の原風景』と言っても良いのではないでしょうか。」
「ローカル線を守ることは、イコール、日本の原風景を守り、後世に伝えていくことです。」
(いすみ鉄道 社長ブログ 2015.07.11「日本の原風景」より)
天竜浜名湖鉄道のパンフレット「ゆったりのんびり 天浜線」にも、「日本の原風景…」とあります。
また、鉄道施設36件が国の登録有形文化財に登録されています。(☆印は下車して見学したところです。)
・利木隧道(尾奈駅・知波田駅間)
☆三ヶ日駅本屋
・西気賀駅本屋
・西気賀駅待合所
☆気賀駅本屋
☆気賀駅上屋及びプラットホーム
・気賀町高架橋(気賀駅・岡地駅間)
・金指駅上屋及びプラットホーム
・金指駅高架貯水槽
・瀬戸橋梁
・瀬戸山橋梁
・都田川橋梁
・宮口駅本屋及び上りプラットホーム
・宮口駅待合所及び下りプラットホーム
・岩水寺駅待合所及びプラットホーム
・天竜川橋梁
・二俣川橋梁
☆天竜二俣駅本屋
☆天竜二俣駅上り上屋及びプラットホーム
☆天竜二俣駅下り上屋及びプラットホーム
☆運転区休憩所
☆運転区高架貯水槽
☆運転区事務室
☆運転区揚水機室
☆運転区浴場
☆機関車扇型車庫
☆機関車運転台
・神田隧道
・一宮川橋梁
・遠江一宮駅本屋
☆遠州森駅本屋及び上りプラットホーム
・太田川橋梁
・原野谷川橋梁
・原谷駅本屋
・桜木駅本屋及び上りプラットホーム
・富部橋梁
平成28年6月26日、新所原駅からスタートします。
途中で、遠州鉄道にも乗るので共通フリー切符を買いました。
新所原9:32分発普通掛川行に乗り、三ヶ日駅に向かいます。ます。
TH2100形気動車。天浜線の主力車両です。
セミクロスシートの車両です。
新所原 09:32発
アスモ前 09:34着 09:34発
地元の自動車部品メーカーであるアスモ株式会社本社の最寄り駅。とは言っても、駅舎のない停留所のような作りの無人駅です。
「アスモ前」を「明日も前」と掛け、縁起が良いと言うことで合格祈願キーホルダーも作られています。
駅の裏には、アスモのものと思われるグラウンドがありました。
大森駅までは、ほぼ一直線です。
大森 09:37着 09:37発
ここも1面1線の無人駅です。
知波田 09:40着 09:41発
知波田駅では、下り列車と交換です。
知波田駅を出発し間もなく、松見ヶ浦が見えてきます。
この辺りは茶畑よりミカン畑を多く見ます。
尾奈 09:47着 09:48発
駅名票の後ろに見えるのが駅前にあるトイレです。大きな魚籠から2匹の鰻が顔を覗かせています。
尾奈駅を出ると、再び浜名湖が見え隠れします。
奥浜名湖 09:50着 09:50発
1面1線の無人駅です。
この辺りもミカン畑を多く見ます。
浜名湖に注ぐ宇利山川を渡ると間もなく三ヶ日駅に到着します。
三ヶ日 09:52着
三ヶ日駅にある登録有形文化財施設案内には、次のように書かれてありました。
「木造平屋建、寄棟造、厚型スレート葺の本屋が北面し、正面右寄りに玄関が突き出ている。背面(南面)及び西面には下屋、鉄板瓦棒葺、旅客上屋がある。窓は木製建具、上りプラットホームへ出る建具は吊り戸からなる。外壁は縦板張り、待合室の西面一杯に当初の造付け木製ベンチが残存する。有可は小幅板張りで、天井は合板市松張りである。現在、車両に乗降をスムーズにするため、プラットホームは2段嵩上げされている。建物財産票によると、駅舎の建設は昭和11年4月で、豊橋線の新所原・三ヶ日間の開通(昭和11年12月1日)に間に合わせて建設された最初期の駅舎の一つである。」
駅舎には「グラニーズカフェ」が併設されています。
フリー切符についてきたグルメガイドによると、地元の三ヶ日牛を100%使った「三ヶ日牛バーガー」がお勧めとのことでした。
奥浜名湖の観光の拠点らしく、案内板やレンタサイクルもあります。
三ヶ日と言えば「三ヶ日みかん」が有名です。今から200年前、三ヶ日町の山田弥衛門が、紀州から「紀州みかん」の苗木を1本持ち帰り、庭の隅に植えたことに始まり、さらに百年前、加藤権兵衛という人が、「温州みかん」の苗木を植えたところ、種がなく味も甘いこのみかんが盛んに植えられるようになったそうです。
その後、大正9年に専任技術員中川宗太郎がみかん栽培技術を指導し、みかん栽培が活気を帯びるようになったそうです。この、山田、加藤、中川の3氏を「三大恩人」と呼んでいるそうです。
つづく
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