Twisted Works Official BLOG

シボレーC1500、サバーバンを所有していますトラック好きの自動車修理工の作業日記です。

力仕事 その2

2020-02-08 09:49:45 | 日記
力仕事が続きます。



O様所有のADバン、ヒーターが効かないとの事で入庫です。

ヒーターが効かないとお客様に言われる場合、ブロアモーターが動かず風が出ない、もしくは風は出るけど温かい風が出ないという2パターンがほとんどです。

風が出ない場合はリレー、スイッチ、ブロアモーターと確認して修理しますが比較的安価に直ります。

しかし、風は出るけど温かい風が出ない場合は大ごとになる場合もあります。

今回入庫のADバンは残念ながら大ごとでした。

入庫時、クーラントが入ってなくエンジンの冷めた状態で水を入れ、エンジンをかけてみると確かにヒーター効きません。

車のヒーターはエンジンの冷却水の温かさを利用して機能します。

ですから、エンジンをかけてすぐにヒーターにクーラントを回し、まずヒーターが効くようになっています。

ですがシリンダヘッドガスケットが抜けてしまうと圧縮混合気が水回りに廻り、ヒーターにも廻り温かい風が出なくなります。

そのままエンジンをかけておくとリザーバータンクにプクプクと圧縮混合気が廻ってきました。

間違いなくヘッドガスケット抜けです。

とりあえずヘッドガスケットを交換しようかと思いましたが、この車体が20万キロ走行車ということも考慮に入れ中古のエンジンに載せ替える方向に変更です。(リビルトエンジンは予算的に厳しいので今回は見送ります)

すると5万キロのエンジンが見つかりましたのでこれで行くことにします。



この車両は4WDですのでFFモデルよりは大変です。



エンジンとミッションをくっついたまま一緒に降ろしますので車体とつながっているところをすべて外します。



もちろんフロントドライブシャフトやブレーキも取り外します。

あとはリフトとエンジンクレーンを駆使して臓器摘出です。



あとはエンジンとミッションを車外で外し、新しいエンジンと組んで車体に戻します。

今後のトラブル回避のため、ウォーターポンプ、サーモスタット等は新品に交換しておきます。

クーラントのエア抜きをしてオイル交換、ATF交換、今回はエアコンのクーラーコンプレッサーも外しましたので真空引き&ガスチャージをしてエンジンをかけます。

異音もなく、ヒーターもばっちり効きますね。

試運転後、もう一度車体を持ち上げて確認。

納車となりました。


そのほかM氏所有のボンゴ、オルタネーターも交換させて頂きました。



走行中チャージランプが点いたとの事で入庫いただきました。

当方で測ってみると全くチャージしていません。

これは部品を交換するしかないのでリビルトと交換、バッテリーもフル充電、チャージを確認して納車となりました。

次はサバーバンフルコースです。