Twisted Works Official BLOG

シボレーC1500、サバーバンを所有していますトラック好きの自動車修理工の作業日記です。

サバー 4L60Eトランスミッション

2020-12-13 08:17:50 | 日記
業者様より依頼いただきました4L60Eトランスミッションをオーバーホールさせていただきます。

今回のトランスミッションは3速に入ると滑り出すという症状だそうです。

GMのオートマとしてはあるあるですね。

トランスミッションを持ち込んでいただき確認していきます。



ラベルが貼ってあり、GMのリビルトミッションです。

オイルパンをはぐると焦げ臭いにおいと黒いATFが出てきます。クラッチを滑らせている証拠です。



まずはバルブボディーを取り外し、チェックボール、アキュームレーター等を確認していきます。



ここには異常がないようです。

続いてサーボ、オイルポンプ、インプットと外していきます。



サーボのピストンに引っ掛かりを発見しましたのでここはアッセンブリーで交換します。

続いてアウトプット側も抜いていきます。



よく壊れていますリアクションサンシェルは新しいものが入っています。



ここ以外にも何点か新品みたいな部品が使われています。

GMでオーバーホールした際に交換されたものだと思います。

すべての部品を洗浄、確認していきます。

プラネタリーギアのクリアランスもシックネスゲージで確認します。



このプラネタリーギアは4ピニオン(ピニオンギアが4つ)ですが5ピニオンになると4L65Eトランスミッションになります。



この焦げたように黒くなっているのが今回問題の3-4クラッチです。3速と4速は同じクラッチを使います。

オーバーホールの際クラッチ、スチールプレートはすべて新品にしますが、外したものに何か不具合の原因になる痕跡がないかも調べます。



今回の不具合のようにクラッチが滑るといっても、クラッチ本体の不良、クラッチピストンの不良、プレッシャソレノイドの不良、サーボの不良、バルブボディーの不良等々原因は様々です。

ですからクラッチが滑るからとクラッチだけ交換して原因の部分を直してないとまた同じように不具合が出てしまいます。


インプット側もシールプロテクターでオイルシールに傷を入れないようにして組んでいきます。



新品クラッチは組む前にATFに浸しておきます。



バルブボディー、も組んでいき



駆け足ですがオーバーホールは終わりです。

いつもとは違う何かを書こうと思いましたので今回は工具を!



特に特殊なものは使いません。(ロー&リバースピストンスプリングコンプレッサー、シールプロテクター、テフロンシールインストーラー&リサイザーなどはAT専用工具ですがそのほかは工具屋さんで手に入るハンドツールです。もちろんAT用に改造したものもありますが、、、、)

納品して無事に動いたとのご連絡

次はTH350オーバーホールと



タホの車検です。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする