日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

「未来は、この瞬間の延長線上にあるからだ。つまり、未来は、今なんだ」

2018-06-23 | 日々思うこと、考えたこと

 沖縄戦──。小学生だったと思いますが、沖縄に行った時に高校生がガイドをしてくれ、摩文仁の丘や幾つかのがま、そして普天間基地や嘉手納基地を見に行った記憶があります。

 その後、大学生の時には、大学のゼミで和光鶴川小学校の沖縄学習旅行に同行し、小学生とともに学び、同時に学生同士でも事前事後の研究をしたことは、鮮明に記憶に残っています。

 沖縄の中に流れる、独特の空気。そして、沖縄の人々の凛とした佇まい。基地と隣り合わせであるがゆえの困難を、現地の人たちの言葉を通して胸に刻んできました。

 この日、沖縄を思うリサイタルにも参加しました。

 「生きる」という詩を朗読した相良倫子さん。背負っているものの重さ、「生きる」という誰もが共通した土台をもとに紡ぎ出される言葉の力に圧倒されました。

 沖縄から学ぶことは大きいと強く感じます。しかし、沖縄から学ぶだけでなく、沖縄の問題をもっともっと自分たちの問題としてとらえることが問われています。そのことが、主体的の問題をとらえ、解決へと導いていく力になると思います。

 (参考:ぜひ動画もご覧ください

生きる

沖縄県浦添市立港川中学校 3年 相良倫子 

私は、生きている。
マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、
心地よい湿気を孕んだ風を全身に受け、
草の匂いを鼻孔に感じ、
遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。

私は今、生きている。

私の生きるこの島は、
何と美しい島だろう。
青く輝く海、
岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、
山羊の嘶き、
小川のせせらぎ、
畑に続く小道、
萌え出づる山の緑、
優しい三線の響き、
照りつける太陽の光。

私はなんと美しい島に、
生まれ育ったのだろう。

ありったけの私の感覚器で、感受性で、
島を感じる。心がじわりと熱くなる。

私はこの瞬間を、生きている。

この瞬間の素晴らしさが
この瞬間の愛おしさが
今と言う安らぎとなり
私の中に広がりゆく。

たまらなく込み上げるこの気持ちを
どう表現しよう。
大切な今よ
かけがえのない今よ

私の生きる、この今よ。

七十三年前、
私の愛する島が、死の島と化したあの日。
小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。
優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた。
青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。
草の匂いは死臭で濁り、
光り輝いていた海の水面は、
戦艦で埋め尽くされた。
火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、
燃えつくされた民家、火薬の匂い。
着弾に揺れる大地。血に染まった海。
魑魅魍魎の如く、姿を変えた人々。
阿鼻叫喚の壮絶な戦の記憶。

みんな、生きていたのだ。
私と何も変わらない、
懸命に生きる命だったのだ。
彼らの人生を、それぞれの未来を。
疑うことなく、思い描いていたんだ。
家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。
仕事があった。生きがいがあった。
日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。
それなのに。
壊されて、奪われた。
生きた時代が違う。ただ、それだけで。
無辜の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。

摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。
悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。
私は手を強く握り、誓う。
奪われた命に想いを馳せて、
心から、誓う。

私が生きている限り、
こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。
もう二度と過去を未来にしないこと。
全ての人間が、国境を越え、人種を越え、宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。
生きる事、命を大切にできることを、
誰からも侵されない世界を創ること。
平和を創造する努力を、厭わないことを。

あなたも、感じるだろう。
この島の美しさを。
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、
私と同じこの瞬間(とき)を
一緒に生きているのだ。

今を一緒に、生きているのだ。

だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。

私は、今を生きている。
みんなと一緒に。
そして、これからも生きていく。
一日一日を大切に。
平和を想って。平和を祈って。
なぜなら、未来は、
この瞬間の延長線上にあるからだ。
つまり、未来は、今なんだ。

大好きな、私の島。
誇り高き、みんなの島。
そして、この島に生きる、すべての命。
私と共に今を生きる、私の友。私の家族。

これからも、共に生きてゆこう。
この青に囲まれた美しい故郷から。
真の平和を発進しよう。
一人一人が立ち上がって、
みんなで未来を歩んでいこう。

摩文仁の丘の風に吹かれ、
私の命が鳴っている。
過去と現在、未来の共鳴。
鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。
命よ響け。生きゆく未来に。
私は今を、生きていく。

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2 コメント

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メロディーを付けて (NOKENOネコ)
2018-06-27 09:01:27
 この詩に曲を付けて誰かに歌って欲しいですね。沖縄の歌手の人が良いと思いますが、奄美の元ちとせさんなんかも反戦歌を歌っているのでいいかもしれません。言葉と思いをみんなに伝えたい。伝える道具として音に乗せる。曲に乗せて心を思いを全国民に届けて欲しいと思います。
返信する
人類が作り上げてきた歴史 (NOKENOネコ)
2018-06-27 09:52:54
 我々人類が幸せに生きるために作り上げて来た民主主義。
 争いが起こらないように作り上げて来た法律・ルール。
 不公平が起こらないように作り上げてきた制度。
 お互いがお互いの事を、相対的に平等に考えることで、相手の痛みを自分の痛みとして考えることが出来、相手への優しさ・思いやりが生まれ、穏やかな心豊かな社会が出来上がっていく。人間社会はこのまま成長していくと思っていました。

 自分の事だけを考え、自分の利益ばかりを追い求め、他の人間を絶対服従の奴隷のように考える人達が、集団になって国民を騙し、民主主義国家を詐欺で崩壊させるような現実が起こるとは想像もしませんでした。
 行政を壊し、国民のお金は仲間に横流しし放題。その犯罪を、利益共同体の犯罪仲間が擁護して恫喝して”なかったこと”にしてしまうやり口。ネット上はその匿名性を利用してネトウヨ組織を総動員して情報操作を繰り返し、思い通りにコントロール。
 テレビも仲間の権力者の絶対支配によりガス抜き程度しか不利な情報は流さない犯罪組織。
 
 世界的に同じ事が起こっているという事は、世界的にそれを仕掛けている富裕層・権力者がいて、奴隷のような人民を上手く騙して争わせ、そこから莫大な利益を吸い上げるシステムが出来上がっている可能性が高いと思われます。罵声や恫喝、暴言を繰り返すネトウヨ組織の活動は国内でも争いを生み、対外的には戦争に繋がる活動です。国内では庶民を混乱させ、対外的には対立を深刻化させるネトウヨ犯罪組織は上部海外情報犯罪組織に利用されているだけの存在かもしれません。

 日本人の命など何とも思っていない人達が存在することを、{(殺せ!殺せ!)と韓国人や中国人に対して平然と発している人達}は理解できるでしょう。アジア人同士に争いをさせ人間の命を利用して、そこから莫大な利益を得る人達。それと同時に嫌いなアジア人、日本や中国の国力も削げる。一石二鳥をを狙う人達に利用されるネトウヨ組織。
 ネトウヨ組織による国内の混乱。対外的孤立。本当に戦争という事になれば、ネトウヨ組織は将来的には(国を売った国家犯罪集団)という認識がなされるでしょう。
 組織員の人も、組織のやっていることには疑問だらけでしょう。

 人類が作り上げて来た民主主義国家が情報操作と恫喝、組織的圧力でこんなに簡単に崩壊するとは思いませんでした。
 
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