ニックネームはチームの潤滑油

 今日でキックベースの朝練が始まって2ヶ月が経つ。

 連日30人近い参加者で嬉しい限りなのだが2年生以外の5学年が
一緒に練習をしていると、責任者の私は分かっていても子供同士
では顔と名前が一致しない事も多々ある。

 特に最初の1ヶ月はゲーム感覚に慣れるため学年混成チームでミニ
ゲームを行なっていたのだが、ある日6年の子が4年の子に‘おい、
そこの赤!'と声をかけていた。

 メンバーには少年サッカーや野球に空手までやっている子がいる
反面、何もしてない子もいるわけで学年が違うと面識も無い事から
名前も分からないため4年の子が赤いTシャツを着ていたので‘赤’
と呼ばれたわけである。

 それを聞いて思い出したのが私の高校時代。

 野球部入部直後に中学時代着用していたえんじ色のアンダーシャ
ツを練習時に着ていたら名前を覚えてない先輩方から‘おい、赤!’
と呼ばれ、一時はそれが定着していたのを思い出した。

 やはり最初に顔と名前が一致しない場合は、こういったニックネ
ームが付くケースが多い。

 私がキックベースの責任者になって6年目になるのだが必ず上級
生が下級生に何人かニックネームを付けるケースがあり、それが適
当な潤滑油になっているのも確かだし言われた当人が凄く嫌がって
いるなら止めさせるがそうでなければ続けさせるわけだ。

 ちなみに現在3年生の時から参加している6年生は参加1年目に
当時の5年生から‘アウトの神様’と呼ばれていた。

 キック練習をしていても真っ直ぐに飛ばないしミニゲームでは
アウトにばかりなるので言われていたのだが、3年目の昨年は見
事に優勝メンバーに入って優勝に貢献したので今では‘アウトの’
の冠が外れ‘神様’と言われている。

 子供達の間で呼ばれ出したニックネームはよほど変なのでない
限り、チームに馴染ませる格好の潤滑油として使わせているのが
我がチームの方針である。

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