高梨沙羅、複雑な2シーズン連続W杯総合優勝決定

高梨沙羅2位で2季連続総合V 53勝目は持ち越し

 今日スキージャンプW杯第17戦平昌大会が行われ1回目2位の
伊藤有希が2本目に101、5mを飛んで、1回目1位の高梨沙羅に
逆転勝ちし今シーズン4勝目を挙げ2位の高梨は2シーズン連続
W杯総合優勝となった。

 来年行われる平昌五輪のジャンプ台を使ったW杯17戦&18戦
ではあるものの、20日からラハティで開幕する世界選手権への
調整のためダニエル・イラシュコシュトルツやカリーナ・フォ
クトらランキング上位選手不在のため今日の試合で5位以内に
入れば高梨の総合優勝が決まるという一戦。

 また現在の高梨はW杯通算52勝を挙げており男子のトーマス
・モルゲンシュテルンが持つ通算53勝目に今日勝てば並ぶと
いう興味もあった。

 先述したようにランキング上位の選手が不在なので32人で
スタートしたのだが総合2位に付けているマーレン・ルンビュ
が1回目に失敗ジャンプで5位だった事から俄然、高梨の53勝
目が現実的になってきて実際1回目は高梨がトップに立ち伊藤
とワン・ツー状態になる。

 こうなると高梨有利になるはずだが今日のトライアルジャン
プでは伊藤が高梨やルンビュを抑えて1位になっており、平昌
のジャンプ台との好相性を感じさせたし1月の日本ラウンドで
も好調とアジア系の台と相性がよさそうだった。

 そして2回目に伊藤が101,5mを飛んだのに対し高梨は94m
と伸ばせずに伊藤の逆転優勝が決まった。

 W杯で52勝を挙げている高梨だがソチ五輪ではメダルを逃し
世界選手権でも金がないので、来年の平昌では何としても金を
取るためにいいイメージを作っておきたいと思ったのだろうが
僅差ながらの2位は総合優勝を決めたとはいえ悔しいものがあ
るだろう。

 ただし日本チームの事を考えれば高梨&伊藤という2枚看板が
完成した事になるし、高梨も明日の18戦やラハティ世界選手権
で勝ち1日も早く呪縛から解き放たれて欲しいものだ。

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