雨天中止が誘う名勝負

 88年に東京ドームができて以来18年で6つのドーム球場が
できて日程もわりあい滞りなく進むようになった。
 ただ我々野球ファンが失ったものがある、それは雨天中止に
よる日程延期が思わぬ名勝負を誘っている。
 未だに忘れられないのが76年のG-T5連戦、前年度に屈辱の
最下位に終った長嶋ジャイアンツが残り6試合を残して2位のタイガース
相手にマジック6を点灯させていたがなんと最終戦以外は直接対決
5連戦となったのだ。
 10月10日~12日までは後楽園
10日:G4-4T 王の通算714号などで引き分け、ライトvs古沢
11日:G9-3T 王が通算715号を放ち快勝、  堀内vs江本
12日:G8-7T 代打・淡口の逆転満塁HRと   新浦vs谷村
 ブリーデンのトンネルで決勝点が入る。マジックは1に   
 13日と15日は甲子園
13日:G2-7T PH遠井の同点2ランで流れを戻し6回に 小林vs江本
小林から田淵が頭部死球を受け退場、その後集中打で一挙5点
15日:G1-2T 張本のHRで先制も田淵の代役・片岡の ライトvs古沢
 逆転タイムリーで2-1、以後守りきって胴上げ阻止
 そしてジャイアンツは最終戦を広島で5-3と逆転勝ちしてリーグ優勝を
決めたのだった。
 これを見ても分かるように雨天中止になった試合が10月まで集中したので
パリーグがやっていた前後期制時代のプレーオフ並みのカードが実現したのだ。
 ジャイアンツがらみだけでなく88年10月19日に川崎球場で行われた伝説の
バファローズ対オリオンズのWヘッダー・10,19の悲劇も、先日記載した翌89年
10月12日に西武球場でのバファローズ対ライオンズのWヘッダー10,12の奇跡も
結局は雨天中止によってできたもの。
 また94年10月8日のナゴヤでのジャイアンツ対ドラゴンズの10,8決戦は9月27、
29日に台風接近による雨のおかげでシーズン最終戦に組み込まれたカードだった。
ただし9月のジャイアンツの状態は最悪で仮にどちらかの日に行われていれば
ドラゴンズが確実に勝っていた。そういう意味ではドラゴンズには不運だが・・・
 私の記憶にある主な事例だけでもこれだけあるのだ。確かに雨天中止がないのは
私としてもありがたい限りだがこういう名勝負を誘う要素にもなっていたという
事があったのを皆さんに知って欲しいのだ。
 スケジュールどおりに行われるシステムは便利ではあるが潤いがなくなったと
感じるのは私だけだろうか?
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