怪しい博士

 ヒーローものに付き物なのが博士である。
 特に防衛チームのお抱え博士などは、姿を見ただけで
頼もしく思えるから不思議である。

 さて博士役者といえば故・平田昭彦氏。
 54年版のゴジラでゴジラを倒す‘オキシジェンデスト
ロイアー’という兵器を作り、自らを犠牲にして製造法を
封印してしまうという役割だったが右目にアイパッチをし
ていかにも怪しかった。
 

 ウルトラQには江川宇礼雄演じる一の谷博士がいた。
 28話中9話にゲスト出演しているのだが、白衣を着て白髪
頭に白髪ヒゲ&丸メガネといういでたちは、やはり怪しい。
 特に3話で自分の研究所の庭先にナメゴンの卵が遺棄され
ナメゴンが誕生しても慌てる事なく‘急いで塩水を作れ’と
指示するなど貫禄十分。

 ウルトラマンでは、やはり平田昭彦演じる岩本博士が登場
する。
 岩本博士は凄い!
 もともとジェットビートルを設計したらしいが、これにハイ
ドロジェネレート・ロケットを装着し宇宙にも行けるように
した。
 一方でドドンコを呼び覚ましたミイラ人間を生け捕りにする
ように指示していたが、ロケット工学とは全く別分野である。
 ‘怪彗星ツイフォン’ではラストで紙に書いて計算し「次に
接近した時は今度こそ本当に地球と衝突する」と真顔で言う。
 そして最終回ではゼットンを一撃で倒した無重力弾を製作し
ている。
 これらを総合して思うのが岩本博士の専門はいったい何なの
だろうか?
 凄すぎる博士である。

 そういえばジラースを密かに北山湖で育てていた二階堂教授と
いうのもいたけど、取材記者の隠しカメラをあっさりと見破った
りしていた。

 この二階堂教授の平田昭彦バージョンが‘メカゴジラの逆襲’
に登場する真舟博士だ。
 もともと生物学者だが、チタノザウルスという恐竜生存説を唱
えただけでなく‘自由にコントロールする理論’を開発して学会
から追放され真鶴に娘と2人で住んでいた。
 とはいえ娘は、チタノザウルスのコントロール装置を内蔵した
サイボーグ。
 しかもゴジラに破壊されたメカゴジラを修復する手伝いまでし
ていた。
 生物学者が何でメカゴジラの修復作業を手伝えるのだろうか?
と素朴な疑問を感じたものだった。

 こうしてみると一見頼もしい博士が、実は怪しい人物が多いと
いうのがよく分るものである。
 
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コメント
 
 
 
わははは…… (柴田真紀)
2007-06-23 00:25:50
 昔の怪獣・ヒーロー物の『博士』の概念なんて、こんなもんだったというのが答えでしょう。

 現在は「博士号」にそれぞれ独立した専門分野がある、なんてことは、クイズ番組等に実在の「博士」が出演していて、子供でも何となくわかることがらでしょうから。
 『博士』なのに、『バカ』っぽいところとかも含めて。

 私も子供の頃の「博士」の概念は、
「何でも発明して、何でも知っているエライ人」(笑)
 ぐらいのイメージでしたから。
 
 
 
そうですね (こーじ)
2007-06-23 23:30:04
>柴田真紀様
 「何でも発明して、何でも知っているエライ人」という
イメージは確かにありまして、専門は何か?というのは
後から感じただけでした。
 ホント博士という存在は、それだけで頼もしかったですけど。
 
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