ウルトラマンネクサスの特徴は事件に携わった民間人を防衛組織のTLTが
記憶を消去していくというのがあった。
ビースト事件に携わった民間人の記憶を消去している理由はビーストが人類の
闇への恐怖がビーストを呼び、そのビーストへの恐怖の記憶が更なるビーストを
呼ぶという事。
そして記憶を消去するのはビーストの襲来を教えた来訪者からのテクノロジー
による。
事件に携わった者の記憶を消すというアイディアはウルトラマンで既に使われて
いる。
その‘被害者’はウルトラマンに変身していたハヤタ隊員。
1話でウルトラマンの赤い球体と衝突したハヤタがウルトラマンと一心同体と
なって変身する事になるのだが、ウルトラマンとハヤタは別人格で実際テレスドン
偏では地底人から捕獲されて催眠術をかけられてウルトラマンへの変身を強要
されるのだが、例えハヤタが催眠術にかかっていてもウルトラマンは大丈夫
だったというのが最も分かりやすいだろう。
ところが最終回でゼットンに敗れて命を落としたウルトラマンに対しゾフィが命を
2つ持ってきてウルトラマンとハヤタの2人を助ける代わりに分離する事を告げる
のだが、ウルトラマンが地球を去る時にハヤタは竜ヶ森上空で赤い球体と衝突して
以降の記憶が消されていたのだ。
第2期になると帰ってきたウルトラマン・エース・タロウはセブンとは違い怪獣の
襲撃で命を落とした地球人に憑依する形で一心同体となり、最後はウルトラマン
らが地球を去る時に同化した形で郷秀樹らも地球から いなくなっている。
平成のウルトラではティガがダイゴ隊員が光となって光の巨人を復活させる形に
なったのだが、ダイゴ自体が光の巨人の遺伝子を持つ末裔という解釈だったからか
最終回でガタノゾーアを倒すと変身アイテムであるスパークレンズは砂のように
崩れて変身できなくなったし、ガイアでも最終回でゾグを倒した後に高山我夢や
藤宮博也もウルトラマンに変身して戦っていた間の記憶を失ってなかった。
ネクサスでは変身して戦っていたデュナミスト達は真木舜一以外、最終回に再
登場しているのだが行方不明になっていたはずの姫矢准や特効薬・ラファエルを
処方されて治療中だった千樹憐がダーク・ザギ相手に苦闘する孤門ジュネッスに
向かって激励の言葉を送るシーンを見ているとウルトラマンとして戦っていた記憶
は残っていたようだ。
デュナミストにとっては光を得る前は何らかのトラウマのような物を抱えていた
のを光に導かれて‘光は古くから継承された絆であり、希望を捨てない人々を
救う力’として生きる意味を見出しているのだからウルトラマンとして戦った記憶は
消去されてはいけないものだろう。