特撮映画のノウハウの大事さを実感する大巨獣ガッパ

 NHKのBSプレミアムは今月に入りゴジラシリーズが特集されて
いる中で、7月8日には大巨獣ガッパまでOAされていたので久し
ぶりに見てみた。

 ガッパは85年あたりに夏休みの平日午前中のに1度OAされたの
を見たのが初めてだったが、ゴジラやガメラシリーズを見慣れた者に
とって今ひとつの感じだったわけで約30年ぶりに見たものの相変わ
らず微妙さは拭えなかった。

 主演が川地民夫でヒロインは山本陽子に藤竜也までが出演している
だけでなく東宝美術の渡辺明が参加しているのでガッパの造形なども
悪くないし、ストーリーもイギリスの怪獣ゴルゴやモスラ的な展開に
なっている。

 更に賛否両論があるだろうが怪獣にも親子の情愛があるという事が
強調されており、ガッパを連れて来た社長が仕事に没頭するあまり家
庭を省みないキャラと比べているようだ。

 ただしガッパが上映された67年はキングコングの逆襲やガメラ対
ギャオスなど本格的な作品が製作されていたのでクオリティの差は
明らかだし、やはり当時は怪獣ブームだった事を背景にブームに乗り
遅れまいと怪獣映画を作ってみたものの培われたノウハウがなかった
という事だろうか。

 とりあえずガッパの上陸から熱海蹂躙に戦車隊&戦闘機部隊との
戦いや、湖に潜んでいるガッパに不協和音を聞かせて追い出しミサ
イル攻撃などの定番パターンから最終的に子ガッパを羽田空港で
解放し親ガッパと合流させるという展開は王道的なものだ。

 ただし個人的な好みに過ぎないかもしれないがOPやEDに流れる
青春歌謡のようなガッパの歌は正直脱力するものがあった。

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