藤川桂介-飯島敏宏コンビに ついて

 怪奇大作戦14話オヤスミナサイの脚本を担当したのは藤川桂介
で、どうやら2クール目からの参加という事になっているようだ。

 ウルトラでの藤川桂介はウルトラマンからの参加で5話のグリー
ンモンス編がデビューとなり以後はドドンコ編やブルトン編、グビ
ラ編にザンボラー編の5本を担当しており3話が飯島敏宏監督と組
んでいる。

 続くセブンでは16話のアンノン編からスタートしボーグ星人編
やプラスチク星人編にガッツ星人編の前後編の5話を担当し、その
うち2話が飯島作品だから飯島監督との相性はよさそうである。

 飯島監督はウルトラマン終了後に円谷を離れていたのだがセブン
の最終クールで復帰して3話を監督すると、そのまま怪奇大作戦の
1クール目から参加しているが計5話担当した中で最初の3話は結
果的にメインライターとなる上原正三と組んでいたのに対し最後の
2話が藤川桂介とのコンビになった形である。

 飯島監督の作風はユーモア感が溢れるシーンや、田舎の牧歌的な
シーンに都会的な洒落た演出などが特徴だ。

 ユーモア溢れるシーンといえば壁抜け男で木田三千雄演じる魔術
師・富士野天才がタバコを使ったマジックを披露する場面を思い出
すが、ブルトン編で四次元空間に包まれた科特隊本部のシーンやQ
のM1号編などの演出も印象深い。

 田舎の牧歌的なシーンは霧の童話で全般的に描かれているのだが
Qでのゴルゴス編あたりと被るし、後に帰ってきたウルトラマンで
脚本を担当したキングマイマイ編も飯島テイスト満載だ。

 そして洒落た演出といえば白い顔のラストで悪戯をした次郎の顔
にケーキがぶつかって、拭うと白い顔になりエンディングにつなが
るなど感心するシーンだ。

 そういう意味でオヤスミナサイは密室ミステリーとなった前半は
飯島テイスト満載の演出になっているし、ラストでユキが竜夫から
もらった婚約指輪を外して捨てるシーンは後にミラーマンのマルチ
編のラストでインベーダーを轢き逃げした事で婚約者・塚本郁夫の
本性を知った志村伸子が婚約指輪を外して別れを告げるシーンにも
引き継がれている。

 こうやって見るとオヤスミナサイは藤川桂介と飯島敏宏の相性の
良さを実感するEPだと思うし、このコンビは金城哲夫-円谷一や
佐々木守-実相寺昭雄コンビらに勝るとも劣らないと思うのだ。

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