2017夏の甲子園 第1日

【高校野球】夏初出場の津田学園、劇的サヨナラで初勝利　延長11回の大熱戦制す

　今日から高校野球・夏の甲子園が開幕。

　第1日の注目カードは第2試合の済美－東筑戦で強打を誇る済美
打線を激戦区・福岡を1人で投げ抜いて制した東筑・石田が、どこ
まで抑えられるかで県予選の決勝で選抜ベスト8の福大大濠打線を
封じた投球が通じるか。

　第1試合は春の近畿大会で大阪桐蔭と接戦を演じた彦根東と長崎
県予選を強打で勝ち抜いた波佐見の対戦で、彦根東投手陣対波佐見
打線というところか。

　第3試合はU-18日本代表に選出された久保田を擁する藤枝明誠と
破壊力ある強打を誇る津田学園の対戦だが、静岡・池谷を打ち崩し
た明誠打線は侮れない。

　第1試合：彦根東 6－5 波佐見

　2回に4番のHRで先制した波佐見に対し彦根もその裏にヒット、
四球、バントヒットでノーアウト満塁から1アウト後9番の犠牲フ
ライで追い付く。

　3回に波佐見が8番の四球を足場に1番の2ベースで勝ち越すが、
その裏に彦根は2アウト後4番がエラーで出塁すると5番のヒットで
1.3塁から6番の3ランで4－2と逆転。

　6回に波佐見が2ベースで出塁した1番を5番のタイムリーで返し
1点差に追い上げると、7回にも1アウトからヒットと内野安打に
四球で満塁とし2アウト後4番の2点タイムリーで再逆転。

　4回以降ヒットを許しながら踏ん張っていた隅田だが9回に8番の
PHがショート後方に落とすとバントとヒットで1アウト1・3塁から
2番の3塁ゴロで追い付くと、2番手の村川から四球で1・2塁とし4
番のタイムリーでサヨナラ勝ち。

　ヒット数は11対9と ほぼ互角だったが波佐見のヒットは1番・4番
と5番が複数安打を打っていたものの、3番と6番&7番が出塁したのは
降り逃げのみという打線の虫食い状態だったのに対し8番までが全員
出塁している彦根の違いだろう。

　第2試合：済美 10－4 東筑

　1回に済美は2つの四死球にエラーでノーアウト満塁から暴投で先制
すると3回にも死球で出塁した2番をバントで送り4番がショート後方に
落として2－0とリードを広げる。

　3回まで3安打を放ちながら無得点だった東筑は4回に1アウトから
5番のHRで1点返すと6番&7番の長短打で追い付き、8番の3ベースで
3点目を挙げ逆転すると雨で1時間以上あった中断開けの5回にも3番
&4番の連打から2アウト後6番のタイムリーで4点目を挙げペースを
握ったかに思われた。

　ところが済美はその裏に1アウトから3番&4番の短長打と犠牲フラ
イで1点差にすると遊ゴロエラーで1・3塁から7番の3ランで逆転。

　6回に東筑が7番のヒットと四球にバントで1アウト2・3塁を生か
せず、その裏に2アウトから2番が歩き3番の2ランで勝負は決まった。

　3回に5番のHRからの4連打で3点を挙げて逆転し5回にも追加点を
取った時点では‘ひょっとしたら’と思わせたが、いかんせん頼み
の石田のボールがばらけ6回まで5つの四死球が失点に絡むという
状態で暴投やパスボールに守備の要であるショートが犯した2つの
エラーも失点に絡むなど自滅状態。

　ただでさえ力の差があるだけに こういったミスは致命傷だった。

　第3試合：藤枝明誠 6⑪7 津田学園

　明誠が1回に2アウトからエラーで出塁した3番が4番のヒットで
3塁に進み1・3塁からダブルスチールで先制したのに対し、3回ま
で毎回ヒットを打ちながら得点できなかった津田は4回に1アウト
から5番以下の3連打で満塁から併殺崩れで追い付くと9番が歩き
1番の3ベースで4－1と逆転。

　明誠は5回に1番がヒットで出塁しバントで1アウト2塁から3番
以下の5連打で3点を奪って追い付くと、津田もその裏に2アウト
から5番&6番の連打でチャンスを作り7番の2ベースで再び勝ち越
す。

　6回に明誠は2番手の若林から2つの死球で1・2塁から4番&5番の
連打で再び追い付くと、6回裏から両投手が立ち直り明誠の2安打
のみで試合は進み11回に津田は7番のヒットから2アウト1・2塁と
して2番のセンターオーバーでサヨナラとなった。

　ヒット数は15本づつだったが津田が4回に逆転してからは明誠は
追い付くものの逆転できず、最後は久保田が力尽きた形だ。

　明誠にとって悔やまれるのは5回に5連打で追い付いたシーンだが
4－2から1アウト2塁で4番のヒットで2塁ランナーが刺され、直後に
5番以下の3連打となったわけでポテンヒットだっただけに自重して
いれば少なくとも逆転は可能だったかもしれない。