ミスター・ゴジラ=中島春雄死去

「ゴジラ俳優」スーツアクター・中島春雄さん死去 88歳…12作品に出演

 今朝ネットを検索していたら、俳優の中島春雄氏の訃報が載って
いた。

 中島春雄といえば一般の人にとっては‘誰?’という感じだが、
ゴジラをはじめとした怪獣のスーツアクターという事で日本だけで
なく海外のファンにも人気があり人気俳優ランキングの10位以内
にランクインしているぐらいだった。

 54ゴジラでは手塚勝己氏と組んでゴジラのスーツに入っていた
わけだが、怪獣造形を手がけている品田冬樹氏に言わせると氏が
着ぐるみに入ると生命が吹き込まれる感じだったとの事。

 ゴジラ以外にも四足歩行怪獣のバラゴンや人型怪獣のガイラに
キングコングの逆襲ではキングコングまで演じているのだから凄
いキャリアの持ち主で、バラゴンの着ぐるみをウルトラQのパゴ
スに流用した事からネロンガやガボラなどウルトラシリーズで氏
の演技を見る事ができたのだ。

 ウルトラマンのスーツアクターを演じた古谷敏氏も著書・ウルト
ラマンになった男でネロンガを演じる中島氏が立ち回りの動きを
指導する形で進んだようで、思いっきりアクションをやるため打ち
身や切り傷に擦り傷が耐えなかったものの撮影が終わってラッシュ
を見ると見ごたえのあるシーンになっていたらしい。

 特にゴジラのスーツに襟巻きを付けたジラースは途中からウル
トラマンが襟巻きを むしり取った事もあって、ウルトラマン対
ゴジラという夢の対戦を見る事ができたしジラースの動きは氏が
着ぐるみを着用しているのでゴジラ然とした雰囲気だった。

 またガイラを演じた時にはメーサー殺獣光線を受けて森の木を
楯に膝立ちで逃れようとしたり、川への放電で のた打ち回る演技
などは真に迫っておりゴジラとは違う人型怪獣ならではの雰囲気を
醸し出していた。

 海外での怪獣映画はコマ録りが主だったのに対し日本の特撮が
怪獣着ぐるみを着用しリアルな動きを出せる方向に独自の進化を
遂げたのは、ひとえに中島氏の功績以外のなにものでもないし氏
の弟子である薩摩剣八郎氏らにも受け継がれ着ぐるみ文化を確立
した功労者だった。

 円谷英二、本多猪四郎、伊福部昭に並ぶ特撮界の偉人が また
1人亡くなったと実感する。

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コメント
 
 
 
追悼 (柴田真紀)
2017-08-09 20:12:15
拙ブログにも記載しましたが、7日の夜頃からツイートが始まり、0時近くにはもう完全に「亡くなった」ことを確信しました。
ただ、不思議だったというか、当然だったというのか、ツイートしているのが全て「男性特撮ファン」で、私の女性フォロワーは一人としてツイートしていなかったので、女性特撮ファンと男性との差異を感じました。(だから、女性ファンはレベルが低い、というわけではない)

色々なイベントに顔出されていた方なので、皆さんお会いしてサイン等貰っていたのが、羨ましかったです。なんで、自分は中島さんにお会いしなかったんだろう、と自分で自分を殴りたいです。
ご冥福を祈ります。
 
 
 
やはり凄い反響ですね (こーじ)
2017-08-10 23:18:36
>柴田真紀様
 やはり凄い反響ですね。

 とりあえずスーツアクターあたりになると男性が中心になるので仕方ないとは思いますよ。
 
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