ウルトラマンネクサスのリザリアス編は憐と尾白に針巣ら遊園地
組と孤門や瑞生らTLT組の交流に、憐を密かに監視する者の存在が
完全に描かれ始めたわけである。
一方このEPの冒頭で石堀が姫矢のデータが消去された事につい
て隊長を問い詰め、詩織が物陰からそれを見ているシーンがあるの
でTLTの中に裏切り者がいる事が視聴者にアピールされるのだ。
基本的にネクサスの世界では伏線が張り巡らせられているわけで
裏切り者の存在を示唆する証拠として姫矢からビースト振動波を照
射した人体実験の結果、ウルティメイトバニッシャーの発射が可能
になり衰弱していたとはいえアンファンスを倒したクトゥーラを一
撃で倒しているのだから凄い。
少なくともウルティメイトバニッシャーが永続的に使えれば巨大
ビーストですら必ず倒せるし、ダーク・メフィストも辛うじてシー
ルドを張って防いでいたぐらいだからウルトラマン不在でも地球を
守れるほどの武器になっていただろう。
ましてやデュナミストを捕獲して奪ったデータなので超一級の重
要データだったのだろうが、これを消去できるという事はTLTでも
重要なポジションにいる人物だという事になる。
ご存知のように結果的に裏切り者は隊長に詰め寄っていた石堀で
分析担当のアナライザーという事からハッキング能力も相当なもの
だったので、TLTの管制にまでアクセスしてコントロールできる腕
を持っていたように重要機密へのアクセスは十分可能だった。
後から見れば納得なのだが当時は表向きは松永管理官と親しげに
しているものの、腹の中では何を考えているのか分からない吉良沢
優の方が常にパソコンに向かって作業をしている事などから怪しい
と思ったりもしていたわけだ。
こういった視聴者をミスリードさせる雰囲気も、ネクサスの魅力
だったわけである。