江川卓はクビ?

 今から40年前=83年のプロ野球日本シリーズはライオンズとジャ
イアンツの顔合わせで、7試合中3試合がサヨナラゲームという劇的
なシリーズになったのだがジャイアンツにとって誤算だったのは83
シーズン16勝9敗3Sのエース江川卓が3度登板しながら1勝もできず
2敗を喫した事。

 当時の私は福岡で働いていたのだがアンチ江川の人は‘これで江川
はクビでしょう’と語っていたのを聞いて‘この人なにを根拠に’と思っ
た次第で、年間16勝した投手を解雇するチームなどあるのだろうか
と普通に考えるのだった。

 まぁこの人は基本高校野球は好きだが、プロ野球は嫌いと今では
珍しい人だった。

 何せ‘高校野球はホームのクロスプレーが多いのにプロ野球は内野
手の間を抜いたヒットが出ると2塁ランナーは悠々とホームインする
から、高校野球の方が外野手の肩はプロ野球より凄い’と力説してい
たのだがプロと高校の外野手の守備位置の違いを知らなかったのだ。

 以前も記したように稲尾和久のような先発完投した翌日リリーフ
登板し抑えるような投手をプロの鑑と絶賛していた人が多かった時
代だったので、そういった人々にとって対極の存在の江川卓は入団
した経緯の問題もあるが忌み嫌われていた。

 このシーズン江川卓はリリーフにも登板し、リーグ優勝を決めた
試合ではリリーフ登板して胴上げ投手になっている。

 その江川が初戦で田淵幸一に満塁HRを打たれて負け投手になる
と、G4ではシリーズ直前に右足ふくらはぎの肉離れを起こしてい
た影響で途中降板しチームも敗れるとリリーフ登板したG6はサヨ
ナラ負けを喫した。

 そしてG7では2-3とリードされた8回に江川ではなく角盈男が
登板していたのをアンチ江川の人は‘本来なら江川が投げるべき
なのに、信用がないから投げさせてもらえなかった’と主張する
が、9回のジャイアンツ最後の攻撃は9番投手の打順だから延長
戦を考えると江川より角だろうと思っていたにも拘わらずだ。

 つまりアンチ江川のバイアスがかかった目で見ると、こんな
判断をしてしまうのだろうと思った。

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