藤田進が演じる長官のイメージが強過ぎて

 特撮ヒーロー作品に必ずと言っていいぐらい登場するのは主役が
基本的に所属している防衛チームで、その組織の上層部には軍服を
着た参謀や長官が登場するわけだが問題なのは長官の姿。

 基本的に我々の世代で長官といえばウルトラセブンや帰ってきた
ウルトラマンに登場した藤田進が演じるヤマオカ&岸田長官の姿を
想像するが、実際には日本を含めて基本的にシビリアンコントロー
ルが効いている事からスーツを着た政治家的なキャラになる。

 例えば57年の地球防衛軍には山田巳之助演じるスーツを着た人
が長官として登場していたのだが、64年の三大怪獣地球最大の決
戦になると防衛大臣が軍服を着て登場し以後も定番となっていた。

 ウルトラセブンのヤマオカ長官はその流れでの登場だろうが藤田
進の軍服姿は決まり過ぎているし、いかにも長官然とした姿は貫禄
十分で49話中4話しか登場してないにも拘らず圧倒的な存在感だ
ったのを覚えている。

 藤田進は軍服や警察官などの制服が似合う人で‘本職’の東宝作
品でも軍人や警察署のトップなどのキャラが印象的で、里見浩太朗
の髷姿同様スーツなどを着て登場する方が違和感があったりするわ
けだ。

 その藤田進だが東宝特撮映画最初の出演作が地球防衛軍でミステ
リアンドームを攻撃する指揮官だし、モスラ対ゴジラなどでも現場
指揮官としては出演しているものの長官役は演じてない。

 一方で第2期は藤田進の岸田長官以降はエースで山形勲、レオで
神田隆が演じる高倉司令官が登場するものの長官ではないし平成に
入っても川地民夫演じるサワイ総監など軍服を着た長官というのは
見かけてない。

 さらに16年のシン・ゴジラには余貴美子演じる花森防衛大臣の
インパクトが強く特撮ファンの間から藤田進が演じる長官のイメー
ジが薄れてきたわけだが、それだけ裏返せば藤田進という俳優の存
在感が凄かったという事になるのだろう。

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