ウルトラマンネクサスEP36でイズマエルとウルトラマンの最終決戦が行われる
のだが少しばかり腑に落ちないのがイズマエルが これまで倒されたビーストを
合成した最強ビーストというわりに1度の対戦のみで終わってしまうという事。
ご存知のように姫矢編の最終決戦はウルトラマンとダーク・メフィストとの戦い
だけでなく その前に終焉の地でデュナミストの姫矢が衰弱していたという事も
あり、クトゥーラから敗れナイトレーダーからエネルギーを注入されて復活しての
ものだったので2話にわたっている。
たしかに憐編になってから放送期間が短縮された影響もあるだろうが、果た
して それだけだろうかと考えるのだ。
以前も記したようにネクサスは昭和と平成の最終回パターンを取り込んでいる。
セブン以外の昭和ウルトラの最終回は基本的に1話完結でイズマエルと同じ
趣があるエースでのジャンボキングや、初代が敗れたゼットンとのリターンマッチ
だけでなくバッド星人との戦いになった帰ってきたウルトラマンでも1話完結だった。
反対に平成ウルトラは前後編どころか3話構成の最終章となっていたので強敵に
一旦は敗れるものの復活してリターンマッチで勝つという展開になっている。
だから姫矢編は平成ウルトラ的な‘一旦敗れるものの復活’というパターンだった
のに対し、憐編は最強ビースト相手でも1話で終わりというのは昭和ウルトラ的
なのだが仮に平成ウルトラのように数話を使うと どうなるか?
視聴者には‘どうせ1回負けて復活だろう’と同じパターンと思われかねないし、
そろそろ平成パターンに飽きも来ている可能性が高い。
しかも放送短縮という事を考慮すれば対イズマエルを2話ほどかけて引っ張る
よりもEP34で人体実験を受けている憐をナイトレーダーが解放するあたりからの
流れを憐編の最終章と位置付ければ物語の重厚さは維持できるし むしろイズ
マエルを1話で終えた方がスッキリするのではないかとも思える。
製作サイドが放送短縮を逆手にとって憐編の終わらせ方を姫矢編とは違った
構成にしたというのは、ある意味 大ヒットではないかと思うのだ。