女子フィギュアスケートは10代でなければ いけない時代になるのか?

gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/sponichi/sports/sponichi-spngoo-20191215-0229

 平昌五輪の女子フィギュアスケートシングル金メダリストのアリ
ーナ・ザギトワが、先日活動休止発言を行い‘引退か’と騒がれた
ものの‘引退は否定’という続報が出るなどザギトワの周りでが妙に
騒がしくなっている。

 ザギトワといえば17歳で昨年の平昌五輪女子シングルの金メダ
リストになっていたものの、今年は不調で先日行われたGPファイ
ナルではアリョーナ・コストルナヤ、アンナ・シェルバコア、アレ
クサンドラ・トゥルシェワが表彰台を独占する一方で最下位に終わ
るなど不調に悩まされていた。

 巷では‘成長期による体形の変化’などとまことしやかに言われて
いるし、オリンピック・世界選手権・GPファイナル・ヨーロッパ
選手権などのタイトルを16歳10ヶ月にして全て取ってしまった事
による燃え尽き症候群という見方も十分あり得るだろう。

 ただ個人的に思うのは昨今の女子フィギュアスケートの低年齢化
に拍車がかかっているという事で、オルガ・コルブトやナディア・
コマネチなど10代の選手ばかりが表彰台を独占した70年代頃の女子
体操に状況が似ているという事。

 女性の体形は成長と共に変わっていくわけで適度に脂肪が付いた
りするのが普通になっており、そうなればジュニア時代に跳べてい
たジャンプも跳べなくなってくるし実際に安藤美姫も4回転ジャンプ
を跳んだのは14歳ぐらいの頃で20歳を越えたバンクーバーでは表現
力で勝負していた形になっていた。

 つまり女子の採点競技は体操やフィギュアスケートも10代の頃に
できていた技が20代になるとできなくなる代わりに表現力は豊かに
なるわけで、男子顔負けの高度な技を優先するか女子ならではの表
現力を重視するかに分かれる事になる。

 フィギュアスケート界では表現力重視が主流でカタリナ・ビット
やクリスティ・ヤマグチなどが代表例で、ビットはカルガリーで伊
藤みどりが3回転ジャンプを次々に決める事について聞かれ‘フィギ
ュアスケートは飛んだり跳ねたりするものではない’と語っていた
のを思い出す。

 また表現力重視タイプが有利になるのは女子の体操が男子並みの
高度な技の応酬になった結果、10代しか活躍できない競技になって
いた事に対するアンチテーゼのようなものだと思っていたのだ。

 フィギュアは88カルガリーを最後にコンパルソリーがなくなった
代わりに年齢制限ができたのがいい例で一種の歯止めになっていた
ものの、ここに来て今年のGPファイナルはロシア勢だけでなく4位
の紀平梨花ら10代の選手に独占されるようになった状況を見ると
‘女子フィギュアもここまで低年齢化が進んだか’と実感したものだ。

 どちらかといえばフィギュアスケートは五輪や世界選手権で獲得
したメダルを手土産にショースケートに転向するケースが多いのだ
が、こういった低年齢化が進むと特に女子フィギュアは10代でない
と活躍できない競技になりかねないと思ったりする。

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