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こーじ苑
エルネスト・マルセルを偲ぶ
元WBAフェザー級王者だったエルネスト・マルセルが、現地時間
の6月30日に72歳で亡くなったとの事。
マルセルといえば71年11月に来日してWBCフェザー級王者だった
柴田国明に挑戦し優勢に試合を進めながら引き分けでタイトル奪取
に失敗したものの、翌72年8月に西城正三からタイトルを奪取した
アントニオ・ゴメスに勝って4度目の防衛に成功すると王者のまま
引退している。
柴田ーマルセル戦といえば今でも語り継がれているのが誤報事件
で、試合前にプロモーターがTV局に嫌がらせかセレモニーを長々と
やったため判定が出る直前に‘マルセルタイトル奪取’とテロップを流
したのだが後から引き分けという事で大いに混乱していた。
スピードが武器の柴田に対し動き勝っていたのだから凄いし的確
な左で柴田の接近を阻み続けたのが印象的で、メキシコで名王者の
ビセンテ・サルディバルをギブアップさせ初防衛戦では1RKO勝ちす
るなど無敵の強さを見せつけていた柴田のパンチがクリーンヒット
せずに終わっているのだから当然負けたと思ったもの。
それから9か月後の72年8月に西城に勝ったアントニオ・ゴメスか
らタイトルを奪取したというニュースを見て、西城に完勝したゴメ
スに勝ったのだから柴田が苦戦しても仕方なかった。
3度目の防衛戦では根本重光(のちのスパイダー根本)をパナマで
9RKOと一蹴しているのは当然だったが、4度目の防衛に成功した直後
に引退を表明したのだから驚いた。
しかも最後の相手が後の3階級制覇王者でニカラグアの不沈艦と呼
ばれたアレクシス・アルゲリョだったのだから凄いし、アルゲリョ
を‘これからは彼の時代’と言っていたのだから先見の明があったのだ
ろう。
また日本での判定には不満を漏らしたマルセルだが柴田が勇敢だ
った事に感銘を受け、息子の名前をクニアキ・シバタにしていたと
いうエピソードがあるなど好人物だったようだ。
先日は‘パナマの石の拳’ロベルト・デュランが新型コロナウイル
スに感染して入院するなど、かつての王者達も年齢的にこういった
事が起きてもおかしくはないがボクシングを見始めた頃の王者達の
訃報は辛いものがある。
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