日本、台湾に逆転勝ち=準決勝進出へ王手【WBC】(時事通信) - goo ニュース
昨夜WBCの2次ラウンド第1戦が台湾相手に東京ドームで行われ日本は0-2と
リードされながら8回に追いつくと、その裏に1点勝ち越されながら9回2アウト
から再び追いつくと10回に1点を勝ち越し4-3で勝って2回戦に進んだ。
9回2アウト1塁から鳥谷が盗塁し井端の起死回生のタイムリーで追いつくと
10回に1アウト2・3塁から中田翔の犠牲フライで勝ち越しての勝利だから劇的
には違いないのだが、あえて言うとブラジル戦のように8回に一気に逆転して
勝つべき試合だったと思う。
先発の能見は2回2アウトまで素晴らしいピッチングだったのがヒットのランナー
を出してからは別人のようにストライクが入らず3回に3つの四死球を与え押し
出しで先制を許して相手に流れを渡してしまう。
台湾の先発・王建民は元NYヤンキースのエースだっただけあって6回まで
ヒット6本を打ちながら要所を締められたし、3回に2アウト3塁で井端が、4回の
2アウト1・3塁で中田が左打者なら内野安打性の打球を打ったもののアウトに
なるなど巡り会わせが悪いと思っていた。
そして迎えた8回に井端・内川の連打でノーアウト1・3塁からノーヒットだった
阿部のタイムリーで1点返した直後にベンチは糸井にバントをさせたのだが、
これが相手投手に処理されて三封されてしまう。
直後に不振だった坂本がショートが弾くタイムリーを放ち追いついたから
よかったものの坂本の打球も一歩間違えるとショートゴロ併殺になる可能性が
あったので、そうなると敗色濃厚だったから阿部のタイムリーで流れが変わって
いたのだろう。
個人的には阿部のタイムリーで1点返した時点で場内が凄く盛り上がっていた
のを考えても俊足で併殺の確率が低い糸井に そのまま打たせていた方が
チャンスは広がったと思うし、ピッチャーゴロ以外の内野ゴロなら1アウト1・3塁
の可能性が高く そうなれば阿部に代走を送らなくても済んだのではないだろうか。
どうも今大会の日本ベンチは1点を取ることに拘り過ぎる傾向が強くノーアウト
1塁だと送りバントというチョイスが多い。
モーションが大きい王建民なら盗塁やエンドランで揺さぶった方が犠牲フライや
内野ゴロで得点できる1アウト3塁のシチュエーションを作りやすいと思っていた
のに、3回と5回に先頭の稲葉が出塁して鳥谷にバントでタイムリーが出なかった
というのは どうも解せなかったし9回にも先頭の稲葉が出塁すると鳥谷にバント
という可能性が高かったから1アウトからの出塁にホッとしていたクチだった。
今大会はブラジルや中国相手にも失点している日本の投手陣だけに完封勝ち
というのは対戦相手のレベルが上がる2次ラウンド以降は考えない方がいい
だろうから、そうなると1アウト2塁からタイムリーでの1点狙いよりも2・3点を狙う
攻撃が必要になる。
一方でオランダをはじめカリブ勢の投手は お世辞にも牽制やクイックモーション
も上手くないので送りバントで1アウト2塁を作るより、盗塁やエンドランを積極的
に仕掛けて1アウト3塁を作りに行った方が長打力不足を補うことができるのでは
ないかと思う。
決勝点を奪った10回はノーアウト1塁から糸井にバントをさせずに結果的に四球
で歩きノーアウト1・2塁からバントと犠牲フライで決勝点を奪ったシチュエーション
を成功体験として これからの攻撃のスタンダードにして欲しいものだ。