巨大魚怪獣・ムルチは何のために出てきたのか？

　ウルトラマンエースの7話の終盤で妖星ゴランの地球衝突を避けるために
打ち上げを急ぐ弾道ミサイル・マリア2号の発射を阻止するためにメトロン
星人Jrと超獣ドラゴリーが登場しエースが戦うのだが、そこに突然 怪獣・
ムルチが出現する。

　どうやらゴラン接近の影響で目覚めたという設定でエースは3対1の戦いを
余儀なくされて大苦戦となるのだが、8話の冒頭でムルチはエースに体当た
りしようとして誤ってドラゴリーと衝突すると怒ったドラゴリーからバラバラに
されてしまうのだ。

　これでは何のために出現したのか分からない。

　当初の予定ではシーゴラスだったらしいが、マリア2号の発射基地は富士
山麓と思われるのに対しシーゴラスは津波を起こす怪獣なので地底から突如
現れるには無理がある。

　だから地中から突如現れるならムルチの方が理にかなっているし、巷で言わ
れるように超獣が怪獣より数段強いという事を示すためにドラゴリーからズタ
ズタにされるのならシーゴラスよりも‘魚怪獣’の異名を持つムルチだろう。

　これが仮にウルトラマンガイアの世界なら地球に迫る危機を本能で感じ取った
ムルチが侵略者であるメトロン星人Jrと侵略者・ヤプールの尖兵である超獣・
ドラゴリーにエースと共に立ち向かうというガイアの最終EP系のストーリーにも
なるだろうが、そうなればムルチでは役不足になるかもしれない。

　正直リアルタイムで見ていた時は‘ムルチが出る’と聞いて‘どうなるのか’
と思ってワクワクしていたが、後編にあたる8話の冒頭で前記したような最期を
遂げるとは思わなかった。
　
　そういえば帰ってきたウルトラマンに登場したムルチも冒頭でメイツ星人から
念力で封じ込まれ星人が暴徒の1人である警官に射殺されて登場するという、
ストーリー全体の主役ではなくマクガフィン的なキャラだったので エースで こう
いう展開になっても ある意味 仕方ないかもしれない。