ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
絶対的エースを持つチームの意外な弱点
先日行われた高校野球・夏の甲子園は履正社が星稜に5ー3で勝ち
初優勝を飾ったのだが、絶対的エースの存在はいい事ばかりではな
いという事を実感していた。
試合前の予想は大会No1投手・奥川恭伸が準決勝を7回まで投げ
中1日の休みで登板するので休養十分という事もあり、星稜有利と
いうものだったが意外にも今大会自責点0で長打すら打たれてない
奥川がHRを含む被安打11で5失点した事。
そして最も注目したのは7回裏に星稜が3番・知田爽汰のタイム
リーで追い付き、なおも2アウト1・2塁の場面で履正社は先発の
清水大成から2番手の岩崎峻典にスイッチした事だった。
ご存知のように岩崎は2日前の準決勝では完投していたわけで、
このおかげでエースの清水は準々決勝から中3日で先発できたし
奥川よりも休養期間が長かったので最後まで投げるものと思って
いた。
結果的に岩崎は4番を歩かせたものの5番を打ち取り同点で止め
ただけでなく、直後の8回には1点勝ち越して2アウト2塁から5点
目となるタイムリーまで打ったのだから岩崎へのスイッチは大正
解だった事になる。
ここで感じたのは仮に清水が奥川クラスの投手ならば履正社は
2番手投手にスイッチできたのだろうか?という事。
本来‘疲弊したエースよりもフレッシュな控え’の方がコンディ
ションもよく抑えられる可能性も高いのだが、日本人特有の感覚
としてエースで負けたら悔いはないという‘エース心中論’が特に
古い世代を中心に未だに健在だ。
清水を貶める気はないが履正社は清水だったからこそ疲弊して
いた状態で降板させたのだが仮に奥川だったら降板させづらいし、
2番手として登板する投手のプレッシャーたるや尋常ではないだ
ろう。
以前も記したように今年の星稜は奥川が先発した初戦の旭川大
戦と3回戦の智弁和歌山戦は1点づつしか取れなかったのに対し、
先発しなかった2回戦の立命館宇治戦や準々決勝の仙台育英戦は
6点&17点を取っているようにエースが投げない試合は‘点を取ら
ないと勝てない’という意識からか打線が奮起する気がする。
つまり絶対的エースが先発した場合は疲弊してスイッチすると
相手チームに勢い付くし力が落ちるリリーフ投手には凄いプレッ
シャーがかかるだけでなく、味方打線も妙な安心感から援護点も
少なくなってくるし無意識にエース依存という形になりやすい。
こうしてみると90点から100点のエースがいるチームよりも、
70点ぐらいの投手を複数持つ方が有利なのかもしれないと思った
今年の決勝戦だった。
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