川内、常識破りの超過密日程!/マラソン(サンケイスポーツ) - goo ニュース
昨日行われた福岡国際マラソンに出場し2時間9分台で3位に入った公務員
ランナーの川内優輝が2週間後の防府マラソンに出場し、2月の東京マラソン
にも出場するなど3ヶ月間に3レースを走るというスケジュールが話題を呼んで
いる。
そもそも川内によれば東京マラソンが本命で福岡は調整レースのために出場
したという事だったので想定内なのだが、最近の日本人ランナーはフルマラソンは
年に2レースというのが常識化しているので異例だと言われているのだ。
とはいえ私個人とすれば最近の日本人ランナーが年に2試合しかレースに出て
ない事の方が元凶だと思うのだ。
日本を代表するランナーだった宗茂は76年のモントリオール五輪に出場し
12月の福岡国際と2月の別大マラソンに出場するなど7ヶ月に3レース走っていて
その間には駅伝も走っているし、現在でも海外の強豪ランナー達は短いインター
バルでレースに参加している方が多いので年に2レースしか走らない日本人ラン
ナーの方が‘異常’ではないか。
そもそも年に2レースしか出場せずに何をしているのかと思いきや合宿で走り込
みなどの猛練習を積んだり、駅伝に出場したりする練習中心主義だろう。
日本人が相撲などに代表されるように結果以上に それに行き着くまでの過程を
大事にする傾向が強いが、これは あくまでアマチュアの世界の話。
プロなら試合に出てナンボだから実戦の中で鍛えて行くというのが世界的な傾向
で、実際MLBでは年間162試合なのに対し日本では ようやく144試合と20試合
近く少ないしOBなど試合を多くすると‘いつ練習するのか’という不満を漏らす者が
多いのが現状だ。
ボクシングなどでも海外の選手はダメージさえなければ10日ぐらいのインター
バルで試合をするのに対し日本ではメインイベンターになると年に3試合から4試合
が せいぜいだから、特に試合数の多い中南米の選手に相性が悪いのも常に
ありとあらゆるタイプ相手に試合をこなしているので頷ける。
ハッキリ言って練習中心主義では‘ブルペンエース’や‘ジムファイター’など練習
ではすばらしいのに実戦では全くダメという最悪の選手を作り出す温床になって
いるのに、なぜか日本ではマスゴミも これを批判しないのが現状だ。
もっとも最近では高校サッカーなどは実戦中心主義のチームが多く東福岡などは
夏休み中に60試合前後をこなしていたらしい。
川内も本来なら しっかり長期合宿などの練習をして出場するレースを選んで臨み
たいのかもしれないが、公務員ランナーという異色の肩書きがあるだけに練習時間
が限られているため実戦中心主義は やむなくやっているのかもしれない。
偶然かもしれないが この実戦主義こそが川内を単なる市民ランナーから代表ラン
ナーに押し上げ、更に24歳と若いだけに将来 日本最高記録を塗り替えたりすると
日本の練習中心主義という悪しき常識を根底から覆す事になるのかもしれない。
そういう意味で川内優輝の これからの走りに注目していきたい。