「詩篇魔術」の続きです。
こちらも「モーゼの詩篇魔術」とは異なる体系のものですので、御注意
願います。
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【詩篇9】
目的:人生における物事が、自分の進む道ではない時に
神名:エヘイエー アイスク エヘイヘー
【詩篇10】
目的:状況における、義と健全さを得るために
神名:エエル・メズ
【詩篇11】
目的:悪を追い払う
神名:ペレ
【詩篇12】
目的:人生のあらゆる場面における、放棄を止める為に
神名:アイネール
【詩篇13】
目的:メランコリックな気分を止める
神名:エジエル
【詩篇14】
目的:エゴに駆り立てられた人々を減らすために
神名:エエル・エヌネト
【詩篇15】
目的:誰とでも、良い関係を取り戻す為に
神名:イアリ
【詩篇16】
目的:魔的なものの憑依を止める
神名:エエル・カール
【詩篇17】
目的:中傷や醜聞から守られる
神名:ヤー・イェノラ
【詩篇18】
目的:おのが国を助け、繁栄を招かせる為に
神名:エエル・ヤー
【詩篇19】
目的:罪の赦しを得るために
神名:ヘー
【詩篇20】
目的:あらゆる場面において、成功を得るために
神名:エホー
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80年代に、朝松健氏が書かれていた、魔術を行う際の注意の言葉があります。
これは丁度、タリズマン魔術について書かれていた時であったので、「タリズマン」と
表現されていますが、「魔術」と置き換えてもよく、魔術によって運命を変えようと志す人の、
全てのケースに当てはまる言葉ではないかと思います。
………………………
元来、人間が不運や事故、不幸に巻き込まれるのは、巻き込まれた者が先天的に
持っているカルマ(業)を解消するためなのだ。
いくつかの不幸、いくつかの危難、いくつかの絶望――それらを体験し、克服しつつ、
魔術師は己のカルマを解消し、意思を新たに燃やし、「生命の樹」の位階をのぼっていく。
それゆえ、突然のカルマの解消、運命の劇的変化をもたらすタリズマンを安易に使用
する事は、厳にいましめられるべきであろう。
産みの苦しみを体験しなくては、愛すべき子は誕生せず、偉大な芸術は完成せず、
高等魔術師にはなれないのである。
一時の苦痛から逃れるためにタリズマンを利用する者には、後に莫大なカルマのツケが
回ってくる事だろう。
事実、筆者のもとへも、「一時的には効果があったが、その後で家族が事故に遭った」
という手紙が、何十通も寄せられている。
賢明な読者諸兄は本書で、筆写が何度と泣く、献身や霊的治療のためにタリズマンを
利用せよ、と主張しているのに気づかれたであろう。
他者を救う為の魔術――魔術の始祖、クリスチャン・ローゼンクロイツの理想は、これに
尽きる。