昭和十年印刷、昭和十一年発行の本です。
下の画像は、平成元年に出版された「マイバースデイ」系誌の付録の
「三種神器シール」で、霊が憑いた物や霊写真に貼っておくと、正式に
御祓いされるまでの間、霊的な障害を封じてくれるという解説でした。
以下、「三種の神器物語」からです。
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【大日本帝国の宝物(ほうもつ)】
今、地球上に国として立っているものは、中々沢山あって、皆さんの知って居らるる
中でも、ヨーロッパのイギリス、フランス、イタリー、ロシヤ、ドイツの如き、或いは
亜細亜の日本、支那、満州国の如き、アメリカ洲の北米合衆国、アルゼンチン、
チリーと云う様に、非常に沢山あって、それぞれ皇帝や大統領がこれを治めて
国の文明、民の幸福を増進するように力を致すのでありますが、大統領はもとより、
帝室も幾度も変わっているのであります。
しかし我が国は、これら世界各国の、どうしても真似の出来ない、最も尊い国柄で
あります。
即ち我が国は、建国以来数千年の間、上(かみ)に戴く天皇の御血統が、ただの
一度も絶えた事が無い、万世一系の皇室を戴く国柄であります。
こんな立派な国柄は、世界中隅から隅まで尋ねても、無論あろう筈はありません。
私達が第一に、世界に向かって誇り得るのは、全くこの有り難い国柄ではありませんか。
世界の帝室には、それぞれ帝室に一あって二つとなり宝物があります。
帝王の王冠だとか、御着用になった衣服だとか、或いは特に御愛玩遊ばされた
器物だとか、其の国々に依って相違があります。
けれども、日本帝国以外の国々では、帝室の御系統がしばしば変わっておりますから、
開闢以来伝えられたと云う、尊い宝物は一つも無いので、遠きも数百年を越えておる様なのは、
殆ど求むる事が出来ません。
日本帝室の宝物は何であるか、それはここに記すまでもなく、皆さんは直ちに、三種の神器、
即ち、鏡と剣と玉であるとお答えになるでしょう。
この三種の神器は、遠い遠い大昔のこと、日本の国がはじまった頃に、天照大神様が、いずれも
その道の名人に、お造らせになったものであります。
(尤も、剣は八岐大蛇(やまたのおろち)から出たものです)
それを天孫、瓊々杵尊(ににぎのみこと)が、高天原から御降臨遊ばされる時に、特に大御神
から、この三種の宝物(ほうもつ)を下させられたのが、代々皇室に伝わって、只今では、
大日本帝国の宝物の中で、一番尊いものとなっています。
それで、皇室典範をお定め遊ばされた時も、その第十条に、
「天皇崩する時は、皇嗣、即ち践祚(せんそ)し、祖宗の神器を受く:
とお定めになっています。
践祚(せんそ)とは、御即位の事で、皇太子の天皇にお立ちになる場合には、必ずこの三種の
神器を御受継なされること、千世万代の後までも、変わることなしとのお定めであります。
これは、皇室典範に始まった事ではなく、上古からの定まりを、なお将来も永久にお用いに
なる意義(わけ)であります。
ああ、わが日本の帝室は、建国以来、皇統綿々として絶えぬと同じく、三種の神器もまた、
長く伝わって、国の光と共に、世界万国に輝き渡っております。
私達は幸いにして、かう云うよい国に生まれたばかりか、昭和聖天子の御治世に生まれて、
国の光を世界に輝かす事が出来るのは、幸いを重ねたものと言わねばなりません。
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この後は、三種の神器の起こり、そして崇神天皇が神鏡と神剣を別の神殿に移されて、
皇女の豊鍬入姫に祭祀を司らせ、御手元に残った玉と共に、神鏡と神剣の模造品を
作らせて宮中に安置された事、日本武尊(やまとたけるのみこと)の御話し、宮中の
賢所(かしこどころ)の説明と続き、最後に「神器の教訓」で締めくくられています。
以下、「神器の教訓」の結びです。
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ああ、三種の神器は、わが皇室の宝である、大日本帝国の宝である。
そして、日本臣民の宝である、恐れ多き次第ではありますが、それを教育の方面から申し
ましても、鏡は仁の徳で、玉は智、剣は尚武であります。
鏡に映る影を見ては、心を正しく保ち、智を磨かずば、玉の光を放たず、剣も錆びては
用をなさぬと同様、諸君は、この三種の神器の心を心として進んだなら、立派な人間と
なる事が出来るのであります。
ああ、鏡、玉、剣、徳、智、体、これこそ諸君の身の護りであり、恐らくは、天祖の大御心も、
またこれにおわします事であろうと推し奉られるではありませんか。
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