上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

「自主講座」をなくすような公民館の見直しに、市民は納得していません

2022-01-17 20:02:46 | 熊本市政
 熊本市は、公設公民館で行われている「自主講座」と「サークル・同好会」の運用見直しを提案し、検討をすすめています。
市の見直し案では、自主講座の開催が継続できない
<現行>
「自主講座」は、公民館で開設希望者を募り実施するものです。公民館の部屋を年間で確保し、開設基準にそった運営を行い、講師は講座で決定し、公民館が依頼します。公民館自治会加入も必須です。
<市の「見直し」案>
現在「自主講座」「サークル・同好会」に分かれている学習活動を「生涯学習サークル」としてまとめ、すべての団体が4カ月前から部屋の予約をします。開設基準はなく、講師はサークルで決定、自治会加入は任意になります。
(「生涯学習サークル」への参加が難しい方へは、「サークル・同好会」を立ち上げるという選択肢は残されます)

 現行「自主講座」と、見直し後の「生涯学習サークル」の大きな違いは、年間通した会場確保ができなくなることです。年間の会場・開催日が決まっていることで多忙な講師の依頼もできますが、それができなくなります。講座受講生の方々から、「自主講座」そのものが実施できなくなるとの声があります。
 【見直しの説明会で出された意見】
・生涯学習に寄与したいと言いながら継続学習の拒否ではないか。
・一般の人が多ければ、自主講座を増やしてはどうか。
・見直しには「案」と書かれているが、課長の話ではほぼ決定の様だ。事前説明もない見直しでは納得できない。
・働きながら趣味と自己研鑽に努めているが、1年間の日時決定が出来なければ職場との調整ができない。学習意欲を断たないでほしい。
・公平性の観点から言うが、不公平感の程度割合など示されていない。

「公民館」は、すべての国民に生涯学習の機会を提供するものです
社会教育法第3条では、社会教育における自治体の任務について「すべての国民があらゆる機会、あらゆる場所を利用し、文化的教養を高め得る環境を醸成するよう努めなければならない」とし、第20条では公民館の目的を「区域内の住民のため、教育、学術文化に関する各種の事業を行い、もつて住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与すること」と定めています。よって、すべての市民へ社会教育の機会が提供されなければなりません。
市が提案している「見直し」に利用者は納得しておらず、結論ありきで、上から押し付けられているとさえ思われます。
設置目的を達成するために、運用見直しは「住民合意」が大前提です。民主的な議論を踏まえ、納得のいく結論が出されるべきです。
誰もが利用しやすい公民館の運用へ、納得できる議論こそ必要です
コメント
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