熊本市役所建替えの是非は、市民に問うべき!
【市民アンケート】 建替えに「肯定的な意見」、「不要の意見」は拮抗
12月19日、「庁舎整備に関する特別委員会」が開かれました。9月に行われた市民アンケート、7・8月に行われた職員アンケートの報告と、10月末日締切りで実施されたサウンディング調査の概要が報告されました。以下のような問題点を指摘しました。
建替えは、市長の独断ですすめるべきではない
市民アンケートの「自由意見」記述では、建替えについて、
・肯定的な意見 504件
・不要の意見 384件
・慎重な検討 81件
でした。
「肯定」504に対し、「不要・慎重」が465です。
建替えの是非が聞かれていないのに、「肯定」と「不要・慎重」の意見が拮抗するのは、「必要なし」と考える市民が多いからではないでしょうか。
市長の独断ですすめるべきではないと指摘しました。
アンケートで建替えの是非を聞かないのは、「市長が建替えると表明しているから」との答弁
特別委員会で、「なぜ、市民アンケートで建替えの是非を聞かないのか?」と質したのに対し、執行部は「市長が建替えると表明しているから」と答弁しました。
さらに「市民の声はどのように把握しているか?」と質問すると、政策局長は「市民の声は存じていない」と答弁しました。
市民の声は聞かずに、市長の独断で建替えをすすめる市のやり方が浮き彫りになりました。
このような市民不在の市庁舎建替えは絶対にすすめるべきではありません。
建替え場所の検討よりも、「市民の意見」が最重要
10月末締め切りだったサウンディング調査は、19法人・17グループの提案があったこと、その後継続して募集する中で、4件の追加提案が出されていることがわかりました。
しかし、それぞれの提案内容は説明がなく、なぜ説明しないかすらわからない状況でした。
ところが、「城下まちなかエリア」がどうとか、「白川公園」がどうとか、場所についての話があるのは本当に変です。
建替え場所の検討より、建替えの必要性について、市民の意見を聞くことが最も重要です。
「建替えの必要性」も疑問のままです
「新耐震基準で耐震性能有り」
熊本市は、総務省へ「本庁舎の耐震性能がある」と報告しています。その後の耐震性能評価で「耐震不足が判明した」と言いますが、総務省への報告は訂正されていません。
「機械設備水没も大きく解消」
市のハザードマップで、現庁舎は6m水没し機械設備が使用不能になる」と言っていますが、現在国土交通省は、白川の河川改修に伴う浸水想定区域図を見直しており、水没の危険は大きく解消しています。
耐震性能部会・山田哲会長の参考人招致に、自民・公明・市民連合が反対
熊本自民が提案した有識者会議耐震性能分科会会長・山田哲氏の参考人招致が否決となり、耐震性能分科会の議事内容が解明できません。
私は、山田哲氏を参考人招致するか、詳細な会議録を公開するかしなければ、「建替え」に市民の理解は得られないと指摘しました。