

霧が山全体を包み込んでゆく・・・。
透明「(・・・1・2・3・4・5・・・。
昨日より、数の増え方が早い・・・
・・・それに、霧のせいで霊場の圧も
高まってしまっている・・・こいつは、
まずい・・・
)」
昨日より、数の増え方が早い・・・
・・・それに、霧のせいで霊場の圧も
高まってしまっている・・・こいつは、
まずい・・・


流奈「と、透明
こ、これって
」


透明「お前は、気にせずテントで休んでろ
」

流奈「馬鹿言わないでよ

そっか
・・・ここって元々、修練場だもんね


・・・はぁ~
・・・透明・・・。」

透明「
」

流奈「ゴメンね
・・・あんた、昨日も一人で・・・。

今日は、私が何とかするから、あんたが
休んでなさい
」

透明「ふ~っ
・・・暗闇が苦手なくせに


それじゃぁ~、今日は二人でちゃっちゃと
終わらせて、休み時間を確保する

それで良いか
」

流奈「・・・わかった
そうしましょう
」


私達は、背を合わせるように身構える・・・。
修練場は基本、その山の鬼門から裏鬼門に抜ける
ルートに配置されている・・・。
ルートに配置されている・・・。
いかに聖域といえど、鬼門と裏鬼門は自然の摂理として
存在している為、色々な宗派で、修行僧の経験値を
上げるために、これを利用しているところは多い・・・。
上げるために、これを利用しているところは多い・・・。
その上、特に修行が厳しい修練所では、ワザワザその場に
霊道を引き入れている場所もあり、そんな山には
常に魑魅魍魎が跋扈している

透明「流奈
一応言っておくが
」


流奈「わかってるわよ

ここは穢れてしまってるから、逃げ場は無いって
言いたんでしょ
」

透明「さすが、我がキョウダイ

飲み込みが早くて助かる

もし、一時退却しなければならなくなったら、
テントに潜り込め

昨日用意した結界なら、ある程度は
耐えられるだろうから
」

流奈「了解
来るわよ
」


霧が私達の眼前を灰色の世界へと変えてゆく・・・。
「ぎゃぎゃぎゃ
」

突然、霧の中から牙まみれの口が飛んで来る

「バキッ
」

透明「よっと
」

大きな口を開けた魚の様な魍魎の類の側面に
透明の足が突き刺さる

その瞬間
魍魎は陸にあげられた魚のように

ビチビチと跳ねながら霧散してゆく

流奈「降るへ振るへ ・・・朱羽の王 ・・・。」
「グワワワッ
」

流奈の眼の前の霧からも魍魎が飛び出す

しかし・・・。
「グワ
」

流奈に爪が届く前に、魍魎は真っ二つになって
霧散する

そこには、赤き身体に刃の羽を持つ大きな鬼
が

悠然と立っている・・・。
流奈「ここは、任せたわよ
」

「コクリ
」

どうやら、流奈の降霊した者は、普段から
流奈に使役されているようだ・・・

その上・・・。
透明「まったく
相変わらず規格外だな~
」


流奈本人にも、何者かが降りている

右手には光る三鈷杵・・・。
左手には青く光る錫杖・・・。
・・・童子か

流奈の能力の強みは、類まれなる柔軟性にある

ただでさえ、降霊したものをそのまま降ろすことが
できる上に、自分にも同時に高位の存在を降ろすことが
できてしまう
・・・さらに、降ろした存在に身体を

委ねることもできれば、その存在の力だけを借りる
ことすらできるのだから、規格外すぎの能力だ

ただ、自身に降霊をした場合、通常の降霊とは違い
気力の消耗が激しく、数時間しか保たないらしいが・・・。
「ガッ
」

「ぎゃ
」

「ごわっ
」

次々と、魑魅魍魎を殲滅してゆく二人・・・。
すると突然、流奈の霊圧が高まるのを感じる

透明「・・・なんか、ヤバそう・・・
」


流奈「ぶつぶつぶつぶつ ・・・・・。」
流奈が何かを詠唱している
・・・その周辺では、

流奈を護るように、鬼が次々と邪霊を
切り裂いている

次の瞬間
流奈が持っている錫杖が、地面に
突き刺さるのが視える

突き刺さるのが視える

「キーーーーーーン
」

透明「
」

ものすごい金切り音が耳に飛び込んできたと同時に、
錫杖を中心に、突風が巻き起こる



透明「のわっ
イテテテテテッ
」



突風にのって、色々な物が飛んでくる



それと同様に、私達を取り巻いていた霧が
一気に吹き飛ばされてゆく



透明「すげぇ~
これで大分楽になるぞ
」


流奈「はぁはぁはぁはぁ
」

透明「る、流奈
大丈夫か
」


流奈「ご、ごめ~ん
透明


気力が尽きた~



ちょっと休憩~
」


透明「了解
後は任せて
」


霧がハレたことで、かなり動きやすくなった

これなら、私一人で十分

さ~て、ちゃっちゃと終わらせましょうか~ 

続く ・・・。







https://guardian-jewelry.com/
ポチしてくれると励みになります

応援よろしくお願いします

↓ ↓
にほんブログ村ランキング
↑ ↑
応援ボタン2箇所
ポチッとよろしくお願いします

