観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

子ども手当てに関する議論

2010-02-21 22:30:12 | 政策関連メモ
MSN産経ニュース(【新報道2001】「子ども手当のハードルは高い」野田財務副大臣)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100221/plc1002211701005-n2.htm

>--野田氏は「子ども手当の満額支給は難しい」と言った

>野田氏「ハードルが高いという意味だ。ただハードルが高かろうが低かろうが、乗り越えなくてはいけない。しっかりと財源確保に向けがんばりたい」

私はやはり子ども手当て支給前提の話はおかしいと思います。民主党の立場からすれば当然なのかもしれませんが、幸い私には関係ありませんから、とりあえず財源に関してはさておき、子ども手当ての政策的意味について考察・批判しておきます。

①再分配政策として優れているとは思わない。私はこれまで必ずしも再分配志向ではありませんでしたし、これからも大きな政府を目指すつもりはありませんが、少子高齢化がダントツに進んでいることに代表される日本の状況・比較的平等志向の国民性などを考慮すると、今まで再分配政策があまりにも採られてこなかったと今は考えています。そういう観点で優れているのは、既に既出ですが、勤労所得税額控除だと思います。これはあのアメリカでも採られている制度で、貧困世帯を支援しながら、勤労意欲を損なわないよう考えられている制度です。

②少子化対策として優れているとも思わない。給付するなら3子以降に給付するのが効果的で、傾斜配分も考えられます。また、「子どもの質のコスト」を考えるべきで、子ども一人にお金がかかることが出生率低下要因になっているそうです。その他労働時間改革なども考えられますが、専門的な検討を望みます。

参考:RIETI 独立行政法人 経済産業研究所:ワークライフバランス 実証と政策提言 2009年12月18日
http://www.rieti.go.jp/jp/events/bbl/09121801.html?ref=rss

③景気対策とは言えない。今、不況で(公共事業を含め)バラ撒きは有り得る考えですが、子ども手当ては恒久的な支出なので、景気対策とは言えません。財政の負担・貯蓄にならないかを考えることも大切でしょう。

つまり恒久的なシステムを考えるのであれば、①・②について良く練ることが前提です。

>--消費税率は上げるべきか

>与謝野氏「税率は、子ども手当だけで2%必要だ。全部足すと計算では15%近くになる」

>野田氏「税率を言うべきではない。国民にお願いするのは無駄を絞ってからだ」

財源がなければ、やらないということか、財源がなくても、やっちゃうのかというところが問題です。ポッポさんに聞いても、クルクル変わったあげく(「ブレてない」)、「頑張る(どうなるかは知らない)」だったりしますから。野田氏も肝心のところは明言していません。

八ツ場ダム問題/地盤沈下と関東における利水の必要性

2010-02-21 16:57:55 | 護憲勢力と仲間達
MSN産経ニュース(「税の使い道見直す作業」 八ツ場ダム中止で国交相)
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/100220/lcl1002201837001-n1.htm

>前原誠司国土交通相は20日、群馬県桐生市で開かれた民主党衆院議員の会合であいさつし、八ツ場ダム(同県長野原町)について「従来止まらなかった公共事業をいったん止めて、税金の使い道を根本から見直していこうという作業をしている」と述べ、あらためて中止方針に理解を求めた。

政権交代がなかったのが原因かもしれません(そういうわけで地方自治体レベルではありました)。見直しはいいと思います。中身が良ければ。八ツ場ダムの場合、存続の方が税金を掛けないですむという意見があります(極めて重要)し、総合して、とても中身があるとは思えないから、中止が問題になっているのではないでしょうか。自分の間違いに気付いたら、行動を止める勇気がほしいところです。朝令暮改というには時間を掛けすぎましたが(鈍重すぎる)、そのぐらいは従来からあったと思います。

>前原氏は「税金の使い道を変えなければならないというのが政権交代の大きな意味だった」と説明。

変えて中身がなければ意味がありません。早く国会の場で野党の疑問に真摯に答えながら国民に説明してくれませんでしょうか?今度の政権交代の特徴は「独善」ではないかと思います。当然答えるべき批判からは逃げの一手ですから。これまで手をつけにくかった歳入面の改革の方が実質的な価値があるとも思います(景気は悪いですけどね)。

>「一番心が痛むのは現地の方々に非難が集まること。現地の方々は被害者であり、政策転換による犠牲者だ」

変えなければ犠牲者は出ません。犠牲者を出すなら、キチンとした理由が要るはずで、中止を繰り返すばかりで、まともな説明は出来ていないと思います。中止ありきは宣告です。辺野古移設案ですらあった、説明・合意形成という通常のプロセスが抜けています。

地盤沈下:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』2010-02-21 16:57:55
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%9B%A4%E6%B2%88%E4%B8%8B

>一度沈下が発生してしまうと、二度ともとの高さまで戻ることはない不可逆性を持つ。建築物の倒壊や、農業用水路の機能停止や防潮堤の機能不全を招き、社会的被害は甚大となる。

>広域の沈下を発生させない対策としては、地下水の揚水量を減少させることである。その対策は、以下の3つにより行われている。

* 揚水量そのものの規制
* 代替水の確保・供給
* 水利用を合理的利用(節水)の促進

>これらの施策により揚水量は徐々に減少し、要綱指定3地域のうち南関東を除く2地域(濃尾、九州)では、目標揚水量を下回るようになってきている。

環境省:全国地盤環境情報ディレクトリ:埼玉県関東平野南部の地盤沈下情報
http://www.env.go.jp/water/jiban/dir_h20/11saitama/kantouminami/index.html

>水源の転換を積極的に促してきたことなどによって、平成10年以降は、関東平野北部地盤沈下防止等対策要綱による県内の保全地域の地下水採取量が、埼玉県で目標と定めた採取量、年間3.2億tを達成し、沈下量は緩やかになりつつも、渇水となる年には沈下地域の拡大が見られ、地下水需要が高まる傾向が伺える。

ダムは時と共に埋まっていくものでもあるし、いい加減、環境面から考えても、関東では利水が必要なのだということを認めた方がいいのではないでしょうか。私はそう思います。脱ダム宣言なんてものもありましたが、地域の利水の必要性を考慮していないインチキではなかったでしょうか。よくよく見直してみる必要性がありそうです。

株価が下がる

2010-02-21 16:06:02 | 日記
MSN産経ニュース(鳩山首相、政界引退後「農業やりたい」)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100221/plc1002211548003-n1.htm

>「この世界から足を洗ったら農業をやりたい」-。鳩山由紀夫首相は21日、都内で開かれた食料自給率について考える「こども食料セッション」で、小学生から農業ブームについて意見を求められ、政界引退後の夢を明らかにした。

King由紀夫は、農業に憧れがあるようです(そういや農業視察とかありましたね)。引退後の農作業と言えば、お隣の盧武鉉大統領を思い出しますが・・・。バランサー的な発言で物議を醸したところなんかも似ています。というか、細川護煕元首相?(彼が野党連立政権の首班に小沢一郎から選ばれたのは「混乱期にこそ、血統の良さがモノを言う」という理由からだった:ウィキペディアより/「晴耕雨読」)それはともかく、農業ブームについて、何か子どもたちに意見は言ってやらなかったのでしょうか?

>一方、同席した中山義活首相補佐官は首相に「官邸に菜園を造ったらどうか」と、すぐに農作業を行うよう勧めた。

農作業は首相の仕事の息抜きになるんだろうか?子どもたちが変な勘違いをしそうです。ミシェル・オバマ大統領夫人はホワイトハウスに家庭菜園を造って農作業しているそうですが、それとは違うような気がします。

ドーナツの穴は何処までやれるか

2010-02-21 14:43:58 | 政策関連メモ
MSN産経ニュース(【橋下府政ウオッチ】燃焼する大阪府市論争の行方は…)
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/100221/lcl1002211202001-n2.htm

>もっと、住民団体や研究者、経済界などから次々と私案が出た方が建設的になるのに、と思っているが、議論はまだまだ低調だ。

こういう政治的に難しい問題で議論をするのは中々難しいのだろうと思います。私は府市再編を推していますから言いますけど、平松市長の生活保護改革なんかは良く見えてはいますが、その改革の存在自体、大阪市の状態の悪さを証明しているようにも見えています。都心部の地価は高く、住民は少ない(外から通ってくる)ですから、基礎自治体として苦しくならざるを得ない部分もあると思いますが、そうだとすると、今の枠組みを維持するのが間違いだということになるでしょう。ドーナツ化現象という言葉がありますが、ドーナツの穴だけで頑張ろうというのが間違いなのでは。

King由紀夫の放言

2010-02-21 13:27:35 | 護憲勢力と仲間達
MSN産経ニュース(【鳩山ぶら下がり】普天間移設先「ベストを探す」(20日午後))
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100220/plc1002201921011-n2.htm

>沖縄の皆さんにも理解をされて、アメリカにも分かってもらえて、そして当然、政府として、与党3党が協力していくなかで、しっかりとした、それぞれが、良かったといえるような案を作ることですから、それは、私はそれがベストだと

>ベストとかベターとか、そういう発想ではなくて、それぞれが理解するものがベストだと。

>ベターではなくて、やはり私どもはベストを探すんです

>「うん。私は、だから、国外とか国内とか県外とかいう発想もすべて含めて、ベストを探すと。平野官房長官も、まぁ、いろんな発言、いろんな方々の意見をうかがいながら発言されてるんでしょうけど、当然、そこで決まるものがベストなんですよ」

平野官房長官の発言は、仲井真県知事が「県外がベスト」と言ったことに対し、必ずしも知事のベストにすることは出来ないかもしれないことを示唆したものです。これは相手方のある交渉だから期待に添えない可能性(客観的に見てその可能性は高い)があるということ、基地問題は第一に国の管轄である外交安全保障問題であるから、必ずしも沖縄の代弁者たることは出来ないということを考えると、それなりに真摯な言葉でないかと評価できると思います。

ここで鳩山発言ですが、最大限好意的に見れば、平野発言を恐らく確認しないまま、喋ってしまってるからでもあるのでしょう。まるで脈絡がありません。仲井真知事は県外がベストだと言ったのです。鳩山首相は結局決まったものがベストだと主張していますから、①(アメリカの主張する「現行案がベスト」を無視して)現行案以外というか県外に決めるつもりである、と解釈することは難しく、②沖縄のベスト・アメリカのベストなど関係ない、決まったものがベストだから、そう思ってくれということになってしまいます。言葉は丁寧ですが中身は傲慢です。また、岡田外相が拘っていたのは嘉手納統合案だということも指摘しておきます。