古い石壁の目地張りをやり直したため石がセメントで被われそれを落とさなくてはなりません。
まずはワイアーブラシで粗いセメントを落とし 少し水でぬらし金属メッシュでゴシゴシこすります。
そしてぬれた布で拭き取る、こんな作業を二回繰り返してもなかなかきれいになりません。
この壁はフランス革命以前に建てられたそうです。
裕福ではなかった農民の建てた家だったのか石も不揃い赤っぽいブリックはこの辺り
ではよく見かけるものです。
石は麓の村から運び上げブリックは何処かの大きな家の残り物だったのかもしれません。
と思いながらも考えてみるとこの上に泥かセッコウが塗られ石は隠れてしまうのだからどんな石でもよかったはずなのです。
石は単なるビルディングマテリアル、
21世紀に住む我々が二百数十年後ノスタルジアを感じながら壁石を一つ一つ洗っている、なんとばかげたことか、
それでも洗い続けていきます。