ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

たった2時間で戻ってきたカードケース

2017-02-17 09:37:02 | エッセー
 私は一つの事に集中すると、他の事はすべて分からなくなる。
これは子供の頃からそうだったが、考えているとそれだけに気持が
向けられ、注意力が散漫なるになる。それが今でもまったく変わらない。
 昨日梅ヶ丘からバスに乗り経堂へ行ったが、それはあることを閃いた
ために、どうしてもそれが欲しくて急に家を飛び出した。
 買い物を済ませまたバスに乗ろうとしたら、パスモなどが入って
いるカード入れがない。中にはカード二枚、個人ナンバー、名刺などが
入って。バスの中で拾得した場合の連絡先を運転手さんに聞いて、家に
帰り急いでカードの紛失を届けた。

 定期入れには長い鎖がついていたのに、「どうして落としたのだろう?
まったくホントにバカな私」と自己嫌悪に陥っていたとき、30分ほどして
バス会社から、ありましたと連絡が入った。それにしても本当に素早い、私は
とても嬉しかった。場所は環7から近い若林だったので、すぐタクシーで駆け
丁寧にお礼を言って返してもらった。私は「戻ってくれて有難う」と、思わず
定期入れに頬ずりした。こんなにすぐに戻るなんて、何とラッキーなのだろうと
神様に感謝した。帰りはタクシーが拾えず、誰も歩いていない環7沿いを歩いたが
夕方なのにとても暖かい、何だか急に嬉しくなり、良い年をしてスキップしたく
なった。宮橋のバス停まで歩いたが、バスが出たばかりなので、家まで歩くこと
にした。でも、15分間はこれほどの距離が歩けるのだと感じ、落ちて行く夕日の
輝きを見ながら「この年齢でこんなに早く歩けるのだ」と、自分の健康に感謝できた。
 私ってやっぱり運が良いのかも知れない。








コメント
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