ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

アンドレ・ギャニオン・ベストを聴いて

2024-02-19 06:43:24 | エッセー
 この曲を初めて聞いたのは、目白のフォーシンズンホテルのラウンジ
だった。経堂の英会話教室で知り合ったT子さんはピアニストで
「目白のフォーシーズンホテルのラウンジで演奏している」と聞いて
友人と二人で聞きに行った。それは2月のとても寒い日だったが
ラウンジでは、まるで縁側で日向ぼっこのような暖かい席で聞いた。
 ラストの前の曲を聞いている時、私は何故か心の中に暖かいものが
フワーと広がるような気分になった。音楽を聴いて感動し、全身や、頭の
中がしびれるような経験は度々あったが、そんな経験は生まれて初めて
だった。

 私はT子さんに「今の曲は何ですか?」聞いたら「愛に包まれて」と教え
てくれた。その日はお花を持って行ったお礼のためか、しばらくして
T子さんからそのCDを頂いた。それは「アンドレ・ギャニオン・ベスト」で、カナダの「ヒーリングミュージック」の作曲家として有名な方だと知ったが
とても情感がある曲ばかりだった。今その日の情景を思い出し、ありありと
まざまざと胸が痛くなるような思いで聴いていた。

 T子さんは、お互いに生れた日が同じだと後で知ったが、それもまた深い
ご縁なのだろう。世田谷から実家のある横須賀に引っ越して、会う機会は
少なくなったが、それから毎年二人で誕生日のお祝いしている。
 長い人生で忘れられない思い出は沢山あるが、「愛に包まれて」は
多分生涯忘れることはない、さまざまな思い出がある懐かしい曲だ。

コメント
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