ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

年齢や環境によって人間は変わる

2024-02-21 06:49:05 | エッセー
 先日古い資料を整理していたら、その頃本を絶えず書いていたので、その中
に挿入するのアンケート調査をお願いした。たくさんの中から「凄くしっかり
した人だ!」と感心して、一部だけ保存していたようだ。
 その時私がお願いしたアンケートは大変難しかったようで、大分遅れて
から届いたので、余計印象が強かったのかも知れないが、どんなアンケートを
お願いしたのか、あまりに昔なので.記憶にない。
 
 1)基本的に寂しがりやでなく、一人でいるのも好き。人に頼らなくて
   もしっかり生きていける。
 2)自分の人生は自分で決めて行けきたい。人に左右されたくない。
  子供の頃、親の価値観に合わないとすべて反対された経験からだと思う。
  大きな決断は、就職 世界一周一人旅、引っ越し、結婚などすべて。
   辛くても自分でやった事の結果であれば受け入れられるから。
 3)人の重荷になりたくない。迷惑をかけるのはいや。
  何事も自分でやった方が早いし、あれこれ相手のこと気にしなくて済む
 4)物理的には人に頼る、甘えることはもちろんあるが、精神的にはあまり    頼りたくはないと言うプライドや美学がある。
 5)例えば「女は男に頼るもの」と言った一般的な考え方が好きでない
  から頼る、甘えるという文字が私の辞書にはない!

 その頃の私自身は、今とはまるで変っていて、いつも気づかずに天性の
天真爛漫さで、誰かに頼っていたようだ。ある先生に「あなたはご主人の
お釈迦様の手のひらから出られない孫悟空のようだ」と言われたことが
あった。そう言えばあの時代は気づくと、物事が自分にとって優位に動いて
いて、そのとき(確かにそうかもしれない)と感じた。
 夫だけではなく他人に頼っていたのかも知れない、と思ったら亡くなった
何人かの先生方のお顔が浮かんだ。経済的には経営者としても、指導者と
しても生活費を稼ぐわけではないので、かなり気楽に経営していた。

 そのアンケートを見て、自分にはあまりに違うので驚いたのかも知れない。
 でも、現在の私は立場が逆転し、昔保護者のようなだった夫を、デイホームにはお世話になってはいるが、誰にも頼らず長年認知症の夫を
「認知症優等生」として、一人で介護をしていると、胸を張って言える。
 人間年齢とともに、だんだん変化するのだと感じ(私は偉い)と
ちょっと誇らしかった。
コメント
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