とある休日、さいたまに住む6歳の少年と4歳の少女にどこに行きたいか聞くと、
「たんぼっ」
と言いました。
「よし!行こう!トチーギーのタンボーランドへ」
「田んぼに入っちゃダメなの?」
「入りたいけど、入ったら捕まっちゃうからまたいつかね。」
横にある川で遊ぼうとすると、連れてきてくれた父親から、
「お前、こんなゴミだらけの場所で遊ぶのか?遊ぶものなんてないぞ!」
「これはゴミじゃないよ!魔法のかけらだよ!この魔法のかけらの散らばり具合が東南アジアのスラム街みたいで、異国情緒溢れて最高だよ!」
草抜き、石投げ、火おこしなどアトラクションを体験してあっという間の2時間。
そろそろ終わりという頃、橋に上がってタンボーランドを見るとサングラスをかけたイカつい男性が運転する一台のトラクターがあり、目が合ってしまう。
50mほどの距離からでも伝わってくる覇気!!
まさか!?
もしや!?
幼稚園から高校まで同じで、何百回と挑み、正攻法ではびくともせず、あらゆる奇襲技(双手刈り、谷落とし、捨て身の小内などなど)を駆使しても、勝つことはおろか一度も投げることができなかった一つ上の柔道の先輩!
「おうっ久々だな!入っていいよ!」
とタンボーランドのマスターから許可をもらって入園。
「タンボータンボー、気持ちいいなー」
念願の夢が運良く叶い、はしゃぐ子ども達。
「トラクターにも乗ってみるか?」
と先輩の粋な計らいでトラクターにも乗車。
「お前、今日は金色はどうしたの?」
「しまった!!油断していて、忘れました。。。」
「その格好じゃ、今回も負けだな」
先輩は歳を重ねても偉大でした。
タンボーランドでの貴重な体験と粋な計らいをどうもありがとうございました🙏
4月末でいくつかの仕事の契約が終了して、
ぽっかり仕事がなくなったゴールデンウィーク。
そのおかげ様で子どもや親にとって貴重な時間を過ごす事ができました。
「夕陽がきれいだなー」
と少年が呟きました。
次を継ぐ者が現れては、
こうして紡がれていきますね。