玉置神社からの奥駈道。
日本酒の四合瓶が落ちている。
拾いたいけど、
これ以上荷物はザックに入らないけど、
えーーーい、拾っちゃえ!
「月山」という名前の日本酒だった。
急登りが最後と予想する大森山を上っていると、不思議な感覚になる。
私を囲むように同じ"匂い"のする数名の方たちが歩いていて、
「待ってたよ」
と言われる。
どうやら幻覚や幻聴が始まってしまったようだけど、
このままにしていたい。
きつくてしんどくても足が動き続けてくれる。
ありがとう身体。
2日目に痛めた左手首の痛みも不思議と消えている。
さっきまでペットボトルを開けるのも痛かったのに。
1300年前に役行者という超人が切り開いた奥駈道という修験道。
そこは来る者拒まず、
誰でも受け入れてくれる。
ただし、おろそかにしてはならない本義があるという。
「本来、修験道というのは山に分け入って、そして山の霊験霊気を頂いて、いろんな力、パワーを頂いて、人々をお救いするというのが本義なんです。」引用 熊野修験「奥駈け」同行記 高木亮英さんの言葉
道中、靡(なびき)と呼ばれる霊地(江戸時代以前は距離の役割を果たしていという説もある)がいたるところ(75ヶ所)にあり、どんなに急いでいても、疲れていても、宇原さんも私も立ちどまり手を合わせていた。
熊野本宮まで9kmちょっとの標識を最後に、距離の表示がなくなった。
大峯奥駈道の後半の道は、ネットなどにはほとんど情報がなかった。
もう下りだけと思っていた私たちの予想を覆し、
ロープを使っての急坂、
繰り返されるアップダウン。
日本古来から続く修行の道が楽なわけがない。
そんな道を今歩けていることに感無量な気持ちになる。
最後の力を振り絞り、
上り下りを繰り返し、
予定より2時間ほど遅れて18時20分に熊野川に到着。
短パンとサンダルに履き替えて川を渡り、
熊野本宮大社に無事に辿り着きました。
自信を持って言えることは、
自分の力では大峯奥駈道は踏破できなかった。
明らかに力不足だった。
ただ、それでも様々な力と導きと助けによって踏破ができた。
宇原さんとの出逢いと同行、
(タイム等、大峯奥駈道を今後の参考にしたい方はhttps://yamap.com/activities/17717947をご覧ください。宇原さんが書いてくれています)
鈴の音を鳴らしてくれた方、
奥駈道を整備、避難小屋の管理をされている新宮山彦グループやボランティアの方々、
3日間の好天、草木、動物、
快く送り出してくれた家族、
今回の大峯奥駈道の挑戦に色々と支援・応援してくださった方々、
奥駈道を切り開いた役行者、また道を紡いできた修験者、行者、登山者の方々、
たくさんの方々のおかげ様です。
本当にありがとうございました🙏
報恩感謝
こうして貴重な体験をさせてもらった恩を
周囲にも紡いでいきたいと思います。
1人でも多くの方が
いい人生だなと思えるような体験創出や
元気に笑顔で毎日を過ごせるための健康サポートを
していこうという気持ちが深まりました。
いいタイミングで挑戦できました。
まだまだ道は続きますが、
何かでご縁があった際にはどうぞ宜しくお願いします!
長文お読みいただきありがとうございました。
暇つぶしになったならば幸いです^ ^
2022年6月1日〜3日
大峯奥駈道2泊3日の記録 おしまい
PS 最後に番外編がもう一つあります^ ^